6 元魔王と久々の戦闘
こうして、町に来て、数時間と経たずに、俺は門の前にいた。
「おい、兄ちゃん、もう帰んのかよ。」
「いや、違え、こいつらに捕まった。」
「おっ。メイちゃんじゃねえか。
いいやつに目を付けたな。
こいつはすげえと思うぞ。」
「ほ、本当ですか?」
「おうよ、俺が見たんだから・・・って日帰りなら、急がねえとなんねえぞ。
おい、兄ちゃん・・・。」
「ん?」
目が血走ったおっさんの姿・・・。
「・・・もし、この子たちに手を出したら・・・。」
「・・・なあ、だからどうしてくれんだよ・・・。」
「ひ、ひい・・・。」
ここにはロリコンしかいねえのか・・・。
「面倒だ、行くぞ。」
3人を押していく。
「じゃ、じゃあ、モロクさん、行ってきます。」
この子はまた・・・。
それから数時間探したんだが、
依頼のオークはまったく現れなかった。
もう、昼前だ・・・。
「本当に見つからないですねぇ。」
「そうだね・・・。」
「だな。」
「あ、いた。」
一体がひょっこりと顔を出した。
「フゴッ、フゴ、フゴ。」
なにか指示を出しているようだ。
見ないようにしていたのものが近づいてくる。
「どこ・・・って、あれ・・・。」
山のようなのも動いている。
「えっ、本当に!・・・・・・。」
「・・・・・・。」
おいおい・・・あの山かよ・・・。。
「に、逃げましょう。」
「で、でも、こんなに来たら町の人たちが・・・。」
「でも、見ただけで数百は・・・。
そ、それに、私たち、お、犯されちゃうかもしんないんだよ!
嫌よ、オークの子供なんか絶対に生みたくない・・・。」
「そ、それは・・・私だって・・・。」
「オーク・・・こ、子供・・・。(ビクビク)」
はあ、仕方ない・・・。
早々に来るまでの努力を無にされてはかなわない・・・。
「なあ、ここからのことは内緒にできるか?」
「「「・・・・・・。」」」
「返事!」
「「「は、はい!」」」
「よろしい、しっかり見ていろよ。
なかったことにしてやる。」
「氷の剣。」
右手に造形のしっかりとした剣を生み出す。
「氷の槍。」
空中に数百本の槍を浮かせる。
さて、
「行くぞ!」
「ブホ、ブホ?」
「ブホッ!ブホ、ブホホ。」
「うるせえよ。
ガキが泣いてんじゃねえかよ、死ね。」
ザシュッ。
俺に気付いたオーク共が迫ってくる。
「射出。」
おい、おい・・・タフだねえ。
これで半分かい・・・しかもほとんどは致命傷でない・・・。
さて、
「もう1つやろうか・・・。」
「雷龍。」
俺の体から多くの雷状の魔力が放出され、形作り始める。
ちっ。
これにはラグがある。
その間は俺1人でか・・・ちときついな・・・。
ザシュッ。