第9話 天然天災チート級の大戦
ゴオオオオオーーッ!!
魔界の空が裂け、風が叫ぶ。地面が笑って(?)崩れる。
中心にはフリースタイル、シュナイザー、あのちぁんの“天然三連コンボ”が陣取り、そこへ魔界防衛軍が総突撃する。
「魔界全域、いくわよ!魔界ファースト!侵略者を追い出すのよォ!!」
さっちゃんが叫ぶ。声に毒と愛がふんだんに混ざっている。
マオ吉がマイクを叩きつけ、ビートが魔界の大地を震わせる。
マオ吉(即興ラップ):
「Yo!火花散るぜフリースタイル、シュナイザーの斧が吠える!
笑いで陣形崩すは我ら主義、腹筋注意で前進だぜ!」
ぶんぶん蜂べいは羽音で天候ジャミング、天使の視界をぐるぐるに。
かげろうの雨女は突然の狐の嫁入りレベルの霧を降らせて光の魔法を鈍らせる。
風車ダン吉はくるくる回りながら臨時風車を作り、竜巻まがいの“風の壁”で敵弾を跳ね返す。
スケスケさんは透け技で敵の陣形を丸見えにし、ナオミの毒舌が刺さるように戦略を暴露する。
観客(魔族一同)「おおお!これぞ魔界式応援団!!」
シュナイザーは斧をギラつかせ、バルゴンとガチの熱量バトル。
バルゴン「力で押す!オレは盾にもなる!」
シュナイザー「斧一閃!美学は破壊だァ!」
結果:二人とも力比べの途中でお互いにスパイスをかけ合い、汗と唐辛子で顔が真っ赤に。観客「辛そう…でも熱い!」
あのちぁんはフリースタイルの横で暴走魔法をチャーミングに連発。
ナオミが毒舌で「その魔法、パティシエの都合で使うな」と一喝すると、あのちぁんは「えへへ、演出です」とにっこり、マカロン爆弾が飛び散る。
サンカクさんは三角シールドを展開して小隊を守り、スケスケさんは敵の作戦書を透視して極秘プランを暴露。
住民たちもスコップ片手に即席トラップを作り、トビ猿が空中で“落下ギャグ”を決めて敵を油断させる。
場面は緊迫。フリースタイルが杖を高く掲げ、魔界の中心を“観光名所リスト”に組み込み始める。
「ここはインスタ映えスポットね〜♪」と無邪気に再編する度に、魔力が大地を揺らす。
さっちゃんは短く息を吸って──音を切るようにラップで仕掛ける。
さっちゃん(毒舌ラップ):
「見ろよ天然、観光で殺す気か?
笑いで誘導、毒舌で突き、さあ退屈をブチ壊す!
フリースタイルの“美観整備”は終わりだ、さあ覚悟しな!」
その言葉に合わせてバルゴンが倉庫で作った“偽・観光案内所”を展開。中には反射鏡、音響トラップ、そして大量の「半額シール」。
住民たちは「半額シール」の魔力(=一瞬の幸福)でフリースタイルの注意を奪い、マオ吉のビートがその注意をコントロールする。
策が功を奏し、一時的にフリースタイルの動線を限定できたかに見えた。だが天然は天然を呼ぶ。
フリースタイルが「え?写真撮るの?」とポーズをきめた瞬間、弟子・シュナイザーが「師匠の見せ場!」と斧を豪快に振るい、あのちぁんが「私も盛る!」と魔法をかける。
その連携(?)は逆にフリースタイルの動きを増幅させる。空から巨大なスイーツ彗星、地面は突如ディスコ地震、周辺演出が全部合体してカオス度合いが跳ね上がる。
爆発音、笑い声、ラップ、悲鳴(喜びのものも含む)が一斉に鳴り響き、魔界は一つの巨大コントになった。
さっちゃんは仲間を守りながら、フリースタイルの目をじっと見据える。周囲は一瞬静まる。
フリースタイルはくるりと振り向き、にっこりと笑う。
「ふーん、皆で演出してくれたのね。面白いわ。じゃあ本気で遊ぼうかしら♪」
その言葉は切り札の合図。戦況はすべてスローモーションのように感じられる。
バルゴン、シュナイザー、マオ吉、サンカクさん、スケスケさん、ぶんぶん蜂べい、かげろうの雨女、風車ダン吉、ナオミ、トビ猿。全員が一呼吸置いた後、それぞれの位置を取り直す。
魔界の未来がかかった一対一。観客席には住民の祈りと不安と期待が入り混じる。
さっちゃんは静かに、しかし明確に叫ぶ。
「気まぐれで魔界を滅ぼさないで!!」
その叫びは群衆の胸に突き刺さる。空気が震え、戦場の時間が一瞬止まった。
フリースタイルは少しだけ首をかしげて、にこりと笑う。
「うふふ、滅ぼすのは最後まで“楽しく”やりたいのよ〜♪」
そして、二人は互いに一歩前へ出る。
扇と杖が交わる直前で、場面は暗転。次回、決戦へ。
今日の学びポイント(さっちゃん毒舌解説付き)
天然チート級の暴走は計画性ゼロ
さっちゃん「あの天然野郎、マジで何考えてるの?1000年ぶりに暴れて喜んでんじゃねーわよ!」
仲間の機転と奇策で混乱を抑えられる
さっちゃん「こっちが頭使わなきゃ、魔界マジで粉々よ。ギャグもスキルも全力で使えっての!」
ギャグと毒舌は戦術として有効
さっちゃん「笑いながらラップで戦況操るとか、普通じゃ考えられないけど、魔界じゃこれが必殺技ね!」
「一対一?あー、フリースタイルのアホみたいな顔が待ってるのね。時間稼ぎにも限度あるけど、見ものよ!」
「天然チート級を止められるのは、私たちだけ。次回こそ本気出すわよ、覚悟なさい!」