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監禁された私にぴーちゃんがどこからともなく食料を持ってきてくれました。

私はバーバラ様のネックレスが私の衣装棚の中にあったなんて信じられなかった。


というか絶対にそんな訳はない。私が勝手に持っていくわけはないではないか。


ネックレスは確かにバーバラ様の宝石入れの中に返したのだ。


しかし、カーラ様もバーバラ様もハナから信じてくれなかった。


みんな、スカーレットが言う通り、私がネックレスを盗ったと思ってくれたのだ。


何故、私がそんな事する必要があるのだ?


もしどうしても金が必要ならば、私の3分間無敵を使えば、銀行の金庫だって王宮の宝物庫だって、一瞬で中身を全ていただけるのだ。


そんなちゃちなダイヤ、いや、平民にとっては一生涯稼げるかどうかの金額だったが、のために、一生を棒に振る訳はないではないか!


でも、私が3分間だけは世界最強だというのは誰ひとり知らないことだ。


ここで皆に言う訳にはいかないし……


しかし、私の部屋からネックレスが出てきたということはどういう事なんだろうか?


ネックレスが一人で勝手に歩いてくるわけはない。足もないのだし……


誰かが持ってきたとしか考えられないのだ。


私ではないとすると、私の部屋に隠してあったと言い張ったスカーレットが怪しい。


でも、何でそんな事したんだろう?


私が盗った事にして何かスカーレットが得することがあるんだろうか?


そもそも今は掃除洗濯の仕事の大半を私がやっているのだ。


私が閉じ込められたら、誰がそれをやるのか? 消去法で考えたらそれを全てスカーレットがやらないといけないのだ。


それはスカーレットも避けたいはずだ。


だから私は何故スカーレットがこんな事をしたのかよく判らなかった。


カーラ様は私を騎士団に突き出すなんて言っているけれど、そうなった時はその時だ。


時が時なら縛り首とか言っていたけれど、そうなりそうになったら最後の手段で、3分間無敵を使うしか無い。出来たらそんなことはしたくなかった。



「グーーーー!」

あれやこれや悩んでいる時、盛大に私のお腹が鳴ったのだ。


考えたら今日の朝から何一つ食べていなかった。


そして、もう、今は夜だ。


私には食事は全く運ばれて来なかった。


どうしよう。このままだと餓死してしまう。


最悪3分間無敵を使って、ここを脱出するか?


でも、なんかそんなことで無敵になっていいのか? あのド派手な衣装にの魔法少女になるのは嫌だ!



考えたらここに来てから碌な事なかった。


今までおばあちゃんの家で生活していたほうが余程マシだった。


冤罪で処刑されそうになるなんて本当に最悪だ。それも朝早くから夜遅くまで馬車馬の如く働かされるし、これなら、まだ、前世のブラック企業の方がマシだった。


これなら、余程、転移で王都に移って仕事探したほうがまだマシなのではないか?


王都なら親切な人も多そうだ。



お人良いの私でも、そんな事を考えだした時だ。


天井裏の隙間が開いたのだ。


そして、ボトリと黄色い塊が落ちてきたのだ。


「ぎゃっ」

そいつは私をクッションにしてくれたんだけど……


「ぴーちゃん」

それは紙袋を咥えたぴーちゃんだった。


「ぴーーーー」

ぴーちゃんは私に紙袋を押し付けてくれた。


「えっ、開けろって?」

私は袋を開けると、なんとその中にはオレンジなどの果物とパンが入っていたのだ。


「えっ、ぴーちゃんありがとう」

どこからかぴーちゃんが取ってきてくれたのだろう。


私はその果物を皮ごとむしゃむしゃと食べたのだ。もうお腹が減って、皮まで食べられたのだ。


今ほどぴーちゃんが天使に見えたことはなかった。


やっと今日初めての食事だ。


そして、食べると人間は眠くなるのだ。


まあ、明日は明日の風が吹くと言うではないか?


お腹が膨れて私はあっさりと幸福になれたのだ。なんて単純なんだと思わないでもなかったが……


私は地下室に置かれたソファに横になるとあっという間に眠ってしまったのだ。



さて、冤罪をかけられたパティの運命や如何に?

でも、雑用全てやっていたパティがいないとどうなる?

続きは今夜

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私の

次の作品

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『転生したら地味ダサ令嬢でしたが、助けてくれた王子様に恋してしまいました。』

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私のお話

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しかし、フランはそもそも前世は病弱で、学校にはほとんど通えていなかったので、女たらしの王子の事は諦めて青春を思いっきりエンジョイすることにしたのだった。

しかし、その途端に態度を180度変えて迫ってくる第一王子をうざいと思うフラン。
王子にまとわりつく聖女、
更にもともとアプローチしているが全く無視されている第二王子とシスコンの弟が絡んできて・・・・。
ハッピーエンド目指して書いていくので読んで頂けると幸いです。
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