第一章 2.5話 第三地区警備隊
ユウタ達が謎の黒球に飲み込まれた後、第三地区の実験廃棄倉庫に現れたのは・・・!?
CHAPTER 2.5 ― 第三地区警備隊
倉庫に突入したアルファ部隊は部屋の各方向にLUX―GUNを向け、そのまま待機した。
コツコツコツコツ・・・。
静かな足音と共に奥から姿を現したのは第三地区警備機関総司令官。
総司令は、ドアから一歩進み出ると護衛となにやら話をし、その後再び全員の方向を向いて言った。
「誰もいないのか!?」
「はい、どうやらそのようです。隊長!」
「何でもいいから手がかり見つけたヤツは報告しろ!」
「アイアイサー!」
警備員が散ってゆくのを見ながら、総司令官・アレンはふと呟いた。
「チッ、よりにもよってこんな面倒なところに・・・。やはりカズンは早めに潰しておくべきだったか。」と。
その声を一部聞いていたさっきの警備員が、総司令を心配そうな目で見て、
「司令、大丈夫ですか?」
と聞いた。
「あ、ああ、大丈夫だ。それより、証拠の探索に集中してくれたまえ。」
「アイアイサー・・・。」
彼は不可解な顔をしてその場を去っていった。
(あいつも処分か・・・・。最近は勘のいい奴が多くて面倒だな・・・。)