第七章 竜の谷
竜の谷
そこは切り立った岩山と深い峡谷に囲まれた、竜たちの楽園にして、侵入者を焼き払う死の地帯だった。
空には飛竜が群れをなし、鋭い咆哮を上げながら旋回している。地面には灼熱を纏った火竜が這い、巨体を揺らしながら地竜が進行を阻む。見渡す限り、天と地に脅威が満ちていた。
名前 : 飛竜
体力 : 5000
攻撃 : 3200
防御 : 850
素早さ:3800
固有スキル :ドラゴン 状態異常スキル不可
この世界で飛竜は空を統べる支配者。高速で空中を旋回しながら、鋭い爪とブレス攻撃で獲物を仕留める。群れで行動する習性があり、個体としてはさほど硬くないが、連携攻撃が非常に厄介。
名前 : 地竜
体力 : 8000
攻撃 : 3200
防御 : 3500
素早さ:800
固有スキル :ドラゴン 状態異常スキル不可
この世界で地竜は大地の化身とも呼ばれ、岩肌のような外殻と、超重量級の身体を持つ。動きは鈍いが、絶大な踏みつけ攻撃と地震を引き起こす尾撃が脅威。防御力が異常に高く、並の武器では傷一つつけられない。
名前 : 火竜
体力 : 7000
攻撃 : 4200
防御 : 500
素早さ:2000
固有スキル :ドラゴン 状態異常スキル不可
この世界で火竜は炎の力を宿した凶暴な竜で、火口のように燃える喉奥から灼熱のブレスを吐く。高熱の鱗は近づくだけでダメージを受けるほど。怒りに満ちた火竜は視界に入る者すべてを焼き尽くす。
「こりゃ……まさに竜の巣窟だな……」
冷や汗をぬぐいながら、村人である俺は身を低くした。だがその前を、ひとりの男が堂々と進み出る。
竜騎士ガイア。
漆黒の黒いマントを翻し、竜の鎧ををまとった竜を滅ぼす一族の末裔の彼の姿は、まさに竜を狩るために生まれた戦士そのものだった。
「やれやれ、歓迎が過ぎるぜ……」
目の前に立ちふさがる地竜が咆哮を上げる。だが、次の瞬間!
◆Azure Rend◆
「天より来たりし蒼き閃光よ――悪しきを貫け!アズール・レンド!!」
ガイアのハルバードが青き軌跡を描き、地竜の装甲を真っ二つに断ち割る。土煙が舞い上がる中、その巨体は絶命の叫びとともに崩れ落ちた。
すかさず、空から飛竜が群れで襲いかかってくる。
「ふふ……まだまだくるか!」
◆Thunder Fang Slash◆
「雷の牙が吠える時、逃げ場などない!喰らえ、サンダー・ファング・スラッシュ!!」
稲妻をまとった一撃が飛竜を一閃、空中で爆ぜた鱗が火花のように散る!
次々と現れる竜を前に、ガイアは技を畳みかける。
◆Dragon Wing Waltz◆
「刃となりし竜の舞、すべてを切り裂く!ドラゴン・ウィング・ワルツ!!」
舞うように、回転しながら繰り出される連続突きが火竜を切り刻む。熱風の中で、竜の血が地に流れる。
「すげぇ……竜の首オンパレードだ……!」
俺は、竜のがさがさと素材を拾い漁りながら、ガイアの戦いぶりに目を奪われていた。
その一方
黒衣の魔術師マーリンが杖を高く掲げ、闇の呪文を詠唱する。
黒鏡の審判
「汝の罪を映せ、鏡よ……“黒鏡の審判”!!」
空中に現れた巨大な黒鏡が、火竜の放ったブレスを吸収そして、二倍の威力で反射する!
「ギャオオオオオッ!!」
火竜が自らの業火に焼かれ、のたうち回る。
「暗黒の黒魔術の魔法、怖すぎる……夢に出そう……」
リスクは竜の爪を拾いながら引きつった笑みを浮かべた。
そして勇者アルベルトの天空の剣が、雷鳴のように唸る!
天空シリーズの剣が光をまとい、斬るたびに飛竜を落としていく。
「天を裂け、我が刃!!」
天空の剣の斬撃が飛竜を一閃。その姿はまさに伝説の勇者だ。
「みんな頑張れーっ!!」(大きな声を出すのスキル)
俺は崖の上から、全力で応援した。
その声が届いたかどうかは分からないが、彼らの攻撃がますます鋭くなっていくのを俺は確かに見た。
最後にノガイアが崖の上へと跳び上がる。そして空に向かって、
◆ Stellar Lancefall (ステラー・ランスフォール)◆
「夜空を裂くは我が誓い……星々よ、槍となりて降り注げ!!ステラーランスフォール」
夜空に煌めく星々を模した魔槍が数十、いや数百と出現し竜の谷全体に降り注いだ。
爆音、咆哮、閃光、風圧
竜の谷が、沈黙した。
【パーティ全員のレベルが2上がった!】
ガイアは槍を地に突き、蒼い外套を翻す。
「終わった……次の戦場に行こう」
「ガイア様ぁぁぁぁーーーっ!!!カッコイイっぃい」
崖の上から俺は全力で叫んだ。
竜の谷は今、戦火に包まれている。
だが、その中で確かに、英雄たちの物語が刻まれていた。