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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
フレーデル王国編
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新入生歓迎パーティーにて 1-1

「じゃあ、あれから一度もヴィルフリートと話してないの?」

「うん、授業で会うけど向こうも避けてるから」


僕はカフェテリアでランチを食べているとユーラに声をかけられた。

ミーシャとセルゲイともいたくなかったし、ヴィルともいないから最近は一人か、たまにミーシャの友人のルイーズと食べている。


「パーティーの相手はヴィルフリートだと思っていたけど、相手は決まった?」

「まだ。ユーラは決まったでしょ?」

「何人か声をかけられたけど断ったんだ。面倒で。」

「私も…。」


「リネアも何人かに誘われたの?」

「うん、びっくりしたよ、スモーランドではそんな事一度もなかったしね。だけどよく知らない人といるのも面倒だから、まぁ一人でいいかなって…。」

「フリッツは主催者で忙しいの?」

「うん、あちこち挨拶してまわるみたいだよ。本当に最近忙しいみたい。」


「じゃあ、私のパートナーにならない?」

「ユーラの?」

「そう、ちゃんとエスコートするから。」

「んー、フリッツがなんて言うか…。」


「知らない奴よりマシじゃない?最初から危険だって分かっている分安心するかもよ?」

「ぶっ…何それ?」


「リネア何色のドレス?」

「紺色のすごくシンプルなドレスだよ。」

「了解。じゃあ、合わせておくよ。じゃ、明日ね。」

なんか決まっちゃったみたい…。




新入生歓迎のパーティーはスクールの大公会堂で行われた。

ユーラは僕に合わせて紺のシンプルなスーツを着てきてくれた。元が異常に美形だから何を着ていても格好いい。

「リネア、今日のドレスとても似合ってる、可愛いよ。」

「ありがとう。お世辞がうまいなユーラは…」

「…君は…。」

ユーラがため息をついた。


軍服を着た国王陛下とフリッツが入場する。

開会の挨拶を国王陛下が行い、歓迎の挨拶をフリッツが行った。令嬢たちからため息がもれる。軍服姿のフリッツ…やっぱり格好いい。


フリッツと目が合う。僕は小さく会釈した。

なんとなく、不満そうだ。


ヴィルはアリーナと一緒にいた。

「最近あの二人よく一緒にいるみたいだね。アリーナが嬉しそうだよ。あまり仲のよい友人も国にはいなかったしね。話しやすいみたい。」

「へぇ。」

ヴィルは白いスーツ、アリーナは赤のドレスを来ていた。端正な顔立ちの二人が一緒にいるとお人形セットみたいだ。ヴィルもアリーナといる時は作り笑いはしていないし、案外合うのかもしれない。


本当なら二人でこのパーティーに参加するはずだった。約束なんかしなくても僕たちは一緒にいるのが当たり前だった。今、ヴィルがすごく遠くに感じる。

少し寂しい。


「ヴィルフリートが恋しくなった?」

「…そうかも」

「今日のパートナーは私だよ。こっちを見て。」

僕はユーラの出した腕に手を添えた。


「…ねぇ、ユーラ。あそこにあるあの赤い食べ物なにかな?」

「…君は相変わらずだね、せっかく見た目は可愛くなってきたのに。」



音楽と共にダンスが始まる。

「へぇ、…上手いんだね。」

「今日の為に猛特訓しました。」

「何それ?」


ユーラは僕にあわせてリードしてくれる。

練習の成果かもしれないけど講師の先生より踊りやすい。

僕はまわりの人を確認した。


セルゲイはミーシャと…あれ、一緒にいない?

じゃあミーシャは?…あ、ルイーズといる。何かあった?

じゃあセルゲイは…


「リネア、キョロキョロしすぎ。集中して」

「だってセルゲイが…」


「僕をお呼びですか?」

「セルゲイ…」

でた!


「リネア、僕と踊っていただけますか?」

「えっ?…やだよ…」

「リネアをお借りしますよ、兄上」

「…ああ。」

ユーラ、ああっていわないで!

あぁ、でもミーシャの事を聞くチャンスだ。


「へぇ、いきなり上達したね、元々筋は悪くないからね。」

今日のセルゲイは相変わらずの前髪メガネ野郎だ。こいつ、スクール内ではこの変なスタイルでいくつもりか?


「ミーシャは?」

「怒らせたみたいで」

「なんで?」

「エスコートしたくないっていったら」


「なんでしたくなかった訳?さんざん人前で誤解させる態度とっておいて。」

セルゲイは段々高度な技を仕掛け始めてきた。

こいつ…特訓の成果を見せてやる。


「飽きちゃった。もう少し楽しめるかと思ったんだけど。」

「セルゲイ…」

「やっぱり君みたいな面白い人はなかなかいないよね。殿下なんかやめて私にしない?」


技をかけられたらこっちもかけ返す。

笑顔で会話しているが気分は戦闘状態に近い。

「私は君が嫌いだ。」

「嬉しい、どうでもいいより嫌われた方がマシだよね。」


いつの間にか僕たちのまわりにはすごくたくさんの人が集まってきた。これで3曲目、まだセルゲイは続ける気だ。


「…何をやっているんだあいつは。俺たちといると目立つから嫌だと言っておきながら、思いっきり目だっているじゃないか?」

「セルゲイに気にいられたら厄介だ。…もう遅いかな。」

二人がため息をついた。


曲が終わるとみんなが僕たちに拍手をした。

フリッツがそのまま僕の手を引いてバルコニーに連れていった。

「ほら」

フリッツが飲み物をくれる。

「ありがとう…。」

「何やってんだ?お前は…」


「売られた喧嘩は買う」

「はぁ…先思いやられるな。」




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