プロローグ 登場人物紹介
【オープニングナレーション】
「吹雪も巨人も、もうとっくに振り返れば点のよう。
だが、西の都市国家はもっとヤバい。
腐りきった役人、消える子どもたち、裏取引の影、
そして“国家レベルのタブー”。
だがまあ、心配いらねぇ。
この4人が揃えば、大体どうにかなる……どうにかしてしまうのさ。」
「さあ、行くぜ。
アイゼンハワード、ルアーナ、リュカ、そして死神。
国家の闇を暴く、一世一代の“珍道中”。
始まりだ!」
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登場人物キャラクター紹介
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■ アイゼンハワード
年齢:不詳(たぶん70代後半)
職業:放浪の魔導捜査官(休職中)
特徴:皮肉屋・天才・チート級の洞察力
弱点:友情と子どもにめっぽう甘い
死神「アイゼンハワード、お前いつ死ぬんだイヒヒヒヒ」
アイゼン「安心しろ。死ぬ気はある」
ルアーナ「“気だけはある”……だよね?」
アイゼン「そこを強調するな」
冷静で皮肉屋だが、誰より仲間想い。
子どもが絡むと急に真面目になる。
国家の闇を暴くのに向いているのか向いてないのか、本人は知らない。
■ ルアーナ
年齢:17
職業:科学者
特徴:素直で真っ直ぐ、時々キレる
弱点:アイゼンの無茶と死神のイタズラ
ルアーナまた無断で私の発明を改造しましたね」
アイゼン「性能を上げた。ほめていい」
リュカ「爆発しましたよ」
ルアーナ「それ性能じゃないから!」
ツッコミ兼アタッカー。
物静かで優しいが、仲間のピンチには涙目で突っ込むタイプ。
今回の都市国家では“消えた技術者”の事件に巻き込まれる。
■ リュカ
年齢:15
職業:元囚人/旅する少年
特徴:華奢だが瞳が澄み切る、静かで優しい
弱点:理不尽・お化け(死神とは仲良し)
リュカ「工場型都市特有の“違法燃料”の臭いです」
死神「いや、もっと嫌な匂いだ。『消された魂の気配』が混じってるイヒヒヒ」
リュカが少し顔をしかめると、死神は肩に飛び乗る。
リュカ「やめろってば、重いよ」
死神「オレは軽いぞ。精神的にイヒヒヒ」
リュカ「精神的にって……どうやって支えろっていうんだよ」
死神「そりゃあ、リュカがお前の精神を鍛えるしかないだろイヒヒヒ」
囚人時代、血と泥にまみれ凍えながら働く中で、母が残した絵本だけが唯一の宝物。
外の世界の色、匂い、光、それを胸に息を潜める。
■ 死神(仮名:レイヴ)
年齢:数百歳(外見は青年)
職業:死神だが自由行動中
特徴:悪戯好き・毒舌・でも一番仲間思い
弱点:ヌルヌルしたもの
死神「オレを“マスコット扱い”するなイヒイヒヒ」
アイゼン「じゃあ自分で歩け。肩に乗るな」
死神「疲れるんだよ、精神的にイヒヒヒ」
ルアーナ「精神なんだ……」
人の魂の行方を見抜く力を持つ。
今回の都市国家の“失踪事件”に、魂の痕跡を感じ取る。
そのせいで
彼だけ、序章からすでに危険を悟っている。
死神「アイゼン、今回は……本当に死ぬるかもイヒヒヒ。」
アイゼン「いつもだろ。」
死神「今回はレベルが違うイヒヒヒ。」
アイゼン「……へえ。死ぬ場所が見つかるかもな。」
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序章:西の都市国家・灰煙の門前
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西の都市国家――
東西分断戦争の真っ只中にある巨大な商業都市。
重い鉄の門の前で、4人が立ち尽くしていた。
アイゼン「……空気が悪いな」
ルアーナ「スモッグ??」
リュカ「違います。これは工場型都市特有の“違法燃料”の臭いです」
2人が目を合わせる。
アイゼン「よし、決まりだ」
ルアーナ「なにが?」
アイゼン「面倒ごとだ」
そして、門番が叫ぶ。
「そこの旅人!今、この都市は特別警戒中だ!
余計なことをしないでくれよ!」
アイゼンは笑った。
アイゼン「余計なこと以外したことないんだが、どうすればいい?」
死神が肩でため息をつく。
死神「国家の闇、全部引っ掻き回してやろうイヒヒヒヒ」
ルアーナ「えぇ……」
リュカ「今回は……無事にすみますよね?」
アイゼン「保証はない。だが――」
「お前らがいるなら、何でもやれる」
こうして、4人は都市国家に足を踏み入れた。
誰も知らない。
そこが国家を揺るがす陰謀の中心だということを。
そして4人の珍道中は、
またしても、とんでもない方向へと転がり始める。




