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エピソード7「とある魔界のBARにて②〜 with サキュバス・クイーン〜」

「ちょっとトウマ。飲み過ぎよ」



「うるせー。こんなの飲まなきゃやってられるかよ」





 俺は手元のカクテル『ソウルキス』を一気に喉に流し込む。





 そんな俺の姿をみてフラムが軽く嘆息した後、『アプリコットフィズ』で唇を濡らす。





「そんな飲み方ばっかりしてたら身体壊しちゃうわよ。ほら少しお水も飲んどきなさい」





 俺がマスターに7杯目の『ソウルキス』を頼もうとしたとき、フラムが俺の言葉を優しく遮りチェイサーを頼む。




「でもよ。スゴロクだぞ。魔王城のダンジョンをスゴロクにするなんて聞いたことねぇよ。なんで魔王城再生を命じてきた本人が目標を達成しづらい環境を作るんだよ。意味わからないだろ」



「まあ、魔王様は感覚で物事を決められる節があるからね。でも逆に言ったらトウマになら無茶ぶりしてもなんとかしてくれるって思ってるってことじゃないかしら」




 管を撒く俺にフラムが優しく言葉を返してくる。




「だけどよースゴロクはないだろ。スゴロクは。会議が終わった後のサモンの顔みたか。完全にあれ放心してたぞ。会議中散々魔王城の威厳云々言ってたのに行き着いた先が家族団欒の定番スゴロクだからな。そりゃ、あんな顔にもなるぜ」



「まあ、サモンは昔から魔王城にいるからね。そんなことよりトウマは大丈夫なの? 魔王様の命令には答えられそう? 私に出来ることがあったらなんでも協力するわよ?」




 そう言うとフラムは小首を傾げる様にして俺の顔を覗き込んできた。アメジスト色の髪が微かに揺れ、蠱惑的な大きな瞳が俺を捉える。




 その抗えない魅力に飲み込まれそうになり、思わず視線を逸らしてしまう。




 俺のその反応を現状に行き詰っていると判断したのであろう。フラムは心配そうにさらに顔を近づけてくる。




「おい、ちょっと顔が近い。それに安心しろ。ある程度の作戦は練ってある」



「そうなの? ならよかった」





 そういって胸を撫でおろす姿に思わず見蕩れてしまいそうになり、チェイサーを一気に喉に流し込んだ。





 さあ、明日から忙しくなりそうだ。



明日からはいよいよダンジョンマップ作りスタートです。


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