4 元魔王とギルド
「ここか・・・。」
扉を押す。
中には、
人間、獣人、エルフ・・・。
今の時間はあまりいないようだな・・・。
あそこが受付か?
「すまないが、身分証として冒険者証を作ってほしいんだが・・・。」
「ええ、かしこまりました。
銅貨5枚費用が掛かりますが、よろしいですか?」
「ああ、頼む。」
「戦闘方法は?」
「魔法。」
「できる方が少ないので多くのパーティーから勧誘されるかもしれないですよ。」
「ああ、そう。」
「・・・まあ、身分証用ですしね・・・で、こちらが規約になります。
こちらに目を通し、よろしければサインを・・・そうすれば、冒険者証を作成いたしますので・・・。」
「はいよ。」
1、ランクより1つ上のクエストまでしか受けることはできない。
2、失敗した場合、そして損害が大きすぎる場合は、損害賠償が発生する場合がある。
3、冒険者同士の殺し合いはご法度。
4、もし、気に入らないことがあった場合は決闘を行うことができる。
5、ギルドに損害を与えることを禁ずる。
ふ~ん、聞いていたのと同じか・・・はい、サイン。
サ・ク・ヤ。
まあ、俺の本名知っていたのスロウと数人だけだから問題ないだろう。
みんな、魔王様、だったし。
「はい、では、一応、ギルドの制度について説明は・・・。」
「いらん。」
「・・・ではすぐに・・・・。」
男は去っていく。
なんで女性ばかりのところこいつに行ったか?
他は人間とエルフでな・・・まだ、獣人の方が・・・。
おっ。戻ってきた。
「では、これを・・・。」
鉄製のカードか・・・。
「ランクをあげるには?」
「ええ、依頼と、青銅になるのだけは戦闘テストでも可能ですが・・・。」
「じゃあ、テストで。」
「・・・わかりました。
魔法職でしたね・・・すぐに準備いたします。」
不満が顔に出るが、行動は迅速・・・こいつやるな・・・。
「準備ができました、こちらへ。」
訓練場に入る。
「この的に20回中15回当ててください。」
・・・・・簡単すぎやしないか・・・。
「難しいでしょうか?
人間や獣人ではあまりできないんですよ。」
できるのはエルフくらい?・・・おい、おい・・・。
レベルが低すぎないか・・・・・俺の周りにいたやつらが異常なだけか?
まあ、下から2つ目だしな。
「それじゃあ、始め。」
あっ。もうか・・・。
「氷の槍・・・。」
数十本の槍が俺の頭上に並ぶ。
「射出。」
ズドン、ズドン、ズドン、ズドン・・・・・。
「・・・・・・・・・。」
「さて、終わり。
はい。」
俺は彼に冒険者証を手渡す。
「・・・・は、はい・・・。」
彼は幽霊のように去っていった。
さて、どうしたものか・・・。
まあ、受付に行くか・・・。
「あっ。
サクヤさん、はいどうぞ。」
本当に早いな・・・俺がここに歩いてくるまでに・・・できる・・・。
ただ、顔色が悪いな・・・どうした?
「じゃあ。」
「ええ。」