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俺とボクとは釣り合わない  作者: アッキ@瓶の蓋。
天才にはあと1歩が足りない

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23/23

9

遂に『俺とボクとは釣り合わない』の第2巻、『天才にはあと1歩が足りない』の最終章になります。

「ここに居たのか、綺理(きらり)



彼、梶原義人(かじわらよしひと)君の声が聞こえたので、体育座りの体勢のまま顔を上に向けて彼に向き合う。

どうやらあの場からすぐさまこちらに来たみたいで、彼の顔には汗が見えていた。



「……やぁ、梶原君。姉川さんは大丈夫なんですか?」



とそう言う。

梶原君と姉川さんに恋愛関係は無い事は分かっている。クラスメイトで、彼の事を観察してきた私には、そう言うのはきちんと理解している。



……でも、こう言うのはそう簡単に割り切れないのが現状でして。



「姉川? あぁ、さっきのね。気にしなくても良いぞ。俺はあいつにそう言う、恋愛感情は抱いて無いからさ」



「……じゃあ、誰となら付き合いと思っているんですか?」



そう言いながら、私は立ち上がって彼の首に腕を巻き付けていた。彼の首は座っている私を見るために、かがんでいたため私でも存分に首に腕を巻きつける事が出来た。



「……え? き、綺理?」



梶原君は驚いている。まぁ、それもそうか。

来たらこれでは、びっくりするのも当然と言うべきでしょう。



そんな驚きの表情の彼の唇に、私は自身の唇を重ねていた。



「え……? 綺理?」



「じゃあ……梶原君は誰が好きなんですか!?」



私は彼に怒り顔でそう言っていた。



「私は梶原君の事が好きですよ! もうそりゃ、ぞっこんラブです! ですから、梶原君と付き合いと思っています!

そして、付き合えるようにこちらでも色々と、画策してきました! なのに……その当人が恋愛に興味が無いなんて……私はどうすれば良いんですか……」



と、そう言いながら、私は彼の腹を自身の小さな手をぐーにして叩いていました。



「……教えてくださいよ、私はどうすれば……梶原君と付き合えるんですか?」



「綺理……。お前……」



梶原君は小さく頷いた後、うんうんと首を頷く。



「……じゃあ、好きな人が出来るまで私と付き合ってくれませんか? 梶原君?」



「それじゃあ……良いけどさ……。俺も……前々から……綺理の事はその……」



梶原君がそう言ってくれるのを聞いて、私の感情は好印象に支配されていた。

私はそう思いながら、彼に抱きついていた。



「お、おい! 綺理!」



「うーん、嬉しい―! 梶原君、私、メッチャ嬉しいよー! うん、愛してますー!」



「キャラ崩壊してるぞ、綺理!」



そう言って、クリスマスの夜。

妹尾綺理と梶原義人と言うカップルが誕生したのであった。



うん、とっても嬉しいです。本当に。



























第2巻、『天才にはあと1歩が足りない』

ーfin.

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