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滅鬼の刃  作者: 大橋むつお
40/47

40:我が青春の着ぐるみショー・2 

滅鬼の刃 エッセーラノベ    


40『我が青春の着ぐるみショー・2』  





 学生時代、体重は今よりも20キロも軽く、ジーパンのサイズも68センチぐらいのを履いていました。体格も華奢で、チームのボスから「女キャラに穴が空いたら頼むわな」と言われて、時どき女キャラの着ぐるみに入っておりました。 前述したようにキャンディーキャンディーの院長先生はレギュラーでしたし、イライザに入ったこともありました(^_^;)。


 着ぐるみショーではアクション(擬闘)がほとんどありませんので、わたしのような運動神経が鈍い者でも務まったのでしょう。


 そんなある日『キャプテンハーロック』の仕事が入って、女王ラフレシアの役が回ってきました。女王ラフレシアはゲームで言えばラスボスで、植物から進化した宇宙人マゾーンの女王 です。


 肌は緑色なのですが、プロポーションやヘッドは典型的な松本美人。まあ、メーテルを悪役にしたようなミテクレです。


 手下を引き連れ、ハーロックに立ち向かい、最後は手下全員がやっつけられたあと「この次は負けないから」的な捨て台詞を残して去っていきます。


 そのあとは前回で書いたようにフィナーレで盛り上がって、握手会サイン会になります。


 これに並ぶのは、たいてい子どもたちなのですが、一割か二割大人が居ます。大方は、子どもに付き添ってきたお父さんやお母さんなのですが、マレに一人で見に来ているニイチャンやオッサンがいます。


 こういうニイチャンやオッサンは要注意、ヘッドのスリットから、そういうオッサンが見えると女子の中の人は警戒します。


 着ぐるみの中の人は、バイトとは言え子供に夢を与えるのが仕事ですので、楽屋以外でヘッドを取るとか声を出すとかは禁止です。それを良いことに、女キャラに接触、往々にしてボディータッチをカマシてきます。


 握手会ですから握手は大人であっても拒めませんが、それ以外に触れるのはご法度です。

 スタッフが付いていて「握手以外はご遠慮ください」と言ってくれるのですが、混雑すると追いつきません。胸やらお尻にタッチ、中にはムンズと掴んでくる猛者も居ます。


 春の連休シーズン、とある遊園地の野外劇場で『キャプテンハーロック』をやった時のことです。


 ハーロックのところに人が集中するので、他のキャラは少し離れて握手や写真撮影に応じていると、いきなり胸を掴まれました(''◇'')。後ろから覗き込む面は五十前後のオッサンです。


 なにさらしとんじゃ( "ºДº")! とは言えません。


 ラフレシアの雰囲気でノンノンと指と首を振って――禁則事項です――と知らせます。着ぐるみはウレタンの胸が入っているので、つまらないと思ったのか、今度はお尻を揉んできます。


 すぐにスタッフがやんわりと摘まみだしましたが、オッサンはニヤニヤ、してやったという顔をしてやがりました。


 楽屋に戻ると、ボスが「大橋くん、手ぇ見せてみい」と言います。


 易者に見せるように手のひらを見せると、ボスは「……やっぱりなあ」と納得。


「え、なにがやっぱりなんですか?」


「きみ、手ぇ小さいから、あのオッサン、最後まで女やと思てたんやで」


「ええ!?」


「ちょっと〇子」


 MCの〇子さんが呼ばれて「ちょっと手ぇ比べてみぃ」と、ふたりの手の平を合わせます。


 おお…………


 楽屋のみんなが感心します……わたしの手と〇子さんの手は指の先までピタリと重なります。


「そんなに手が大きい方じゃないんだけど……」


 〇子さんは、他の女性スタッフと比べて自分が標準であることをアピールしておりました。



 その後、神戸まつりのパレードで「大橋くん、今日はモモレンジャーな」とモモレンジャーをやらされ、ちょっと危機感を感じました。


 ひょっとしたら、ヒーローショーをやらせられるんじゃ!?


 ヒーローショーと着ぐるみショーは似て非なるものなんですが、それは、いずれ稿を改めて。


 

☆彡 主な登場人物


 わたし        大橋むつお

 栞          わたしの孫娘 

 武者走       腐れ縁の友人(35回より故人)

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