第11話 魔界との交換留学!笑顔崩壊5秒前!!
天界 第二分校、朝。
さっちゃん先生は満面の笑みで送り出していた。
「みんな~♡ 3か月間の魔界への交換留学、頑張ってね~♡♡」
ウラト・バイク・アイコ「行ってきまーす!」
(※さっちゃん先生の“地獄担当”が決まる瞬間である)
ミカエル副担任「……先生、なんか笑顔が引きつってません?」
さっちゃん「ううん、大丈夫! だって、地獄の子たちも可愛い生徒よ♡」
(※この5分後、その笑顔は崩壊する)
魔界 怒気ドキ学園・門前
硫黄の匂い、噴火寸前の地面、空から降るのは灰。
看板には大きく書かれていた。
“怒気ドキ学園 ― 喧嘩上等、出席は自己責任!”
さっちゃん「……いやな予感しかしないわね♡」
ミカエル「もう顔が笑ってないです先生!」
生徒登場
校舎の壁をぶち破って登場したのは
ギロチン・グレン「あ? 新しいセンコーか? あいさつ代わりに机投げとくわ!」
(ガッシャーン!)
メラメラ・マリナ「おっほー♡ 天界の先生だ~♡ じゃ、まずは制服燃やしてあげる~♡」
(ボッ!!)
バッシャー・ベニー「消火完了~っ!」(ドバーッ!!)
さっちゃん(まだ笑顔)「あらあら♡ 元気いっぱいね♡♡」
ミカエル「(先生、笑顔の圧が怖いです)」
我慢モード開始
グレン「オレたちの授業ルールは“寝る・食う・暴れる”!よろしくなァ!」
マリナ「静かな授業? 無理っしょ♡」
ベニー「天界教師、どこまで我慢できるかな~?」
さっちゃん「そう……そうね♡ 教育は愛よ……忍耐よ……♡」
(右手プルプル)
ミカエル「(やばい、手が震えてる……)」
マリナ「ねぇ先生~♡ これ、出席簿燃やしていい?」
さっちゃん「いいわけないでしょ♡(歯ぎしり)」
グレン「オレら、教師の“笑顔”が崩れる瞬間が好きなんだよなぁ」
ベニー「カウント開始~!5!4!3!」
鬼、降臨。
2秒後――笑顔が消えた。
「……もう無理。教育、開始(キレ声)」
空気が変わった。
黒板がビリビリ震え、髪が逆立つ。
背後に鬼のオーラが立ち上がる。
「貴様らぁぁぁ!!火と水と鉄で授業するなって何回言わせんのよぉぉぉぉ!!!」
ドゴォォォォン!!!(黒板粉砕)
グレン「うおお!? 黒板ごとビンタ!?」
マリナ「火消えた……!? 私の炎が……負けた!?」
ベニー「なんだこの圧……教育のオーラが鬼気だ!!」
ミカエル「先生ぇぇ! 校舎が半分沈んでますぅぅぅ!」
怒号のあと、静寂。
さっちゃん先生は深呼吸し、再び笑った。
「……でも、あんたたちにもちゃんと居場所、作るからね♡」
グレン「……なんだよその目……本気か?」
マリナ「怖いのに……優しい……」
ベニー「泣けるのになんか腹立つ……」
ミカエル「(これが……鬼教師の慈愛……!)」




