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14 元魔王と最高の美女?と面倒ごと・・・

サクヤ視点

俺はギルドの扉を開く。


すると、

「さ、サクヤさ~ん!」

何かが腹の辺りに勢いよくぶつかってきた。


いったい、なんだよ・・・と見ると、

「あれ?メイか?」


「おい、うちの妹になにをして・・・って、サクヤさんじゃないですか!?」


「おい、今、サクヤって・・・。」


「うそ、銀の英雄・・・。」


「おい、まじかよ!」


がやがやがやがや。


うるさいな・・・イラッ。


「サクヤさん、こちらへ。」

先日の受付嬢が案内してくれる。


相変わらずの無表情・・・。


・・・まあ、悪くない。


あの男がポンコツだってわかったからな・・・。


視界にポンコツ獣人が映る。


・・・今度からはこっちに行こう・・・。


男は尻尾を逆立て、

「うっ、なんか嫌な予感・・・。」



俺がなんて考えていると、

「あれ、ミリエラじゃない?」


「・・・・ルンですか?

あの火傷からどうやって・・・。」


「なんだ知り合いか?」


「ええ、友人よ。

たまに一緒に仕事をしたりしていて・・・。」


「・・・治ってよかったのです。

では、案内いたします。」


ずいぶんとそっけないな・・・・。


まあ、人それぞれか・・・俺の周りにもそういうやつはいた・・・。


そして、部屋に入ると、

世界が歪んで見えた。



幻術か・・・・・・・なら!



魔力ですべてを弾き飛ばす。


「お見事!パチパチ。」


なんだ?この老婆は・・・。


・・・いや・・・。


「はあ、ギルド長、おやめ下さい。

ご客人でしょう。」


「すまんすまん、ちと試したくなってしまってのう。


いやあ・・・それにしても流石じゃのう・・・。」


「なんでそんな姿をしている。」


「・・・・ほう・・・、


まさか、見えているとはのう・・・。


よし、ミリエラ下がれ。」


「はっ。」部屋を出ていく。


「儂はクリアと言う。


このギルドの長じゃ・・・・。


・・・まさか・・・そこのは・・・もしかしてルンか?」


「はい、サクヤ様に治していただいて・・・。」


「ほう、なるほどのう・・・それはすごいのう・・・。」

目が細まった。


面倒はごめんだ。


「丁度、エリクサーが1本あってな。」


「・・・え、エリクサーじゃと・・・・。」


「ああ、この女に使った。」


「・・・・はあ、なんてもったいないことを・・・・。


ルン、お主、相当愛されておるな・・・・うらやましい・・・・ぐぎぎぎっ。」



「お前だって、本当の容姿なら、より取り見取りだろうに。」



「そんなのいやじゃ、じゃって儂は中身が好きになってもらいたいんじゃ!」


ただ、ババアが力説しているようにしか見えないルンは何とも言えない顔をしているが、


俺には少しわかってしまった。


「苦労するな・・・。」


「じゃろう・・・。」


「・・・・って、ギルド長って・・・それが本当の姿じゃないんですか!」


「ああ・・・そうじゃったな・・・ほとんどの者は知らんかったのう・・・。」


ふ~ん・・・・まあ、納得なんだが・・・知ってたら、ほとんどの男がここに来てそうだしな・・・。


と言うか・・・町が男どもで埋まる・・・。




「で、早速本題なんじゃが、お主に聞きたいことがある。

先のオークとの戦闘・・・何か気づいたことは?」


「ない・・・。」


「・・・そうか・・・あれは異常じゃったからな・・・戦ったお主ならあるいは・・・

と思ったんじゃが・・・。」


「悪いな・・・役に立たなくて・・・オークの武器を調べればなにかわかるかもな・・・。

上等な武器を持ったのが何体かいたからな・・・。」


「そ、そうか!

悪いが譲っては・・「いいよ、その分金をもらえれば。」・・・感謝するのじゃ・・・。」


なにか面倒ごとが起こりそうな気がする。


厄介な話だ・・・。




「つまらん話はこれくらいにして・・・。


お主に褒賞が出ておる、


貴族位と金じゃ。


あと、さっきのとは別にオークの素材を買い取らせてはもらえんか?


持っとるんじゃろう?」


「まあ、素材は要らんからすべてここに卸す。


解体に時間がかかると思うが・・・そのままでいいか?」



「う~ん・・・そうじゃな・・・普通は金をとるんじゃが・・・。


時期を見て少しずつ卸してくれるんじゃったら、


解体費は無料にしよう。


それでどうじゃ?


さっきの奴は今日、置いて行ってくれ!


金は後日渡す。」


「まあいい、それと地位は要らん、金だけもらおう。」


「まあ、そうじゃよな。


冒険者はそうじゃないと!」


「まあ、そのうちここを離れるからな。」


「・・・いつ?」


「なんだ?頼みでもあるのか?


まだ決めていないが少なくとも半年はいないと思うが・・・。」


「なんだ・・・助かったのじゃ。


なんでもな、ここの領主が礼を言いたいとかでな。


近いうちに会いたいとか・・・。」


ブルブルッ。


かなりの悪寒を感じた。


「・・・・おい、聞きたいことがある。」


「儂一応ギルドマスターなんじゃが・・・まあいい、して?」


「その領主ってとんでもないやつだったりしないよな・・・。」


何だこの間は・・・。


「・・・・・・・・・まあ、民には慕われておるのう・・・変態じゃが・・・。」



「・・・・そうですね・・・慕われてますね・・・変態ですが・・・。」


・・・ここまで2人して嫌そうな顔を・・・・・。


・・・・考えうる限り最悪を想定せねば・・・・。


「・・・おい、不安しかないじゃねえか・・・。」


「「「・・・・・・。」」」




「まあ、金はあ奴が渡すようじゃし、是非もないのう。」


「・・・・仕方ない、行く。」


「そうかそうか、ありがとうなのじゃ。

儂としても、もう呼び出されるのはうんざりじゃった。」


「苦労するな・・・ほんと・・・まあ、役に立ててよかったよ。」


「・・・お主、意外といい男じゃのう・・・顔は子供っぽいが・・・。」


「まあ、そういうな。


あと頬を赤らめるのはやめておけ、この女が何とも言えない表情になっている。」


「そうじゃな・・・流石に老女はやめた方がいいかのう・・・。」


「いや、もう無理だろう。


ギルド長の顔が変わったら、他の奴が困るから。」


「じゃよな・・・・このまま探すしかないのう。


・・・どこかにいい男おらんかのう・・・チラ。」


「さて、用は終わったな。

ルン行くぞ。」


「はい!」


「すまん、すまん、忘れ取った。


はい、ギルド証。


ランクを儂が上げられる最大まで上げといた。


まあ、なんかの役に立つじゃろうて。」


金のギルド証を受け取る。


「ルンのは持っておらんから、下で申請してくれ。


あっ、銀クラスからじゃから安心しろよ。」



「何から何まで、悪いな。


近々、飲みにでも行くか?」


「まあ、仕事じゃからな。

誘いは受けるのじゃ、もちろん2人きりじゃよな!」


目を輝かせるな・・・知りをフリフリするな・・・・。


こいつなんて口元を抑えてるじゃないか・・・・まあ、俺には絶世の美女に見えるわけだが・・・。


無視だ無視。


「ルン、どうする?」


「私も行きたいです。」


助かった・・・こいつと2人はやばい・・・本能がそう言っている・・・。


「悪いな、3人でだな。」





「・・・まあ、いいのじゃ。いずれ機会はあるじゃろうて・・・。」


最後の方は聞こえなかったが、


この女が俺とクリアの間に入ったことからもわかるようによからぬことだろう。


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