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不撓不屈、そして……

体が草で構成された魔物は、3つの首のある竜にも巨人のようにも見える。

地面の方は蔦や根っこが蠢いており、そのせいで地面は穴だらけだ。

上半身も意思をもって動いてるように見える。


「……魔王様ってトラブルメーカーなんじゃね?」

「わたしの魔物化の薬を投げたのはあなた」

「うるせえって。おめえが悪いんだろうが」


尋賀とナゲリーナは魔物を無視して話し合っている。二人の間に割って入るように優作が口を挟む。


「なに悠長にしてるのさ!? とにかく逃げようよ!」


優作がアパートの敷地から出ようとすると草とつたでできた壁が一瞬で出来上がる。


「ええー!! なにこれ!?」


アパートの庭に突如現れた草の魔物と目の前にできた壁を見て優作は混乱を起こす。逃げようとしている優作に対して尋賀は声を荒げる。


「おい! 優等生はオレの後ろに下がってろ! あんな壁が邪魔してたら逃げれねーだろ!」

「尋賀ぁ……まさか戦うつもり? あんな得体の知れないもの……」


尋賀はそのまさかさ、と答える。


「オレのアパート、こんな馬鹿でかいやつに潰されてたまるかっての。おい、魔王様!」

「…………」

「おめえがいた種だ。おめえもあいつ倒すの、手伝えよ」

「いや」

「黙れよ。あいつを倒す前にお前をあいつの餌にしてやろうか?」

「……手伝う」


半ば脅すような形で尋賀はナゲリーナに協力するように言う。ナゲリーナは渋々分析を始めた。


「あの薬品は人間と最も相性が良く、人を架空上の生き物、ドラゴンに近づけるために作ったもの。だから薬品をかけた被験体は人とドラゴン、それから被験体の三つの特徴を混ぜ合わせた合成獣になる」

「それで、どうなるんだ?」

「おそらく庭の植物が被験体。今はまだ成長途中だから脳が形成途中でほとんど動かない。今は動くものに反応して何かしらの行動を起こす程度。脳が完成したら隙のない魔物に変貌する」

「それならとっとと倒しちまうか!」


尋賀は、棍棒の要領で鉄パイプを構える。その尋賀に今まで黙っていた美玲は口を開く。


「ま、待つのだ坂巻 尋賀! ど、どうやってあんな大きな魔物を倒すのだ!?」


今まで妄想で魔物の話を何度もしてきた美玲だったが、流石に本物を見ると震えて上手く声が出せないでいる。

それでも懸命に今の状況に対応しようとしている美玲に尋賀は冷静に答えを返す。


「脳みそができてきているってんだから肺とか心臓とかもできてるはずだ。そこを狙う」


自信満々に言い放つ尋賀。その発言に異議を唱えたのはナゲリーナだった。


「ない。元が植物の場合、内蔵は弱点になるから作らない。植物の場合、内蔵がなくても生きていける。知能がないから行動力を向上させる脳を追加しただけ。

不必要なものは足していない」

「んじゃあ、どうするんだよ。脳なんて美玲の弓矢でしか攻撃できねーし。あいつの根元に攻撃してバランスでも崩せばいいのか?」


今度の尋賀の発言に肯定の言葉を述べたのは、意外にも先ほどまで慌てふためいていた優作だった。


「……それはいい案だとボクは思うよ。でもあいつの足下、結構支えになってるものが多いからちょっとやそっとじゃあ駄目だと思う。尋賀、君の部屋に何かマッチとか火を点けれる物、ない?」

「……あいつの根元に火を点けてやるってか」

「そういうことだよ」

「生憎オレの家、マッチすら持ってないんだわ。でもマッチよりも特大の火元がここにあるぜ? 魔王様!」


尋賀は、ナゲリーナに向かって話す。


「あいつの根元に炎魔法ぶつけてくれよ。なるべく強すぎず、弱すぎずにな」

「……仕方が無い。でも陣を少し大きめに描くから時間がかかる」

「へえ、魔法の威力ってのは陣の大きさに比例するのな」

「それまでの援護」

「……もしかして優等生を除いたこの面子で一番弱いのって魔王様じゃねーの?」


尋賀は、発動するまでに時間のかかるナゲリーナの魔法の使い勝手の悪さに、必要な時に動いてくれない車のエンジンを思い浮かべながら苦笑いするだけしかできなかった。

ナゲリーナは陣を空中に描き始める。

優作はその光景を黙って見ていなかった。


「ねえ、尋賀。この子、さっきからなんなのさ。魔王様だとか魔物化の薬品だとか。今だってなんだか不思議な光景を見せられているような……」

「話はあとあと。今は魔王様に託そうぜ」


尋賀がそう言うと魔物は蔦を何本も触手のように尋賀達にゆっくりと伸ばしてきた。

例の動くものに対して何かの行動を起こすというものだろうか。

しかし、尋賀達はほとんど動いていないのにも関わらず行動してきた。

それはつまり。


「……あいつ、脳が形成されてきてるんじゃね?」


尋賀は呟く。

今はゆっくりと蔦がこちらに向かって伸びてきているが途中で停止したり、方向が定まっていない。

しかし急がねばもっと攻撃的になるかもしれない。


「くっ! ま、魔物め! この矢薙 美玲が相手になるぞ!」


いつかの時のように、ほとんど虚勢で美玲は叫び、弓を構え、矢を添える。

だが、そんな彼女を優作が止めた。


「今は射るのは控えた方がいいんじゃない?」

「しかし!」

「君の矢は有限でしょ? 話を聞く限り今は時間を稼げばいいんだから、今はお得意の格闘術で矢を温存しといた方がいいんじゃない? 尋賀を信じてみようよ」


いいかい? と言うと、優作は全員に聞こえる声で言った。


「尋賀と美玲は血の気が多すぎる。むやみに前に出ず、ナゲリーナの前で待機して、彼女を守るんだ。尋賀は棍術で、美玲は矢を使わずにあいつの攻撃を受け流して。ああ、それと美玲は当然だけど、常に左手に矢は持っておいてよね。自分の判断で危なくなったらでいいから、その時放ってね。ナゲリーナは時間さえ稼げばどうにかなるんだよね?」


優作は、とてもではないが魔法を信じられなかったが、尋賀がこの少女を頼ると言うなら、彼も信じようと思った。

早口で言われたその指示を全員が一字一句聞き漏らさずに聞き取り、尋賀と美玲は頷く。


「さすが優等生、冷静に判断できるじゃねーか。こんな状況でもすぐに冷静になって物事を判断できるってか」


尋賀が感心混じりにそう言ったその時、四人の元に二本の蔦が地面を這いずりながら近づいてくる。

先ほどよりも速度が上がっていたが、尋賀と美玲は鉄パイプと弓を蔦に突き立てた。


「ここから先は……」

「通しはせぬ!」


尋賀は鉄パイプを一度頭上で旋回させて構えなおす。美玲もここぞとばかり決めポーズをとっており、見たことのない魔物に動揺していた先ほどまでの姿が嘘のようだ。

二本の蔦は潰れて形が変わり動かなくなる。

それを見たナゲリーナが陣を描きながら呟く。


「……蔦に行動力を向上させるために神経を与えすぎた。神経を傷つけられると蔦が動かなくなってしまうのは問題。改良しなければ」


今のを聞き逃さなかった優作が叫ぶ。


「今の聞こえた!?」

「聞こえてるって。要するに攻撃したら動かなくなるってこったろ。今は弱点残してくれた事に感謝してるぜ」


今度は数本の蔦と根っこが尋賀と美玲に襲いかかる。


「おらぁ!邪魔すんじゃねーよ!」


いつもの木製の棍棒とは違い、重量のある鉄パイプを容易く振り回す。片手で振るい、蔦を払い、隙を見せれば鉄パイプを振り下ろし蔦を潰す。


「やっぱ、これの方が力のノリがいいな。木製だと軽すぎてダメだわ」


徐々に動きが早くなって行き、動きのパターンが増えてくる蔦を、尋賀はさばいていく。美玲もそれを見て負けじと弓を振り回す。


「むう……負けられぬ! 見よ! 華麗なる技の数々を!」


美玲は弓で殴り、蔦に攻撃する。

時に身体を回転させながら弓でなぎ払ったり、ジャンプして攻撃するなど尋賀と比べて戦い方に派手さと無駄が目立つ。


「くっ!」


全体的に無駄な動きの多い美玲。そのため脚に蔦が絡みとられる。

だが。


「遅い!」


その無駄な動きを素早く弓矢を射る事でカバーする。

下に向けて放たれた弓矢は蔦を貫き、地面に刺さる。それと同時に脚に絡みついていた蔦は解ける。


「ふっ、この程度で私達に勝てると思っているのか。そうは思わぬか、坂巻 尋賀よ」

「はは。全くだぜ。もうちょい楽しませてくれたらいいのにな? 騎士殿?」


二人は背中合わせで陣を描いているナゲリーナの前に立つ。

複雑な幾何学模様の中に龍のような絵が見える事からもう完成近いのだろう。


「もうちょい本気だしてくんねーかな」


尋賀がそう言ったのも束の間、急に辺りが暗くなる。


「あん? ……ああ、本気だしすぎだろ。ったく」


尋賀、美玲、優作の三人は上を見て顔を青ざめる。

草の巨人が複雑に蔦や草を絡ませて作った巨大な拳を振り下ろそうとしているからだ。


「完成」


一人黙々と陣を描いていたナゲリーナは、ついに陣を完成させた事を皆に伝える。


「あ……ああ……ああ……」

「騎士殿!そこで突っ立ってないで離れろ! 巻き込まれるぞ!」


恐怖で放心状態なのか、美玲は動こうとしない。


「手間ぁかけさせやがって!」

「きゃっ!」


動こうとしない美玲を尋賀は所謂いわゆるお姫様抱っこをし、その場を飛ぶように離れる。それと同時に巨人は拳を振り下ろす。


「魔王様! ぶっ放せ!」


尋賀の声にナゲリーナは頷き、龍の模様が描かれた幾何学模様から炎が飛び出した。

その炎には顔があり、長い胴体があり、長い尻尾がある。

炎は巨人を飲み込み、そして空へ、天へと登って行く。

その姿はまさしく。


「ドラゴンみてえだ……」


尋賀は美玲を抱えたまま思わず呟く。

巨人は根元どころか、全身を焼かれ、焼失した。まるで初めからそこにはなにもなかったように。

空を見つめる尋賀の手元で、美玲は突然暴れ出した。


「うぇ〜ん! ひどいよ! 離してよ! 尋賀ぁ〜!」

「おおっと暴れるなよ騎士殿」


いつもの騎士の演技口調をせず、人が変わったかのように美玲は喚く。

面倒くさくなった尋賀はすぐに彼女を地面に捨てた。


「痛い! 痛いよぉ〜!!」

「悪りい。うるさくてつい落っことしちまった」


地面に捨てられた美玲はすぐに立ち上がり、頬を膨らませる。


「信じられない! ひどいよ!」

「何がひどいんだよ、命の恩人だろ? オレ」

「お姫様だっこされた〜! 私は守られる姫じゃないよ、守る騎士だよ! される側じゃないよ、する側だよ!」

「いやー、姫様がいると思って助けてみたら騎士殿だったか」

「うわ〜ん!!」


ついに美玲は泣きはじめる。

演技を忘れるほどショックだったのだろうか一人で泣き続けている。

そんな彼女をさらに面倒に感じた尋賀は、彼女を無視してナゲリーナの元に歩み寄った。ナゲリーナの行った行為についての話をしに。


「おい。魔王様。さっきの話だけどよ」

「やっぱりわたしを殺す気?」

「……殺しはしねえよ」

「でもわたしはあなたの友を魔物にしようとした。それでもあなたはわたしを許す?」

「……許さねーよ。でもな、オレにはお前をどうこうする権利なんざ何一つ持ち合わせていねえんだよ」


尋賀はそう言って、ナゲリーナの顔も見ずに呟くように喋る。


「じゃあさっきはどうして怒った?」

「当たり前だろうが。……目の前で人が魔物になるなんざ、見たくもねーんだよ」


捻くれ者の尋賀は素直に、美玲を傷つけたくなかったという言葉を出そうとしない。


「さてと、それじゃあ話をそろそろ終わらせようぜ」

「わたしを殺さないと言うならどうするつもり?」

「美玲に魔物化の薬品を使おうとしてた時は、怒りで何も考えてなかったけどさ、冷静に考えたらオレがてめえをどうするか決めるんじゃねえ。決めるのは……」


尋賀はナゲリーナの首筋の服と白衣を掴んで、彼女を運ぶ。

そして、尋賀は今だにショックで泣き止まぬ美玲の元で彼女を下ろした。


「こいつだよ」

「ふぇ?」


話を聞いていなかった美玲は素っ頓狂な声を出す。

尋賀は一々めんどくせえな、と呟きながら白髪頭のつむじ辺りをガサガサと掻いた。


「おい、美玲。おめえ、あの魔物が出て来る前にオレとこのくそガキと口論してたろ? その後であの魔物が出てきたろ。あいつが出てきたのはな、オレが口論してた時にオレが外に投げ捨てた薬が原因なんだわ」

「へ? あの魔物は、私の魔力が原因で地下で凍っていた魔物種まものしゅが溶けだして発芽したんじゃないの?」

「相変わらず大した妄想力だな。勝手に変な方向行くなっての。魔物化の薬とか聞こえなかったのかよ」

「そんなの聞こえないもん。尋賀、怒っちゃうし、魔物が出てくるんだもん」


尋賀はやれやれとため息を吐く。


「とにかく、こいつは魔物化の薬を取り出した。なんでか分かるか?」

「え、えーっと……? なんで?」

「おめえにぶっかけておめえを魔物にするためだと」

「! そんな……」


美玲は驚愕する。

尋賀も尋賀で何一つ話を聞いていない美玲に驚愕した。


「……とにかく、おめえはこの魔王様のせいであんな触手草野郎になりかけた。こいつは騎士って人種が嫌いでマジで殺したくなるくらいなんだと」


尋賀はそう言って、もう一度ナゲリーナの首根っこを掴んで持ち上げる。


「そこでだ。こいつをどうするか、お前が決めろ。おめえを本気で酷い目にあわせようとした魔王を討って勇者になるか、魔王を無罪放免にするか」

「魔王? この子魔王……なの?」

「ああ、多分間違いはないと思うぜ? 多分だけどな」


美玲はナゲリーナの顔を見つめながら考える。

一分、二分ほど沈黙が流れる。

やがて美玲の口は開かれる。


「……名前をまだ聞いていなかった」


美玲は今までの素の状態をやめ、再び演技口調になる。

だが、今この場で聞く必要があるかどうかも分からない質問に尋賀は冷めた目で美玲を見つめた。

反対に、その質問に目の色を変えずにナゲリーナは答える。


「魔王、ナゲリーナ・フォン・シュヴァルツレーヴェ」


その名を聞いた美玲がどう返すのか。

すぐに美玲は的外れな答えを返す。


「ふ、やはりそうだったか。私の予想は当たっていたようだ。少女よ、君は……」

「……わたしは?」

「君は我が国の王女なのだ! 今は魔王の洗脳され、魔王のデコイにされているのだ!」

「……?」


何を突然言い出したのか。ナゲリーナは全く意味が分らなかった。隣の尋賀も、頭を痛そうに抱えている。


「さあさ、姫よ! 今すぐにその忌まわしき魔王の洗脳を解き放ち、あなた様を闇から救う最強の騎士、矢薙 美玲が力を解き放ちますぞ!」

「?」

「これはなんということだ! 魔王の洗脳が強すぎてこの場で解呪できないだと……!? だが我が国の優秀な魔術師が必ずやあなた様を……! 姫様!」


勝手に話を進める美玲は片膝をつき、両手を広げる。


「姫よ!我が手元へ! さあ、一緒に帰りましょう!」

「?」


尋賀には美玲の意図が分かったらしい。彼女が何をしたいのかを。


「良かったなぁ。てめえを軽い罰で許してやるってよ」

「軽い罰?」

「ガキは抱っこされろってことだ」

「いや。絶対に」


虚ろな目で答えるナゲリーナだが、心なしかいつもよりも声が大きく聞こえる。


「うるせえ。それで罪が許されるんだ。贅沢言ってんじゃねーよっと」


尋賀はナゲリーナ白衣を着た背中を足で押す。

押されたナゲリーナは美玲に捕まり、お姫様抱っこされる。


「この私の武勇伝に姫を救った勇者というものが加わったな。この出来事は後世にも伝わることだろう!」

「やめて……離して」


露骨に嫌がるナゲリーナに尋賀は彼女に向かって冷たい口調で言い放つ。


「黙ってろって。おめえが美玲に魔物化の薬をぶっかけようとしたのが悪いんだろうが。美玲に次、変な事してみろ。拳骨だけじゃなくて美玲に抱っこさせながら町中、走り回らせてやるよ」

「……分かった、もうしないから」


ナゲリーナのその声を無視するように美玲は立ち上がる。


「さあさ、参りましょう姫様! 我が城へ!!」

「いや……いや……」

「ははははははははははははは!!」


美玲は憧れのお姫様抱っこをする側になり、笑いながら走っていく。ナゲリーナは拒絶するが、その言葉を一つも聞いてはくれなかった。

あっという間に二人の姿は見えなくなり、尋賀はうるさいのが減って清々している。


「さてと、騎士殿は多分家に帰ったし、本題に入りますか、優等生?」

「……聞きたい事も言いたい事も多くなりそうだから君の部屋でね。さっきの巨人は……見られてないかもしれないけど、ドラゴンの方は多分大事になりそうな気になるし」

「……庭がちょいと荒れてるのも問題だな」


小さな穴や大きな穴が何箇所も点在し、ちょいと荒れているどころではない庭を見て尋賀は呟いた。

巨人は近所の人間に見られたかもしれないし、通行人にもその可能性はある。

ナゲリーナの魔法の炎のドラゴンに関しては空を飛んで行ったためにきっと多くの人に見られただろう。

大家は外出し、アパートは尋賀以外誰も住んでいないから具体的な状況を知る者はいないだろうが、大事になるのは間違いないだろう。


「ま、とにかく中に入ろうぜ。それから今日の話、おめえにしてやるけど本題に入る前におめえには先に伝えなければなんねー事があるんだわ」


尋賀は神妙な面持ちで口を開く。


「なに?」

「しばらく帰って来ねーかもな、ここに」

「どこかで武者修行でもするつもり? 相変わらず学業をなんだと思ってるんだか……」

「ああ。……一週間か一年か十年か。場合によっちゃあ二度と帰って来ねえかもな」

「……尋賀?」

「異世界に……行こうと思ってるんだ。異世界には強い奴がうじゃうじゃいる。そこで旅でもしてみたいって、ちょいと思ってさ。もしかしたらそこで成長できるかもしれねえし」


そしたらオレ自身の罪と向き合えるかもな。尋賀はそうつけ足した。


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