第三部、第5〜10回(65〜70部)、敬請持重之一〜
まずは訂正〜…第4回(64回)に書いた神虎門は、宮城の西側ー!直したと思ったのだが、そのままだったらしい…
第5回、敬請持重之一
とりあえず、ここでの離宮の形は漢時代くらいまで遡った時の、洛陽の宮城を参考にしている。もちろん、庭が温泉なわけないですが。あとちょっと、建物削っている。
それと、のちのちにキュウ、すなわちクシについて書いた習俗のために、ちょっと書き直すはめになった。
第6回、敬請持之二
・あだながふえることについて……別名、綽名、外号
筆がすべるというか、設定にメモってないのに、あだなが出てくる出てくる。
朝四暮三男、南衙軍の膠固、豆包少年……いろいろ出すものだから、最後の晨風に対してのこれは、使うの忘れている。
まあ、これらの名称を地の文で使うのはどうかと思うが……名前を書くのが面倒な時は、やはり使ってしまう。丸い進士とかね。
名前をつけてないんだろうなあ……という予測をすると、だいたい当たる。結局用意するはめになるんだけども。
しかし、顔甲粲女や牢騒少女なんかは、ルビが十文字以内で良かったね、という感じ。なのに、大紅姐妹で、わざわざブラッディとシスターズと、前後にルビを分けてまで付けた。そこまでこだわらんでも、と思わなくもない。
杜大娘や、杜娘君、杜二女などの、属性を表す庶民の呼び名は、使ってはみたものの、分かりにくいなあと思って悩む。
会話の前後で、ほかに呼ぶひとがいないときや、子どもが呼ぶ「おばちゃん」というルビが振れる時は、いいんだけどねえ。
昔読んだ本で、中国の名付けルールについて書いてあって、それを適用すると名付けが楽になる……ということは、なかった。似た名前ばかりになって、混乱してきたので、好きなようにつけることにした。
個人的趣味により、多くは植物名から借りた。
使えない漢字もあって、改定したこともあったけどね!
参考にした植物が、よく似た別の組合せに混ぜて、全然関係ないものにもなったりしたけどね!
張天帥がソレだ。天帥という別物があるのに、張天師という植物名(正確には生薬名だろう)があって、まあ、姓つけるならコレでいいか、と張天帥。
張天師は、五斗米道を開いたひと。張魯のおじいさん。張魯って、三国志のアレです。そして天師は、名前ではなくて敬称。
ルビがつぶれてしまうんだけど、杜娘君には、朱蕣と振っています。
朱蕣の二つ名も、やたらに多くて、書いてる当人が管理できていない。香青路の仙女、玉女、杜家が誇る佚女。
誰のことか分からなくなるので、毎回朱蕣と指定することにした。つぶれて読めない人名ルビは、多分、朱蕣と読めば当たるはず。
・しょくぶつについて……漢名いろいろ
さまざまな名詞を植物から取ると、和訓や有職読みというものが、引っかかります。
ので、漢名をできるだけ引っ張ってくる……と、日本名がないから、和的音声が不明に。
まあ、それも困るのですが下手に和訓があると……どう書こうか悩む。
ここでは殿舎の名前、石榴殿がソレ。
ざくろ。ざくろでん。えーっと、中的音声では、シーリゥディェン。
実は第一部で、同じ難問にあたり、すらっとルビなしでごまかしたものがあります。百合。ゆり。これは「ひゃくごう」と読むこともあるので、そうすれば良かったのだけれども。も!
まあ……いいよね、和訓で。ということにしてます。
向日葵とかはまあ……使わないと思うけど。もし使うなら、サンフラワーをルビにするでしょう……たぶん。
棠梨だって、桷をズミって読むわけにはいかないから、使った文字なので。
桷をズミと読むのは、意味が酸実ということからきているらしい。中的音で、ジュェとすれば良かったのだが……桷国のほうが、らしく見えるし。
しかしそうすると、名前も中音。カタカナの限界があるので、止めたのでした。
そういや、第二部を書いている時に消えてしまった植物名前のサイトが復活!しておりまして、やったあと小躍りしながら確かめていると、第二部の植物名参照で、水寫をオモダカと書きましたが、それ間違いだから、と書かれておりましてねえ……
というわけで、サジオモダカです。多分、誰も覚えてないけど。書いた方も、どの辺りの文章に書いたか覚えてない。まあいいや。
第三部の植物名、追加
龍蒿 :たらごん :ロンハオ :エストラゴンとも
柳丁 :おれんじ :リィゥディン :オレンジ類の俗称
みかんとは、ちょっと別
羅勒 :ばじる :ルゥォラ :日本語だとメボウキ
紫鳳凰:しそ :ズーフォンファン :普通に紫蘇…
菜薊 :ちょうせんあざみ:ツァイジー :アーティチョーク
香茶菜:こうちゃさい :シィァンチャツァイ:秋丁字のこと
水菫 :みずすみれ :シュイジン :胡椒草、水草の名前
小茴香:くみん :シャオフゥイシャン:ウマゼリ
姜黄 :うこん :ジィアンファン :ターメリック、
日本語読みは「きょうこう」
きょうおう、でもいいけど
ルビとしては、香茶菜をヤマハッカとしているけれど、これは、学名の科名から当てたもので、イコールではないです。
・けんちくのはなし……避弄
庭を見せる回廊を二重にして、男女が同じところを歩いて、ばったり会うようにさせない。のは、明時代から残る大邸宅によくある造り。
だいたい女道は外側で、男道越しに庭を見るという形なので、ほとんど見えないじゃないか、と言いたくなるかもしれない。
現代人的には凝った廊下と小窓自体が、そこそこ見所となるんだけれども、庭は見えないな。うん。
それはともかく明代より前、フツーに四合院の形でも、男女の歩くところを分けてたりすることもある。それが中国南部に特徴的な『避弄』。
ただまあ説明はあるんだけど、具体的な形はイマイチ掴めなくて、上記の明時代のを混ぜて、けっこうウヤムヤ〜に書いている。
主だとか客だとかは、中庭の真ん中を突っ切って移動するもので、ほかの家人や従僕は、壁際を歩くんだとか。で、どこの壁だよ……と図面を見ながら思ったりする。
日本だとさあ、庭向きの壁際って縁側なわけで……この感覚は、ちょっと分からない…
第7回、膠固常常数落
このサブタイは、あの融通のきかないのは、いつもいつも説教してくる。といった意味。まあ……今回に限らないでも使えるサブタイだな。
・くつとぞうりについて……靴、履、鞋、沓
鞋を「くつ」と読みたくない、というか……クツでなにを思い浮かべるかが問題だ。
クツを表す漢字が、鞋・沓・靴・履とそれに似た文字群と、いろいろあって、形や目的が違ったりする。
出ない文字群はともかく、靴は革製なんだろう。となると、鞋もそうなるんだけど、草鞋とも書かれるので、ちょっと説明に困る。
とりあえず、履の系列のクツは、履き入れる、つっかける、のような動詞から来るものとして処理。
靴類は、包み込んで留めるところがあるブーツ類として処理。
結局、だいたいクツってルビを振っちゃうだろうから、そこまで気にしなくてもいいのだけれど。
しかし魚皮の靴ってきくと、なんじゃそりゃですが、キュウ(もしくはクシ)の国の言語モデルとしました東シベリアでは、むかーしむかしから使われているモノです。だいたいサケの皮。
まあ、やっぱり、長持ちはしないようですが、時期が時期なら、素材はいっぱいありますから、作るんでしょう。
でも、魚皮のクツから草鞋を履くと歩き方が変わるかどうかは、ビミョー。どっちかというと、地面の違いの方が、足の疲れに出るからね。
なお、クツについて言うならば、中国皇族貴族官吏たちが特別の行事で履くものに「寫」と良く似た別の文字の「くつ」がある。
なんか重ねて履くものらしいが、文字が出ないし、出さないで済むなら、出したくないモノなんだけど、皇帝の行事ごとの服飾礼法には、がっちり出てくるので、どうしたものかと。
出ない文字についての処理は、未だに決まらないものが多い……
第8回 愛児誘拐
・つかってるもじについて……書いたあとで忘れたミス
漢字がなくて諦めたもの……は仕方ないのですが、単語選びで迷うもの多数。
ここで誘拐に取り付けた単語は、愛児。
でもまあ……たいていの場合、誘拐されるのは愛児です。最初は、少女にしていました。が。これだと瑠璃か誰か分からないかと思い、改定。
幼女……この言葉は、どうも使いにくいというか、イメージがアレな方に行ってしまうというか。で、改定。
それで、幼児は……これは、中的にはあんまり使わない(幼女もだけど)ようなので、やはり改定することに。
どうでもイイコトとはいえ、なんかメモしておかないと忘れます。
そういえば、ひらがなに「ひらく」かどうかも、よく忘れます。そして、あとで「ひらく」つもりで、変換をテキトーにしていると、七転八倒するようなミスができあがります。
どこかに「息をひそめる」が「顰める」になってませんかね。こういうの、いっぱいあるぞ……多分。
なお、離開の離は……違う文字だけど異字体を利用させてねはあと、ということなので、便宜上、ここでは使っています。
必ずしも異字体を使うと決めたわけではなく…そういう方便も使わず、使用を止めた漢字もある。まあ、気分次第。
・おりじなるたんごについて……ホンキにする人は少ないだろう
王子。
ええまあ……土地を意味するナーと、人を意味するニーを合わせた造語。語形変化については省略。
作ったはいいんですけども、このまま書くと、「何」って答えてるようにしか見えないというか、読んでしまうというか。
参照したのは、ナナイの言葉ですが、あれは王子とか王女とか、そういう規定のある言語じゃないもので……だいぶ、変形しています。
ナナイは、シャーマンという人類学専門用語の元となった言語です。
あんまり資料がないので、東シベリアでも別の言語にしようか、いやしかしどっちにしてもあんまり見つからない。だったら初志貫徹で、ちゃんと探しましょう、と。
ただ、ナナイの個人名って、意味のある単語を当ててはいけないらしく、話のなかで使ったように、きちんとした単語が名前になるわけではない。知られたら呪われてしまうとか、意味に引きずられるから、ということらしい。
でも、登場人物の名前が、チョルチョだのチョチョルだの言われてもさあ……困るわなー
第9回、不放過、不容情之一
・にほんごについて…決める、極める
わりとどうでもイイような気がしますが、技を決める、関節を極める、と使い分けるという派があるようなので、そうしました。
そういえば、前の誘拐回で武器「カン」を出そうとしたら、漢字がでなかった。
ので鉄針になっている。
燗で代理は……ムリか……門構えに月で出るのは、この熱「燗」くらいなんだよねえ。門構えに月があれば、いろいろ使えたんだけどねえ。
第10回、不放過、不容情之二
・かぐのはなし3……紫檀、白檀
お香のところで、栴檀が日中で違うと書きましたが、中的には栴檀イコール白檀です。
まあ香りのする木ということで良いのですが、その派生で紫檀について調べていたら、そんなものはないのだよ、という結果に。
正確にはありますが、インド産出稀少植物。唐代にして、もう紫檀といえば、それらしい別の樹木とあいなっております。
というわけで、紫檀の家具ですよーわあステキーなんて言って、買ったら捕まります。CITESによる規制アリ……というか、インドで取引禁止物にしていたような。
だから売り物に本物はないので、安心して下さい。その代わり、高価でもなんでもないものを、高く売り付けられる可能性を心配しましょう。って、関係ない話だな……




