第10話 希望の光ーフリースタイル暴走全
戦場は静まり返った。魔界全域を巻き込むフリースタイルの天然チート魔法も、さっちゃんの最終奇策で押さえ込まれつつあった。
さっちゃんは静かに、しかし明確に叫ぶ。
さっちゃん
「気まぐれで魔界を滅ぼさないで!!」
その叫びは群衆の胸に突き刺さる。空気が震え、戦場の時間が一瞬止まった。
フリースタイルは少し首をかしげ、にこりと笑う。
フリースタイル
「うふふ、滅ぼすのは最後まで“楽しく”やりたいのよ〜♪」
周囲の魔界住民たちは息を呑む。
バルゴンは建物を押さえ、マオ吉はラップで状況を実況しつつ住民たちを鼓舞。
マオ吉 ラップ
「Yo! 天然チート暴れ中、でも仲間と計画で押さえ込むぜ!
フリースタイル自滅狙い、ラップで士気上げる俺のフロー!
避けろ、回れ、飛べ、Yo!これが魔界生き残りの道筋だぜ!」
フリースタイル
「うふふふ……懐かしいわね、400年ぶりの魔界……
せっかくだから、天災級フルパワーで遊んじゃうわよ!」
空気がビリビリ震え、地面が波打ち、火山が小刻みに噴火し、魔界そのものが揺れ始める。
フリースタイル
「アストラル・カオス・エクスプロージョン!
ブリザード・フレイム・タイフーン!
マグマリック・サンダー・ヴォルケーノ!
グラビティ・ディスラプション!全部まとめて天然天災級!」
空が割れ、雷と炎が降り注ぎ、氷とマグマが同時に噴き出す。建物は宙に浮き、街道は裂け、魔界の住民たちは悲鳴と笑いで混乱。
シュナイザー
「師匠、俺も斧全開で突撃だ!」
あのちぁん
「魔法全力!火も氷も砂糖も全部混ぜちゃうわ!」
しかしさっちゃんは静かに微笑む。
さっちゃん「……本気を出すときが来たわね!」
仲間たちは思わず息を呑む。
マオ吉「さっちゃん、あのチートシステムを……!」
胸元の紋章《G-04型:リリス・バイト》が光を放ち、機械的な声が響く。
《戦闘演算システム、起動》
《チート級魔法攻撃、軌道予測完了》
《回避行動、最適化》
さっちゃんは低く構え、冷ややかにフリースタイルを見据える。
さっちゃん
「フリースタイル……あんたの天然も気まぐれも、もううんざりなのよ!」
フリースタイル
「え?もう?まだ準備運動しかしてないんだけど?
でも……ふふ、私の天然チート、見せてあげるわ!」
杖を振るうたび、魔界の空が裂け、地面が揺れ、火山が小爆発。氷結の嵐とマグマの奔流が入り混じる。
さっちゃん(毒舌ラップ)
「Yo!天然暴走フルパワーでも、
私の扇と演算システムで回避・反撃パワーアップ!
避けろ、跳べ、光れ、Yo!魔界の希望、ここにアピール!」
フリースタイル
「うふふ、避けるのね!でも今度はもっとすごいのよ!
アストラル・カオス・エクスプロージョン!マグマリック・サンダー・ヴォルケーノ!
見てなさい、魔界ごと揺れるんだから!」
魔界そのものが震動し、地割れと竜巻が同時発生。住民たちは宙を舞い、火山の噴煙に巻かれる。
さっちゃん
「うるさいわね!天然暴走で世界滅ぼす気?
見てなさい、私の一閃で逆にお仕置きよ!」
さっちゃんの扇で一閃!!
青白い光を纏った扇が、杖を弾き飛ばす。
衝撃波が広がり、天と地を揺るがす。
フリースタイルは宙でくるくる回転しながら、天然ボケで叫ぶ。
フリースタイル
「ええっ!?何この衝撃!?私、負けた……?うふふ、でもまだまだ遊べるわよ〜♪」
さっちゃん
「天然チート野郎、ほんとに400年経っても学習能力ゼロね!
でもこれで魔界の一部地域は守れたから、感謝しなさい!」
マオ吉(ラップで締め)
「Yo!フリースタイル暴走中でも奇策炸裂!
さっちゃんの扇、青白く光り輝く!
仲間も全力!魔界の希望、Yo、ここにあり!」
バルゴン
「ふう……なんとか耐えたな……でも魔界、マジで揺れすぎ!」
さっちゃん(総括毒舌)
「天然チートを止められるのは、私たちだけ。
でも次は油断しないわよ、フリースタイル、覚悟なさい!」
フリースタイルはまだ宙でにこにこ笑い、次なる天然天災を予告する。魔界は完全滅亡を免れたが、さっちゃんたちの戦いは続く。