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僕が妹に転生したら皇太子の婚約者にされました  作者: とらまる
フレーデル王国編
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皇子たちの国際会議 2

僕とリネア、フリッツとルイ、ルドの5人はフリッツの城に集まった。

ルイがオークションで売っていた物、使われていた言語の話を一通りするとルドが言葉を失っていた。

オスカルは何も語らなかったけど、やはり何かを知っているような顔つきをしていた。


「…まさか、うちの国にもそんな取引に関わっている人達がいるなんて…。」

「ロマノ家と繋がりがあるかまでは分からないよ。僕が分かるのはロマーナ王国の人が客側にいたというだけ。」

「そんな話まったく知らなかったよ…」



「俺はリネアがこの件に関わるのは反対だ。」

フリッツが物凄く不満そうに言った。

「殿下、お気持ちは分かりますが、リネアの協力なしにこの件を良い方向に進めるのは難しいと思いますよ。」


「…ヴィルはどう思う?」

フリッツが僕に話をふった。


「僕も反対ですね。なんでわざわざライオンとトラの檻に子猫を入れる必要が?」

「犬だろ。」

「猫でしょ」


「あ、犬猫論争はもういいので。」

「私はどっちかといえば犬が好きかな。」

「リネア、そういう話じゃないから。」

ルイが今日は進行役らしい。


「ルイ、君はリネアが自分の彼女じゃないからそんな無責任な事を言えるんだ。僕の彼女がリネアならそんなの絶対許さないよ。」

ルドがルイに言った。

「そうだ、俺は絶対反対だ。」

フリッツはビールを開けた。


「あ、フリッツずるい」

オスカルもビールを開けようとするとフリッツに取り上げられた。

「お前は駄目だ」

「まあまあ、いいじゃない少しくらい、ワインはどう?」

「ルド、優しい!」

「もー、君はまだ飲酒は駄目だろ?」

「リネア、ルイの言う通りだよ。」

「ルイもヴィルも人の事言えないじゃないか。」

「…」


「あ、フリッツ、キッチン貸して。」

リネアがお菓子を食べながら言った。

「何だそれは。」

「何か簡単に食べれそうなもの用意してくるから。」

「頼めば持ってきてくれるぞ?」

「自分でやりたいから、あ、ヴィルも手伝って。」


え?こんな時に?…まあ、いいか。

「いいよ。」

「食材は厨房で出してもらってくれ。」

「了解」



僕はフリッツのキッチンにオスカルと向かう。

オスカルは慣れているのか厨房で顔馴染みのシェフに食材を分けてもらっていた。

「久しぶりだね、ヴィル。」

「そうだね。」

「背が伸びた。」

「そう?」

本当に久しぶりな気がする…。


「アリーナとは…」

「付き合ってるよ。たまに出かけたりもしてる。」

「そっか…」

「君は?フリッツとは…」

「…なんて言っていいか。困らせてばっかりだよ。」

「…相変わらずだね。」


フリッツのキッチンに入る

「フリッツらしいキッチンだね。」

「うん、格好いいよね。僕たちの好みとは違うけど。」

「だね。一つ言っていい?」

「何?」

「君の部屋、僕ならあのベッドは選ばないな。」

「ベッドの事忘れてたんだよ。」

「だからって、僕ならデイベッドにしてた。」

「だよね!僕もそう思ってた。」

フリッツに買ってもらったベッドで二人が何をしているのか考えたら物凄く嫌な気持ちになってきた。…駄目だ、今考えるのはやめよう。



「で?何つくるの?この材料ならポテトグラタン?」

「うん。あとは小エビのカクテルサラダにしようかな。」

「了解」


久しぶりにオスカルと料理を作る。僕たちは何も言わなくても次に何をすればいいか分かってる。

ジャガイモの皮を剥いてスライスし、オスカルがクリームとニンニクをたっぷり入れた。

「入れすぎじゃない?ニンニク臭い会議なんて最悪だよ。」

「もう僕たちが戻る頃には酔っぱらってるから大丈夫だよ。」

「確かに。」

ポテトを余熱したオーブンにいれたら次の作業に入る。


「オスカル」

「ん?」

「どうして…君はこの場にいるの?君はルイのいう通りミハイルやセルゲイに近づくつもり?」

僕はオスカルを見た。


「ヴィル」

「…僕は嫌だ。」

オスカルが作業をしながら僕を見た。

「僕はね、やっぱりオスカルなんだよ。根本は。」


「…どういう事?」

「僕はこんな形で国の名前が汚されるのは耐えられない。スモーランドは僕にとって一番大切なものなんだ。君はそれを一番理解できるはずだ。」

「…」

「だから君は…、君が僕をオスカルだと思っているのなら命令したらいいんだ。祖国に仕えろって。」

「オスカル…」


「どうせ死に損なった命だ。リネアの為に大切にしようと思ったけど、だったら自分の為じゃなく一番大切なものを守る為に使うことにしたんだ。…スモーランドの為に。」


オスカル…

君はなんて人なんだ…。

「つまり、祖国の名誉の為に生きるつもりだって事?」

「…そうだよ。」

オスカルが僕の目をみてはっきり言った。



「分かった。君がそこまで言うなら僕も君を支持することにする。」

「ヴィル…」

「君に感謝するよ、スモーランドの皇太子として。君の親友として。」


僕はオスカルを抱き締めた。

オスカル…大好きだ。

君が国の為に生きられるよう僕が一番相応しい場所を用意してあげる。

それまでは僕も君が他の男といる事を我慢するから…。



僕達が部屋に戻ると三人でまたカードゲームをしていた。

今日はオスカルも加わってさらにゲームが白熱した。

僅差で今日はフリッツが勝利した。


僕が帰国するまであと少し。


僕もいろいろ覚悟を決めよう。




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