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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
フレーデル王国編
95/350

新入生歓迎パーティーにて 1-2

フリッツが僕をダンスに誘う。

僕たちは再びホールへ向かった。


「うん、だいぶ様になったな。最初はひどかったが…」

「頑張りました」

「この調子で続けるように。…セルゲイとだけ目立つのは面白くないから俺も仕掛けていい?」

「え?」


フリッツがいきなり高度な技をかけてきた。

「いきなり?」

「ついてこれるかな?」

「もちろん…」


何これ?フリッツもめちゃくちゃ上手い。

それに、…楽しい!ワクワクする。

気づいたら再び僕たちのまわりにたくさんの人が集まってきた。



「…名残惜しいけどそろそろ俺は戻らないと。」

「うん、ありがとう。楽しかった。」

「明日の夜は…部屋に行くつもりだから。」

フリッツが耳元でそう言った。



ユーラが僕にデザートを持ってきてくれた。

「物凄く目立っていたよ。私たちに注意しておきながら。」

「私が目立とうとした訳じゃないし…。あ、これ美味しいよ。」

「どれ?」

「このオレンジの」

僕はユーラの口にオレンジのケーキを入れる。

「うん…、確かに。コーヒーが欲しくなるけど。」

「取ってこようか?」

「一緒に行こう。」


僕とユーラがバルコニーで話しているとアリーナが声をかけてきた。

「お兄様」

「アリーナ」

「リネア、見ていましたわ。セルゲイや殿下と踊っているところ。とてもダンスが上手なのね。」

「私の相手が上手なだけだよ。」


「お兄様をお借りしても?」

「もちろん」

「お兄様、私とも踊ってください」

「もちろんだよ、じゃあ、少し行ってくるね」


ヴィルと僕が二人になる。ヴィルは僕と目を合わそうとしない。

「ヴィル…少し話せる?」

僕は緊張しながら声をかけた。


「うん…」



僕たちはテラスの椅子に座った。

しばらく無言が続いた後ヴィルが僕の肩に頭を乗せた。

「ごめん…君を怖がらせた。」

「…うん」


「自分でもどうかしてた。」

「そうだね」

「君と今日は一緒にここにいるはずだったのに、どうしてこんなふうになっちゃったんだろうってずっと思ってた。」

「うん、僕もそう思ってたよ。」


「もうしないから、許して貰える?」

「うん、分かったよ…。」

ヴィルはそのまま僕を抱き締めた。

体が震えてる。


「嫌われたと思って話しかけれなかった。」

「僕もだよ」

「僕の事、嫌わないで」

「嫌うはずないだろ?親友なんだから」


ヴィルが泣いてる。僕も涙がこぼれた。

「また普通に話かけてくれる?」

「当たり前だろ」

「部屋にも行っていい?」


「…ああいう事しないなら」

「しない。」

「ならいいよ。」


僕もヴィルを抱き締めて頭を撫でた。


「彼氏じゃなくていいから…君の一番近くにいる人はこの先も僕でいたい。」

「それは変わらないよ」

「約束?」

「約束するよ。」


「オスカル…好きだよ」

「僕も好きだよ、ヴィル…」




抱き締め合う僕たちをユーラとアリーナが見ていた。


「お兄様、ヴィルは…」

「リネアのことが好きだからね」

「私…ヴィルと一緒にいたいの。初めてなの、お兄様以外の男性でそう思えた人。」

「リネアはフリッツと付き合っているからね、チャンスはあるんじゃない?」

「そう思います?私なんかが?」


「協力してあげるよ、可愛い妹のためだ。」

「嬉しい。」


テラスにユーラとアリーナが戻る。

ユーラが明日4人で出かけないかと誘ってくれた。

僕もヴィルと話したかったし、二人で出かけるより気まずくない気がしたから行くことにした。


歓迎パーティーの最中僕は次々にダンスの上手い男性に声をかけられた。ルイーズもその一人だった。

「みんな私を試してる?」

「分かった?ロマノ君と君が踊っている時、ダンスに自信のある奴らが興味深々で見ていたんだよ。まさか殿下とまで仲がよかったなんて驚きだ。」

「ルイーズはフリッツの事を知ってるの?」

「まぁ、王族同士顔を合わす機会もあるしね。」


「そう言えば…ミーシャと今日きたんだね。」

「あぁ。あのメガネに振られて落ち込んでいたからさ。」

「私はほっとしてる、ミーシャが彼と離れてくれて。」

「僕もだよ、あの少年は危険だからね。」

「え…?」

「あ、いや、それにしても上手だね、リネア。」


ルイーズと僕は二曲一緒に踊って、ミーシャの場所に二人で行った。

「リネア。相変わらず目立ちまくってるわね。」

「違うよ…」

「今日のドレス、素敵ね。よく、似合っているわ。…少し話せる?」

「うん」



僕たちは飲み物のある近くの椅子に座った。

「セルゲイにふられたの、突然」

「ルイーズに聞いたよ」


「あなた、セルゲイを避けていたわよね?」

「…セルゲイにもう関わっちゃいけない」

「リネア?」

「私は君を心配していた。お願いだから、もう関わらないで。」

「セルゲイと何かあったの?」


「…ミーシャとは友達になりたいから言うね。私は話があるとセルゲイに誘われてクラブにでかけた。」

「…それで?」

「おかしな薬をのまされて危うく意識を失くすところだった。間一髪、フリッツに助けられたけど、あのまま意識を失ったら今頃どうなっていたかわからない。」

「嘘…」


「それからだよ、私がセルゲイを避けるようになったのは。ミーシャにも早く言えたらよかったけど、君はセルゲイに熱を上げていたし、信じてもらえるかわからなかったから…。」

「そんな事があったの。…信じられないわ。あんな優しい人が。」


「私だって信じられないよ。でもミーシャ、私を信じて。君はもうセルゲイと関わっちゃいけない。私から見たらルイーズの方がよっぽどまともだし、彼も君を心配していたみたいだ。」


「ルイが…?」


「元気だして。明日みんな出かけるんだけど、よかったら一緒にいかない?ルイーズも誘ってさ。」




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