プロローグ ドリーマー卿の悪夢の国から魔界へ宣戦布告!?
魔界の朝は、いつもどおり平和(※騒がしい)だった。
マオ吉が鍋を叩きながら朝のラップを披露していた。
「Yo Yo〜♪ 朝飯どこYo〜♪ 昨日のカレーどこいった〜♪」
バルゴン「おまえなぁ……冷蔵庫開けたら“夢みたいに消えてた”って言うなよ。」
さっちゃん「カレーは夢より儚いわよ。あとで誰かの胃袋の中で悪夢になってるかもね。」
そんな平和(?)な朝を破るように、魔界の空がピンクと紫のサイケデリックカラーに染まった!
そこに現れたのは巨大なティーカップに乗った、シルクハットの男!
夢の国・ドリームランド・ナイトメアの支配者。
「夢を売る」ビジネスで魔界の心を支配しようとする。
その正体はフリースタイルの弟子。天然な笑顔の裏に冷徹な支配欲を持つ。
口癖:「夢はね、無料じゃないんですよ♡」
「ふはははっ! 我こそは“悪夢の国”の支配者、ドリーマー卿! 魔界など、わたしの寝言で制圧してくれる!」
さっちゃん「寝言で制圧!? こっちは現実で忙しいのよ!」
マオ吉「Yo! 夢の国から来るとか著作権の香りぷんぷんやぞ!」
バルゴン「その帽子、なんか訴えられそうなデザインしてないか?」
ドリーマー卿の背後には、妙に見覚えのある(けどギリギリセーフな)キャラたちが並んでいた。
悪熊のプー「ボク、はちみつより破滅が好きになっちゃった〜」
豚のトンベイ「プー、ほどほどにねぇ。前回、胃もたれしてたでしょ……」
魔オウル「フーム、これは侵略というより、“睡眠学習”の延長じゃのぅ。」
さっちゃん「はいはい、夢の国のみなさん。ここは“現実”の魔界です。法律と重力がちゃんと働くの。」
バルゴン「それに俺たちは“魔界世直しチーム”。ファンタジーの乗っ取りは専門外だ!」
しかしドリーマー卿は指を鳴らすと、魔界の空全体が“綿あめ”に変わった!
バルゴン「お、おい!? 空が……甘い!? いや、ベタベタすんな!!」
マオ吉「Yo! 口に入る前に虫寄ってきたYo!」
さっちゃん「……うわ、糖度が高すぎるわね。魔界の糖尿率が上がるわ。」
ドリーマー卿「ふははは! これが“スウィート・ナイトメア・フィールド”! このままでは魔界の住民たちは永遠に眠り、夢の奴隷になるのだ!」
その瞬間、魔界放送局が臨時ニュースを流した。
「速報! 魔界、悪夢の国から宣戦布告を受ける! 原因は“カレーの夢”説も浮上!」
マオ吉「……俺のカレーが発端かYo!?」
さっちゃん「まぁ、悪夢の国が攻めてきたのはアンタのせいでもあるわね。昨夜“激辛夢カレー”とか作ってたでしょ。」
バルゴン「もうタイトル決まったな……“悪夢の国からサヨウナラ”だ。」
さっちゃん(ため息)「えぇ、まったく……。著作権切れても、あの会社には気をつけなさいよ!」
魔界の空に雷鳴が走り、夢と現実の戦争がいま、始まろうとしていた!
さっちゃんのツッコミが炸裂するッ!
「夢も悪夢もまとめて世直し!」
「夢を見てるだけじゃ、現実は変わらない。でも笑えば、悪夢だって救われる。」
つづく