第8話 ドリーマー卿の影、再び
舞台は“黄泉放送局”。
照明スタッフのカエル妖精が汗だくで叫ぶ。
「テロップ用意!“魔界最大のスキャンダル”入りまーす!」
地味ーちゃんは報道特番のデスクに座り、冷たいコーヒーを片手に言った。
「……笑いの独占は、もう終わりよ」
背後のカメラに向かってピース。
「今夜、ぜ〜んぶリークします♡」
映し出されるのは、サンマンマが裏で笑いエネルギーを吸い上げる“笑魂リサイクル装置”の映像。
魔界新聞が号外を発行。
一面見出し:「サンマンマ、笑いを私物化!」
―魔界中のSNSが炎上―
翌朝、魔界SNSが大荒れ。
「#サンマンマ最低!」
「#笑魂返せ運動」
「#地味ーちゃん神」
魔界テレビの街頭インタビュー
「あなたはサンマンマを信じてましたか?」
→ トカゲ住民「昨日までファンでしたけど、今日からは地味党に入ります!」
地獄通り商店街では、サンマンマのグッズが投げ売り。
「笑炎ライター」半額セールに、バルゴンがつぶやく。
「……人気商売って怖いな」
―黄泉劇場、緊急放送―
番組枠をジャックしたのは、さっちゃんとマオ吉。
タイトルコール:「緊急特番!“笑いの裏に潜む闇!”」
さっちゃん、司会進行でバッサリ毒舌。
「サンマンマさん、ネタより悪事の方がウケてますね?どうします?」
サンマンマ(VTR映像):「いや〜、ちょっと炎上マーケティングをねぇ……」
マオ吉:「いやそれ、普通に悪事だにゃ!」
地味ーちゃんがリモート出演し、証拠書類を提示。
「これが“笑魂吸引システム”の設計図よ。笑いのエネルギー、全部ドリーマー卿経由で……」
画面がザザッと乱れ、ドリーマー卿の顔が一瞬映る。
「……私はもう引退した。笑いは、自由に咲くものだ」
―魔界、笑いの再生へ―
サンマンマ、記者会見で頭を下げる。
「……笑いの利権ビジネス、反省してま〜す(棒読み)」
マスコミ「(棒かよ!)」
地味ーちゃん:「あんた、反省って言葉にエフェクトかけないで!」
サンマンマ:「……え〜、今回の件、夢を見るとかけましてぇ〜」
(報道陣「おっ、なぞかけきた!」)
サンマンマ:「現実を見ない芸人ととく!」
報道陣:「その心は!?」
サンマンマ:「どっちも“オチ”が見えてません〜!!」
(全魔界:「うまいけど反省しろーーーっ!!!」)
魔界民たちの笑いが純粋なエネルギーとして空に昇り、
黄泉劇場の黒いステージが虹色に光る。
バルゴン「これが本当の“笑炎モード”だな」
さっちゃん「炎上も使い方次第、ね」
マオ吉「次の特番、“笑いと平和スペシャル”だぜ!」
本日の学びポイント(さっちゃん毒舌解説付き)総括
笑いは武器にもなるけど、悪用すれば呪いに変わる!
サンマンマの“夢見るお笑い支配”は、笑いの暴走そのもの。
笑わせることと、笑われることの境界が消えると――地獄絵図!
さっちゃん「笑いの力を政治利用すんな!それ、芸じゃなくて洗脳よ」
地味でも真実を語る者が世界を動かす!
地味ーちゃんのリークが、魔界を救った。
目立たないって、実は最強のカモフラージュ。
さっちゃん「地味な奴ほど裏で録音してんのよ。バズりより暴露が勝つ時代!」
“夢”は見せるもの、押しつけるものじゃない!
ドリーマー卿の夢計画も、サンマンマの演出も、結局“自己満ドリーム”。
みんなが笑って眠れる夜のほうが、よっぽど素敵。
さっちゃん「夢見るのは自由。でも寝言で他人巻き込むな!」
オチをつける覚悟がある奴だけが、笑いを語れ!
サンマンマの言い訳“夢を見るとかけまして~”は芸人の魂の叫び。
でも、笑いの神様は手抜きを見逃さない!
さっちゃん「オチを逃げ道にすんな!笑いは命懸け、命を笑い飛ばす覚悟で立ちなさい!」
「笑いの世界は、オチがすべて。だけど“真実”に落とされる奴が、一番おいしいのよ!」