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08話 ガイルの助言 + キャラクター紹介(イラストあり)

夜、キャンプの焚き火を囲む5人。山賊戦の勝利を祝い、マリアが酒樽を叩く。

リナはキャンプに戻っても黙り込んでいる。

「ハハッ、ガキども、よくやった!特にリナ、ビビってた割によくエリックを庇ったな!」

リナは顔を赤らめ、

「う、うるせえ!オレはビビってねえ!」と三つ編みを振る。

ガイルは木の枝で火を突きながら、ニヤリ。

「おっと、リナ、坊主を『エリック』って呼んだの、俺も聞いたぜ。なかなか熱い場面だったな。」

「んな!?てめえ、黙れ!」と飛びかかるリナを、ガイルは軽やかに避ける。

「おっと、仕事以外は軽いのが俺のモットーさ」と笑う。


俺はリナの照れ顔にドキッとしつつ、内心のモヤモヤを抑えられない。


俺は彼女の隣に移動し、そっと話しかけた。

「なあ、リナ。今日、怖かったよな。…俺もだ。

 人間相手って、魔物とは全然違う。」

リナは三つ編みを握りしめ、俯く。

「…情けねえ。オレ、山賊ごときにビビって…。しかも、最近また、

 こんな風にウジウジしちまう…体のせいか、…女っぽくなって、心が弱くなった気がする…」


彼女の声には、思春期の性徴への不安と、変わっていく自分への苛立ちが滲む。

俺はすこし前の夜、女冒険者たちに相談するリナの姿を思い出す。

マリアやクレアの「変わってもお前はお前」と励ます言葉。

俺はリナの目を見て言う。

「リナ、ビビってたって、情けなくねえ。お前、俺を…初めてエリックって呼んで、庇ってくれただろ。

 あの瞬間、お前はめっちゃ強かった。体が変わっても、頭がフワフワしても、お前はリナだ。

 俺の…最高の相棒だよ。」

リナは目を丸くし、顔を赤らめる。

「…何だよ、金髪、急にカッコつけやがって…ビビってねーし。」

彼女は三つ編みをいじり、照れ隠しに笑う。


だが、その笑顔は、少女らしい柔らかさに満ちていた。

俺の胸が、またドキッとする。

…リナ、お前、こんな顔、いつからできるようになったんだ?


戦闘中、彼女を庇った時の鼓動が忘れられない。

…俺、リナのこと、どう思ってるんだ?

後で、ガイルが水汲みに立つ時、こっそりついていく。

「なあ、ガイル…男の話、聞いてくれよ。」そう切り出すと、ガイルは水桶を置き、軽く目を細める。

「ほぉ、坊主、恋煩いか?リナのことで悩んでんだろ?」

俺は赤面し、

「ち、違!…いや、まあ、違わないけど、なんか、リナが…最近、すげえ気になって…」とモゴモゴ。

ガイルは苦笑し、肩を叩く。

「坊主、女心は戦場より複雑だ。リナも変わってく自分にビビってる。

 お前がしっかり支えてやれば、彼女も強くなる。…マリアと俺みたいにな。」

彼は遠くのマリアをチラ見し、珍しく真剣な目。

「相棒ってのは、恋だろうが友情だろうが、背中を預けられる存在だ。

 お前も、リナとそんな関係を目指せよ。」

頷く。胸が熱くなる。

「…サンキュ、ガイル。なんか、頭整理できた。」

ガイルは「仕事は真面目、恋は軽く!それが俺の流儀さ」と笑い、2人でキャンプに戻る。


リナはマリアに剣の構えを教わりながら、俺を見る。

彼女の笑顔は、恐怖を乗り越えつつある証。

マリアとガイルがニヤニヤ、クレアが微笑む中、チームの絆はさらに深まる。



数日後、ギルドの訓練場で、リナは再び剣を振るう。

マリアに「対人戦のコツ」を教わり、彼女は少しずつ恐怖を克服しようとしている。

「よお、金髪!次はオレが山賊をぶっちぎるぜ!」彼女の声はまだ少し震えるけど、目は燃えている。

俺は剣を構え、ニヤリと返す。「望むところだ、リナ!けど、ピンチの時はまた俺を呼べよ!」

リナが「エリック」と叫んだあの瞬間、俺たちの絆はまた深まった。

彼女の変わる心も、少女らしい一面も、全部、俺は受け止める。

母を探す旅も、冒険も、リナとの未来も。


女神の転生レースは、俺たちにこんな出会いを与えた。

この人生、どこまで突き進めるか、楽しみだ!



━ ━ ━ ━ ━ メンバー紹介 ━ ━ ━ ━ ━


挿絵(By みてみん)

1. エリック

年齢:13歳

役割:万能型(剣+初級魔法)、ムードメーカー

性格:前世のサラリーマンの軽快さと転生レースの闘志を併せ持つ。

   リナの少女化に惹かれ、恋心に戸惑う思春期男子。山賊戦でリナを庇い、絆を深めたが、

   男としての未熟さや恋愛の悩みを抱える。

外見:金髪、軽装鎧に短剣。稽古で体が引き締まりつつある。

背景:貴族バルトン家を捨て、冒険者に。母・アリシアを探す目標と、リナとの絆が原動力。

関係性:

リナ:ライバル兼大事な存在。危機時の「エリック」呼びにドキッとし、恋の芽生え。

マリア:姉貴分として尊敬。からかわれつつ、戦闘指導を受ける。

クレア:魔法の師匠で、恋心の相談に乗ってくれる母性的存在。

ガイル:男の悩みを打ち明けられる兄貴分。軽い口調でアドバイスを受け、信頼。

特徴:魔法「光球」「風刃」を戦術的に使い、前世の知識で機転を利かせる。

   リナの変化に敏感で、応援しつつ自分の恋心に戸惑う。


挿絵(By みてみん)

2. リナ

年齢:12歳

役割:剣士(前衛)、負けず嫌いな火付け役

性格:前世の男勝りな精神が強いが、思春期の性徴と少女化で不安と恐怖が芽生える。

   山賊戦で対人戦の恐怖を経験し、エリックの励ましで立ち直り中。

   エリックへの信頼が深まり、少女らしい感情が自覚されつつある。

外見:腰まで届く三つ編み(感情でビシッと振る)、軽鎧に中級剣。胸の張りを気にして布を巻く。

背景:商家の娘で、転生レースの「ベテラン精子」の転生者。

   冒険者として自由を求め、エリックと競い合う。

関係性:

エリック:普段は「金髪」と呼び競うが、危機時に「エリック」と叫び、信頼と好意が芽生える。

マリア:剣の師匠で、対人戦の恐怖を克服する指導を受ける。

クレア:少女化の悩みを相談し、優しい助言で支えられる。

ガイル:軽い態度にツッコミつつ、戦闘での的確な援護に信頼。恋愛話ではからかわれる。

特徴:剣技は鋭いが、対人戦には恐怖。少女化を受け入れ始め、三つ編みいじりが感情のサイン。


挿絵(By みてみん)

3. マリア

年齢:28歳

役割:女剣士(前衛リーダー)、豪快な姉貴分

性格:豪快で酒好き、エリックとリナを「有望なガキ」と可愛がり、からかうのが趣味。

   ガイルとは長年の相棒で、親密な信頼関係を匂わせるが、恋愛かは曖昧。

外見:赤毛ポニーテール、筋肉質な体に重鎧と大剣。顔の傷が戦士の貫禄。

背景:元傭兵で、ギルドのベテラン。修道院でのエリックの活躍を見てスカウト。

   ガイルとは傭兵時代からの腐れ縁。

関係性:

エリック:「金髪」「ガキ」と呼び、戦闘指導。恋心をニヤニヤ見守る。

リナ:対人戦のコツを厳しく教える。

クレア:正反対の性格だが、戦場で信頼。軽い口論が日常。

ガイル:相棒で、戦闘では息の合った連携。軽い口調でじゃれ合うが、深い絆を感じさせる。

特徴:大剣で敵を一閃。リナに剣技を、エリックに気合いを叩き込む。

   ガイルとの掛け合いでチームのムードを明るく。


挿絵(By みてみん)

4. クレア

年齢:24歳

役割:魔法使い(後衛・回復&防御)、穏やかな癒やし系

性格:知的で穏やか、観察眼が鋭い。リナの少女化やエリックの恋心に気づき、優しく導く。

   戦闘では冷静に魔法を操る。

外見:黒髪をゆるく結び、青いローブに眼鏡。穏やかな微笑みが特徴。

背景:魔法学院卒で、冒険者として経験を積む。マリアとは信頼関係が深く、

   エリックとリナを教師目線で育てる。

関係性:

エリック:魔法を教え、恋心の相談に乗る母性的存在。

リナ:少女化の悩みに共感し、助言で支える。

マリア:信頼。軽い口論をしつつ、戦闘で連携。

ガイル:魔法使い同士、戦術を相談。軽い態度に苦笑しつつ、信頼。

特徴:炎魔法・回復・防御魔法でチームを支える。リナの性徴悩みに共感。


挿絵(By みてみん)

5. ガイル

年齢:32歳

役割:斥候兼熟練魔法使い(奇襲・索敵)、チームの軽妙な兄貴分

性格:普段は軽い口調で冗談を飛ばし、チームの緊張をほぐす。戦場では頼れる指揮官。

   仕事では真面目で、索敵や奇襲が得意。

   マリアとは傭兵時代からの相棒で、親密な信頼を匂わせるが、恋愛関係は不明。

   エリックとリナを親目線で見守り、特にエリックの男の悩みにアドバイス。

外見:短い茶髪に無精ひげ、細身だがしなやかな体。暗色のマントと短剣、魔法の指輪を愛用。

   目立たないが、鋭い目つきがベテランらしさ。

背景:元傭兵で、マリアと共に戦場を渡り歩いた。魔法学院で基礎を学び、独自の奇襲魔法を開発。

   ギルドでは裏方として動き、修道院戦でエリックの機転に興味を持ち、チームに合流。

   過去の戦いで家族を失い、若者を守ることに使命感を持つ。

関係性:

エリック:「坊主」「エリック」と呼び、男の悩み(恋愛や思春期)に軽くアドバイス。戦術面でも指導し、兄貴分として信頼される。

リナ:対人戦恐怖を軽い励ましで和らげる。恋愛話でからかう。

マリア:相棒で、戦闘や日常で息ピッタリ。軽い口論や肩の叩き合いで親密さを匂わせる。

クレア:魔法使い同士、戦術を共有。親目線で信頼。

特徴:索敵魔法「鷹の目」や奇襲魔法「影刃」で戦闘を支援。

   戦闘中にも索敵は欠かさず、敵の動きを事前に察知できる。

   エリックとリナの成長を微笑ましく見守る。

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