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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
エンゲル王国編
195/350

久しぶりの夕食

「リネアッ…!また、会えたわね!」

「ヴィッキー!うん、嬉しいよ!」


夕食の席に合わせて戻ってきてくれたヴィッキーが大きなハグをしてくれた。このお城も久しぶりだな…。



「リネア、久しぶりだな。」

「本当ね、元気にしていた?」

「フリッツのお父さん、お母さん、お久しぶりです。元気にしてました。」


「ニコライも久しぶり。」

「フランク、カトリーナ、久しぶりだね。」

ニコちゃんとフリッツの両親がくだけた挨拶をした。

そう言えば親戚なんだっけ…。


みんなが席に座ると同時にお酒が次々だされていく。僕とセルにはアップルジュースが配られた。

「フリッツに聞いたよ。リネアを養女にしたんだって?」

「そうなんだ。残念だったね?」

「本当だ。タッチの差だったな。」

…何今の会話?フリッツを見たけど知らなさそうな顔をしてる。


「だいたい来るにしても急すぎる。私が一応国王だって知ってるはずだぞ?」

「僕だって一応大統領だしっ。」

ん…?実はこの二人仲良し…?


「…フリッツのお母さん、二人はいつもこんな感じなんですか?」

「ええ。私が知り合ったころからそうよ。二人とも昔エンゲル王国に留学していてその頃からの付き合いなの。私たちの結婚式でいとこのアンナに知り合ったのよ。」

「それ…ミハイルのお母さん?」

「ええ。」

そうだったんだ…。


「ニコライは昔から変人でな。最初会った時は頭がいかれているかと思っていた。」

「それはこっちのセリフだ。」

「聞き捨てならない…。」

…フリッツのお父さん、面白い人だと思っていたけどまさかニコちゃんと友達だったなんて…。


「あの、一つ聞いていいですか?」

「なんだいリネア?」

「二人ともそんなに仲良しなら、なんかその…色々早く解決できたんじゃないんですか?…取引とか。」


「リネア、お互いの行動に干渉しないのがルールだ。いくら旧友とは言えな。だいたい最近のニコライは評判が悪すぎて関わる気にもなれなかった。」

「みんな僕の名前を利用して好き勝手やってるからね。まあ僕は自分や国が儲かれば気にしないけど。」

「お前は守銭奴みたいな奴だよな、昔から。」

「自由に生きる為にお金はある程度必要だよ。」

「ジェット機乗り回してある程度とはよく言う。国際条約に加盟したら環境税をたっぷりかけてやるからな。」

「そのあたりは食事を食べてからにしない?食事がまずくなりそう。」

「それもそうだな…。じゃあ、そろそろ食事にするとしようか。」


テーブルの上に、最初に来た時のようなたくさんのソーセージが運ばれた。他にも僕の好きなスープやサラダも…。


久しぶりのブルストだ…。おいしいっ!!

「んー!おいしいっ。」

「俺のもやろうか?」

フリッツが自分の分を分けてくれる。

「フリッツ…いいの?」

「…。いいから。」

みんなが生暖かい目で僕たちを見てくる。

恥ずかしいけど、気にしないでおこう…。


「フリッツ、良かったなぁ。リネアとまた復活できて。一時はうじうじ落ち込んでいたのに。」

「父上…。」

「何フランク?それってヴィルフリートに婚約させられた時?」

「そうそう。もうこの世の終わりみたいな顔だった。」

「へぇ…見たかったな。」

「あの、二人ともやめてくれませんか?」

フリッツがすごく気まずそうだ。

この二人にからかわれるなんて地獄だよね。


「そうよ、笑ったら可哀想よ。普段いばっている子があんなに落ち込んだんだから。」

「母上…。」

「まあたまにはいい薬よ。生まれつき調子にのってたから。」

「姉上…。」


フリッツが撃沈した。

フレーデル家のチームワークが恐ろしい。


「楽しそうな家庭だね?」

「そうだね。陰気なロマノ家とは違うね。」

「リネア、うちも頑張ろうね。」

「無理だよ、息子二人が陰キャだから。」

「リネア…ひどい…。」

セルが項垂れた。



「よかったなあ、ニコライ。久しぶりに楽しそうなお前を見た。」

「そうなんだ。リネアが僕を呼び出して食って掛かってきてから楽しくなったんだよ。それまでは仕事以外見向きもしなかったからね。」

「そうか、家族は大切にしろよ?」

「分かってる。放置し過ぎたと今更ながら実感してるよ。夏休みはリネアをリスラ王国に連れてってシッターのバイトをしてもらうんだ。」

「…子どもの母親は?」

「彼女は昔から自由な人だからね。子どもを産んだら役割が終わったかのようにいなくなっちゃった。今はカードの請求だけの付き合いだ。」

「それってセルの母親?」

「そうだよ。」

ひどい…。小さな子どもを置いて遊び回ってるなんて。

僕はセルを見たが特に気にしてないみたいだ。


「セル…。」

「何も期待してないから全然気にならないよ。それに今はリネアがいるしね。」

「…。」

僕はセルの頭を撫でた。フリッツが僕の手をどける。


「…いい加減、さっさと彼女でも見つけたらどうだ?そうしたら思う存分甘えられるぞ?」

「余計なお世話だよ。リネアは私の姉でもあるんだ。他人のあんたには関係ない。」

「関係大有りだ。お前は油断ならない奴だ。可哀想で可愛いキャラを装ってチャンスを狙ってるんだからな。」

「あんたはいつもそうやって人を疑ってるのか?本当に残念な奴だな。」

…また始まった。




「リネア…、セルゲイとフリードリヒ、なかなか楽しいやり取りだね。見ていて飽きないよ。」

「そう?くだらないよ。さっさと本題に入ったら?みんな忙しい人ばかりなんだし。」

「リネア…君は結構冷たいよね…。じゃあ、フリードリヒ、そろそろ始めようか?」

「はい…。」




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