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最近はポイントが伸びず、どうしようかと思っています。
昔から私、妹尾綺理は、1歩が足りないと言われている。
要するに、天才と言うのは努力をする人の事を指すのであって、私は努力が足りないのである。
有名な偉人、『発明王』のエジソンの言葉にこう言う言葉がある。
『何故、努力をしない人がいるかと言うと、それは考える努力をしないからだ』
私にはその言葉、その言葉が酷く重く感じた。
何せ、その通りだと思ったからである。
私は努力をせずに、ただただ凡庸にこの世を過ごしているだけ。
梶原君に言われて、仕事を行っているはいるけれども、
それは私が彼に好かれたいからやっているだけ。
ただの私欲でしかない。私情でしかない。
「……かと言って、私はあなたに梶原君、梶原義人を渡す気はありません。姉川莉ヶ亜さん」
目の前に居る人物、姉川さんに私は声をかける。
黒い髪の腰まで伸びるロングのストレート、白いカチューシャを頭に載せている美少女。左側の髪の一房は白と赤のリボンで蝶結びでくくられており、長い紐なので蝶結びに使われていない残った紐は胸の辺りまで伸びている。
入江高校の黒い制服をあり得ないほどに押し上げる巨乳に、梶原君と同じくらいの女性としては高すぎるくらいの長身。
そして、彼女の顔付きは端正な整った顔立ちに、少し灰色に近い黒い瞳で私を見つめている。
今、私は梶原君に頼んで私は姉川さんと一緒に話をする機会を得たのです。
まぁ、相手の方も話をする機会が欲しかったみたいなので、それはそれで良いと思うんですけどね。
「……どうやら義人君が言っていた天才児、綺理とはあなたの事ですか」
「て、天才児? ……梶原君、どんな説明を」
でもまぁ、私の事を他人に話をするほど、私は彼にとって特別な存在になり得ているって事ですか……。
まぁ、それはそれで嬉しい限りなんですけどね! 本当に! 嬉しい―!
……と、こんな事を言っている場合じゃありません。
「知っているかも知れませんが、私の名前は妹尾綺理。梶原君と同じクラスで、梶原君の事が好きです」
彼女には自身の気持ちを、隠していても仕方がない。だからすっぱりと言う。
これは一種の作戦。初めに自身の気持ちを言って、相手の気持ちを出すように陽動する。
まぁ、言わない場合もあります。
……そして、私としても、自身の気持ちを声に出して、この泥棒猫と戦う意思を強くしようと言う目的もあるんですけれども。
私の目の前に居る彼女、姉川さんはとても私なんかが敵うスタイルではない。ですから、私はこうやって言葉で勢いを突けておかないと、とてもじゃありませんが勝負しようと思えませんからね。
「なるほど。私は彼に命を救われています。……ですから、あなたが口出ししないでくださいな」
あくまでも挑戦的な口調で、姉川さんもそう言う。
さり気に自身の豊かな胸を腕で強調するようなのも、勘に触ります。
「あなたのような甘え方もろくに出来ない人に、梶原君を渡す訳にはいきません。彼は私と付き合うんです」
「……いえ。恩は恩で返します。彼は私が責任を持って、幸せにする。ですから悪いですけれども、梶原君は私の手でなんとかしておきます」
火花を散らす、私と姉川さん。
「……甘え下手の氷みたいな性格の牛娘の癖に」
「……ちっ、天才ぶったやる気なしのロリっ娘が」
「「……ッ!」」
そして視線を睨み合わせるようにして、私達はお互いにさらに睨み合っていた。
その後、私はお互いに貶し合い、嫌味を言いあったのであった。
「……負けませんよ、梶原君は私の物です」
「……いえ、クールに勝ちます」
梶原君が知らない所で、2人は女の戦いを繰り広げていたのであった。




