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家族会議

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

喚かないのが~。の二人。

マミーがこんな感じになって、作者が一番驚いてます。

「で、あの張り紙は一体何なのか」

母の非常に冷徹かつ、怪訝かつ、引いた様子で家族会議が始まった。先程まで私とプロレスごっこをしていた弟も、気配を消した様に母の隣に座っている。

「いや、あの……御付き合いをする事になりまして」

「誰と? あぁ、幼馴染の」

僅かに頷く。流石に胸を張って『幼馴染と付き合い始めたんだよ』とは言えなかった。

此処で失恋相手の名前が出ず、的確に本命を言い当てるところは母らしい。最初から全てを見抜いていて、話す言葉が何時も的確。それはまるで彼奴の様に……。

恐る恐る顔を上げて見ると、先程までヒリついていた母の空気が僅かに柔らかくなっていた。弟の目も其れに比例して、爛々と輝き出す。

「姉ちゃんが兄ちゃんのこと好きなの? じゃあまたうちに来る?」

「来るよ。今週うちに」

「やった!! ゲーム機持ってくるように伝えてよ!!」

彼奴とは昔から互いの家を行き来する程の幼馴染である。勿論、弟の事も知っていて、来る度に遊んで貰っているので、よく懐いている。だからこそ、今週末は是が非でも弟をどうにかせねばなるまい。良い感じの雰囲気の際に弟が乱入したとか、ギャグ漫画じゃないんだから。

だがこの空気。弟は爛々と目を輝かせ、早速お気に入りのゲームソフトを選別し始めている。今週末の予定を決めている。そう、完全に私の事をそっちのけで、彼奴と遊ぶ約束を。

え、この空気に水を差すの? マジで? 其れ流石に空気読めなくない?

そう一人焦っていると、凛とした声がリビングに響き渡った。

「お前は今週末、母と出掛ける。家に残るの禁止」

「えーやだー。つまんない!!」

「好きな場所連れてってあげるから。何処でも良いよ。ゲーセンでも、玩具屋でも、なんでも。そしたらお前が食べたいもの、値段の上限なく食べさせてやる」

母の鋭利な瞳が弟を射抜く。弟は其れに平伏す事無く少し考えると、ニヤッと口角をあげた。どうやら交渉成立のようだ。

「じゃ、そういう事で」

家族会議終了と言わんばかりに、母は椅子から立った。もう言いたいことは何も無い様で、私達に目もくれない。夕飯順位が私達より夕飯に変わった瞬間だった。

「え……ちょっ……」

「不満があるなら今、言いなさい」

「いえ……何も」

気遣ってくれてる事は分かる。母は一言で全てを把握し、私達が恋人であると認めたのだ。えげつない判断力。そして行動力。でもだからこそ、だからこそ、母のように直ぐに切り替えられない自分に腹が立った。

ちゃんとしなきゃ。ここまで巻き込んでお膳立てされてるんだから!!

マミー、もっとおっとりした感じだったんですよ。

そしたら何か、滅茶苦茶クールなキャリアウーマンになって驚きました。


こんな感じだけれども、一言で娘の言いたいこと、やって欲しい事を全て把握して、先回りが出来るやり手です。


次回は母の心理描写の話にしたいな。


愛情は割と火力強めだと思います。

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