刀靭の変 5
ゼノンは5メートル以上吹き飛ぶ。
「わりぃ。手加減し忘れたわ。」
「それは必要ねぇ。むしろしなくていいことだ。」
ゼノンは上半身を起こす。
「お前の打撃すごかったぜ…
だが、最初のは“捨てられた”。ここで問題だ。
“捨てられた”打撃は何処へいく?」
ヤイバは考えた。
だが、考えるより気付く方が早かった。
ヤイバの拳の皮膚は裂け、血が少し出て、
すぐ黒くなった。
「どーやら拾ったな!俺が捨てた打撃を拾ったな!
それは最初のお前の打撃だ!」
「これが俺の攻撃か…」
ヤイバはニヤッとする。
「なら相当効いてんじゃん…
立ってるので精いっぱいか?」
「悔しいが、そうだ…」
ゼノンは体制を整える。
「来やがれ!まだ負けちゃあいねぇんだ!」
「言われなくても!」
ヤイバは突進する。
だが、それを見てゼノンは右手をさっと上げる。
「引っかかったな!俺の意識のさらなる能力を!」
ゼノンは意識を使い、
先程捨てた刀を自分の手へと戻したのだ。
「おれは捨ててねぇ!刀を捨ててなかったんだ!
だから戻ってくる。意識は使いようなんだ!」
その手に刀が戻った。
ゼノンの手には刀。
ヤイバは丸腰だった。
ヤイバは突っ込むスピードを
抑制することができない。
そのまま突っ込んでいく。
「あぶねぇ…」
だが、時は既に遅し。
ゼノンは刀を振り下ろす。
ヤイバの防御策は腕を
軌道の途中に入れることだけだった。
銀色の刀がヤイバの腕にぶつかる。




