戦況 3
「で、なんで俺は親父に会えねぇんだよ!」
「フロアが違うからです。」
「なんで違うって分かんだよ!
それに、違うなら別に階移ればいいだろ!」
「移るのは勝手ですが今の状態なら死にますよ。」
地下の事情を知らない6人は皆黙ってしまった。
地下について事前に聞いていた
シュンカは知っていたようだ。
「それ、どういうこと?」
「今から向かう地下フロア、そこを1階。
その下を2階。そして、いわゆる地球上は8階。
階数が上がっていくにつれて、
強い奴が集まるんです。」
「強い奴?」
「大まかに説明します。
1階は星1~3個。2階は星3~5個。
3階は星6~10個。4階は11~15個。
5階は16~25個。6階は26~30個。
7階は31~35個。8階はそれ以上。
まぁ、誤差はあるがそんなもんか。
星は強い奴ほど得られる。」
「ふ~ん。」
「我宇珠さんは今は星いくつなんですか?」
「私は今は星7つです。」
「7つですか!」
「俺の親父より低いな!」
「1からやり直しましたからね。」
「1から?」
「昔は私たちは暴れまくってましてたからね。」
「私たち?」
「教えてないんですか?
私たちが精鋭百隊だったことを。」
「それは聞いたことあるな。」
「当時、私たちは地下で暴れまくってました。
私の星は、その時は31個でした。」
「さ…」
「な、な、なんで…!」
「私は32個が最高です。」
「私は27よ。」
ボーンとナナミを除く7人は
驚きの顔を隠せなかった。
「な…なんでそんなすげぇのに、
今7個なんだよ!」
「やり直したからです。」
「や…やり直し?」
「皆さんは既にやったゲームを
1からやり直すことはあります?」
「まぁ、時々な…」
「それと同じです。」
「同じなのか…」
「私たち精鋭百隊は負けてから、
それぞれ行方を眩ませました。
再び集まる日までね…」
「おい、我宇珠!」
「これは失礼しました。
さて、そろそろ着きますよ!」
下を見てみるとようやく地面がはっきりしてきた。
地面には誰か立ってるのが見える。