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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
フレーデル王国編
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もやもやが止まらない

「…珍しいね、君が食欲ないの。君の好きなソーセージもあるのに。」

「うん…」

「何かあった?」


「うーん…」

言っていいのか?いけないのか?さっきから食が進まない。


「リネア、なんだ。腹でも壊したか?」

「リネア、大丈夫?」


今日はヴィッキーも一緒にご飯が食べれるということで僕は朝から夕食の時間を楽しみにしていた。四人で食べるのは久しぶりだ。


「…フリッツ、後で部屋にいってもいい?」

「…どうした?」

「リネア、どうしたの?悩みがあるならお姉さんに相談しなさい。」

「僕じゃ駄目なの?」

ヴィルがすごく不満そうだ。


「ごめん…、うまく自分の中で整理ができたら二人にも話すから。」

「分かった…。君が一番に相談するのがフリッツってことは、何かその理由があるんだね。」

「うん、ごめんヴィル。」

「気持ちが整理できたら教えて。」

ヴィルが僕を抱き締めた。心配させてしまった。




フリッツの部屋に入ると、フリッツがお茶を用意してくれた。

フリッツの部屋は一切の装飾がなく真っ白い壁にウォールナットの床、家具や照明は黒で統一されていてシンプルで凄くカッコいい。


「好きだな」


「え?」

「このインテリア…」


「なんだ。インテリアか。」

フリッツが肩を落とした。


フリッツは黒い革のソファーに座るとソファーをポンポン叩いて僕に隣に座るよう促した。

「…」

言葉が見つからない。


「ミハイルのこと?」

「うん、さすが」


フリッツはビールをあける。みたことのない銘柄だ。

「…で?」

「ずるい、自分だけ飲んで」

「だって俺16になったんだもん。文句言うなよ。」


「…ミハイルと仲良い?悪い?」

「…苦手だな。始めは良かったんだが、会うたびにひどい嫌がらせをされたんだ。お気に入りのおもちゃを壊されたり、仲の良い友達と仲違いさせるよう仕組んできたり。なんか…、寂しい奴なんだよ、根本は。家庭環境も複雑だしな。」

「うん…。」


「クラスではどうなんだ?」

「基本一人がいいみたい。ただね…。」


僕はフリッツの膝に寝転んで顔を隠した。

「付き合ってみないかって言われたんだ。」



「は?」



「意味分かんないだろ?僕頭が混乱してて。最初はフリッツと僕が仲が良いから嫌がらせをしてるんだと思ったんだよ。だけど、僕には分かる、ユーラは寂しいんだ。」

「寂しいとどうしてお前と付き合うんだ?」

「だから、僕が思うにはだけど、フリッツに埋めてもらいたかった寂しさを僕で補うつもりなんじゃないかと…。

出会った頃は凄く綺麗な大人の人だと思ったんだけど、最近僕ユーラが動物のヒョウに見えるんだよ。」


「…よく意味がわからん」

「僕にも分からないんだ。付き合うって何したいって聞いたら、あちこち美術館とか行きたいって言うから、じゃあいいよって。」



「付き合うのか?」

「まさか、友達ならいいよって…。」

「はー…心臓止まるかと思った。」


「どう思う?フリッツは。僕より長い付き合いだろ。」

「うーん…。今のお前の話を聞く前なら絶対俺に嫌がらせをしてる、と言いきったんだが、お前は不思議なところがあるからな。」

「不思議?」

「あぁ。人の懐に入り込んでいつの間にか懐柔する術を持っている。相手が厄介な人間であればあるほど…。なるほど、ヒョウはそういう意味か。」

「何?」

「取っつきにくい奴を手なずけたってこと。」

「どうかなー。」



「ねぇフリッツ。」

「何だ」


「フリッツは女の子と付き合ったら何したい?」

「そりゃ…いろいろだろ。」

「いろいろって、あちこち出かけるとか?」

「そうだなぁ…。そう言われてみると…。例えば一緒にキャンプ行って狩りをしたり、サッカーをしたり、カヌーで競争したり…」

「フリッツ、そんなデートでは令嬢に嫌われちゃうよ。全く女心を分かってないんだから。」

僕はため息をついた。

「…いいんだよ、俺はそういうのを楽しめる奴と付き合うんだから」

フリッツの顔が赤い。

「そんな変な奴いないだろ。馬鹿だな、フリッツは。」

「お前が言うな!」

フリッツは僕の髪をくしゃくしゃにした。


「リネアは?」

「え?」

「リネアは、好きな人と付き合ったら何したいんだ?」


「えー?そんなこと聞く普通?恥ずかしいだろ。」

「…今更?」

「決まってるだろ、付き合った恋人がすることなんか…なんでフリッツ、顔が赤いんだ?」

「いや…。お前のその支離滅裂な感じがな。」

「手だよ」

「手?」

「うん、手だして」

「はぁ?」

僕は指と指が交互に重なるようフリッツの手を握った。

「なんだこれは?」

「恋人繋ぎも知らないのか?恋人はこうやって手を繋ぐんだ。」


「ぶっ…」

フリッツがお腹を抱えて爆笑し出した。

何なんだ?馬鹿にしてるのか?


「リネア、お前俺を笑い殺す気か?」

「一生笑ってろ。…もう帰るよ、お休み」

フリッツが僕の腕を引っ張って手を恋人繋ぎにして、

そのまま僕の頬にキスをした。

「…え?」

「付き合ったらこの続きも。お休みリネア。」

「…おやすみ…?」




フリッツー?!




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