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性別

作者: 月島 凪

生まれたときから、どこか他の人とは違っていた。 それは「性別」だった。僕は中性として生きている。

いくつになっても、僕はモテる。男にも、女にも。 その証拠に、これまで交際が途切れたことが一度もない。それは、僕のちょっとした自慢だ。

私が「可愛くなりたい」と思ったときは、女の服を着て男と付き合う。 俺が「かっこよくなりたい」と思ったときは、男の服を着て女と付き合う。 気分によって性別を切り替えながら、僕は生活していた。

誰にも真似できない生き方。僕はその中で確かに、生きていた。 しばらくは、それで幸せだった。

でも、他と違う自分でいるには、いつも勇気が必要だった。 男か女、たった二つの性しか許されていないこの世界で、 孤独を感じることは、時に耐えがたいものだった。

高校の頃、僕は思い切って手術を受けた。 「これでようやく、孤独から解放される!みんなと同じになれる!」 そう思って、心から嬉しかった。

…けれど、それはすぐに後悔へと変わった。 僕は「性別が欲しかった」のではなかったのだと、気づいた。

あのとき息苦しく感じていたのは、 本気で誰かに好かれたことがなかったからだった。 僕はいつだって、誰かにとっての「二番目」だった。 「友達の延長線上」としてしか見てもらえない関係に、深く傷ついていた。

結局、僕は“ありのままの自分”が好きだったのだと、後になって気づいた。 僕が本当に欲しかったのは、「性別のない僕」心から愛してくれる人だった。

男や女になるための手術をしたけれど、 それによって自分を定義してしまったことに、再び息苦しさを感じた。

中性だった頃、性に縛られず、もっと自由に、楽に生きていた。 自分が“特別”だという幻想に浮かれて、周りを見下していた時期もあった。

性を持った自分が気持ち悪く感じて、 気がつけば、僕は高台から落ちていた——。


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