第10話 天界の教師停職!?鬼教師、教育免許剥奪の危機!
天界文化祭での“鬼ツッコミ騒動”が、ついに教育庁にまで波及――!
「教師が生徒を空中三回転ツッコミ!?」
「あの笑い声は指導の範囲を超えている!」
と、天界ニュース番組で連日報道。
さっちゃん先生、天界教育審議会に呼び出されることに。
【教育庁・審議室】
白い雲の上、天界教育庁。
金色の玉座に座るのは天界教育長・セラフィム=アクルス。
周囲には羽根を持つ委員たちがズラリ。
教育長「鬼教師・さっちゃん。君の教育法は“体罰的ツッコミ”だと訴えが来ている」
さっちゃん「はい、それ、ツッコミです。愛の方向修正運動です」
教育長「方向が強すぎるのだ!!」
(ドンッ)
さっちゃん「あらら、すみませんね~、でも生徒の魂が曲がってたら、骨ごとまっすぐにするのが教師の仕事でしょ?」
教育長の後ろで書記天使たちがざわつく。
「骨ごと!?」
「魂矯正…新しい教育理論か!?」
【そのころ、3年ONI組】
ウラト、偽善バイク、慈愛アイコら問題児たちは騒然。
「さっちゃん先生が停職だって!?」
「鬼ツッコミが禁止になるぞ!?」
ウラトが机を叩く。
ウラト「……ふざけんな。あの人にツッコまれなかったら、俺たちはバカのままだ」
偽善バイク「あの愛あるツッコミで、俺の心のエンジンかかったんだぜ!」
アイコ(涙目で)「あの人、本気で怒ってくれた…もう誰も怒ってくれなかったのに…」
【教育委員会前】
天界の門前に、3年ONI組の生徒全員がなだれ込む!!
「さっちゃん先生をやめさせるなぁああああ!!」
「俺たちはツッコミで育ったんだ!!」
「愛のゲンコツを返せぇぇ!!」
その勢いで門が開き、雲の上を突き抜けるほどの熱気。
教育長「な、なんだこの騒ぎはっ!? 天界暴動か!?」
ウラト「違います!! 教育への信頼です!!」
さっちゃん先生、教育庁の壇上で深呼吸。
「……私が鬼教師と呼ばれたのは、本気で叱ったからです」
「怒ることをやめたら、教育は終わる。優しさってのは、叱る勇気から始まるんですよ」
沈黙。
教育庁の天使たちがざわつき、ついに――
GOD校長(上空から)
「さっちゃん、いいこと言った! うっかり泣いたわワシ!」
「……停職処分、保留。再教育ミッションを与える」
さっちゃん「再教育ミッション?」
GOD「3年ONI組 問題児3人の地獄界への交換留学だ!」
ウラト、偽善バイク、慈愛アイコ「ぎゃあああ!!天国から地獄行き!!!」




