コウカイ日誌
○月△日
今日は良き航海日和。丈夫で複数乗れる船も船員も数日分の食糧も確保が出来た。
噂の最高級食材にまだ見ぬ新天地に欲にまみれた貴族への献上からの大出世、それらが俺達を待ってるはずだ!
○月✕日
毎日毎日水平線と魚ばかり見た船員たちがイライラしはじめた。頼むからこの日誌書く字が乱れるまで怒鳴りあわないでほしい。
○月◇▼日
船員の中から倉庫の備蓄を勝手にあさり、口の中へ大量につぎ込む輩が現れた。
害虫は駆逐せねばと、退屈しのぎも兼ねて拳にキスさせてから、海のモズクもとい海の藻屑にする。
利き手に残る感触が一発だけでなかった様にも感じるが、気のせいだろう。
○月◇△日
航海士が大海の滴に同化するように身投げした。
◇▼月◇日
操舵士が自棄を起こして壊れた。
◇▼月◇△日
腹が減った。喉も乾いた。このインクで渇きを癒せたら、どんなに救われた事だろう。
◇▼月◇✕日
はらがへった。めくれた舟板がベーコンにみえそうだ。
◇▼月◎△日
役立たずの船員たちが陸地移動用の革靴を調理して飢えをしのぐ算段をしはじめた。
俺だって、この羽ペンに鳥の肉一切れでもこびりついてたら、しゃぶりつきたいくらいだ。
◇◇月◇日
くわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろくわせろ くわせ ろ く わ せ ろ く せ ろ く ろ
◇◇月✕日
海岸線の向こうに、うっすらと巨大な船らしきものが見える。
天の助けだ! アレに乗せてもらって食糧も分けてもらおう。俺は周りが意識朦朧としてる隙に小舟を無断で拝借し、一人で向かった。
◇◇月◇▼日
巨大船かと思いきや、僅かな磯に流れ着いた小さな無人の船だった。
なんという事だ。俺は仲間を捨て置いてでもすがりついた希望は、蜃気楼が見せた幻の類いか!?
どうすりゅ、もう漕ぐ力はおろか、釣竿にぎる力すら残って、あれ、めのまえがぐにゃ ぐにゃし て かん が え が まとま ら にゃ い
(後悔日誌は、ここで途絶えている。)
Fin.




