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4話おっぱい!

少し長いです

転移を使ってアパートに戻ってきた。窓の外は真っ暗だ。時計は午前1時を指している。日本は午後2時か。

「とりあえずなんか作るか。」

俺は厨房に立つ。冷蔵庫を開けると !? なにもなかった。

「あそっか、この前帰ってったばっかりやからなんもないんか。」

しゃあないか、

「よっと!。」

転移を使って食材を出す。チキンと調味料を少し。どうして出せるのかというと、昔、3次元空間を創造で作ってそのなかに食材を転移で移しておいたからだ。3次元の世界では時間軸がなく、時が進まないので入れた時の状態が保たれている。要するに料理するには最高だってことやな。

「さてと、そんじゃ作るか。」


今日作るのは揚げ鳥だ。結構簡単に作れるのでよく食べる。


鶏肉に片栗粉を薄くまぶしフライパンに油を注ぎ火をつける。フライパンが熱くなってきたら鶏肉を入れる。


最初は強火で焼き外をこんがりとさせる。片栗粉をまぶしたのはこの時旨味が外に逃げないようにするためだ。

外側がパリパリになったら中火でじっくりと中まで火をとおす。ある程度できたらタレを作る。


醤油とみりんと砂糖少々を混ぜる。これを鶏肉の上からかけながら焼く。照りが出てきたら完成だ。


「でけたぞ神影。」


「ああ。鶏肉を焼いたのか。」


「時間かけるのめんどかったし、腹へったから早食いたかったんや。」


そう言って鶏肉にかぶりつく。うんうまい、結構上手に出来とる。


俺が舌鼓を打っている神影が話しかけてきた。


「お前さっき総資産1000億ドルとか言ってたがあれ本当か?」


あーその事か。


「ほんまやぞ。ちょと来てみ。」


椅子から立ちリビングの隣の部屋に向かう。


「ほらっ、あっちの世界に行く前にこれを起動させといたんや。」

ドアを開けると中には量子コンピューターのような大きな機械があった。

「なんだこれ?」

「自立型トレードマシン。まぁ簡単に言うと人工知能付きの勝手に株とか為替する機械。大学通いだした頃に工学部にちょとだけ通って作った。勝手に政治情勢とか分析して勝手に稼ぐ機械。ちょくちょく使って稼いどったんやけど、あっちの世界に行く前に帰ってきた時にお金なかったら困るから1000万ドル稼ぐように設定しとったつもりなんやけど万じゃなくて億になっとったぽいな。一昨日確認したらびびったわ。」


うん、完全にやらかしたな。つか、1000万ドルでも十分大金やん。あの頃の俺、頭おかしかったんかな。(※今もおかしいです)

「つか、こんな機械でよくそんな額稼げたな。」


「まぁうちの大学の設備かなりいいし、プログラミングとか結構得意やし、     アイちゃんが。」


俺は腕時計を誇らしげに見せる。アイちゃんはすごいぞー、ハッキングとかウイルスとかにはめっぽう強い。


「その腕時計作ったのがお前なんだよ。はぁ、どうゆう脳ミソしてるんだよまったく。」

まあ頭で人に負けたことはないからな俺。


「とりあえず20等分位に分けて銀行に振り込んだから、とりあえずこの件は保留やな。いくらあってもお金は困らんし。」

それにうちの学園最近経営があまりよくないらしいから、これに少し使っといたら叔母さんも喜ぶやろ。

「それに、俺も高校生になるし。」

「は?お前なに言ってるんだ。」

「なに言ってんだってこっちのセリフやわ。当たり前やん俺も青春すんねん。」

双子の妹の楓が来年、高校に進学するから俺も一緒に高校にいこうと思っている。まだ8月だけど。

「お前大学どうするんだよ。卒業式10月だろ、後2ヶ月しかないぞ。単位足らないだろ。」


「フッフッフッ、甘いな神影くん、俺は夏休みの宿題は最初に終わらせてしまう男なんだよ。!」

渋めの声で答える。

「まさか、お前。」

「正解さ。入学してから2年間でほとんどの単位はとったのさ、あとは卒論書いて終わりなんだよ。」

「やべぇなお前。」

グヘヘヘヘ、これで単位が足りない学生を見ながら優雅にランチでも食べようかな。悔しがってる顔が見てーなー。




「あ、それとそろそろくると思う。」

ボンッ  俺の周りに煙が出る。


「ハァー、20分位だな。皿洗いは俺がしておくから、おとなしくしてろ。」

神影が俺にそう言い、キッチンに向かう。

「分かった。」

そう返事をする。なにもおかしなことはない普通の会話、ただショタとイケメンが話しているだけである。




「いや、おかしいよな!」

ショタボイスで声を荒らげる。

「うるせーな。おとなしくしろって言っただろ。」

皿洗いをしながら神影が言う。

「なんでこんな体になるんだよ!おかしいだろ、能力使った後の反動って普通体が疲れるとか眠たくなるとかだろ!なんで俺だけこんなガキみたいな体になるんだよ。」

おかしい、絶対おかしい。何が原因なんだよ。


「いや、お前が原因だろ。女にちやほやされるからって幼児化の練習ばっかりして、そのせいで癖がついたんだろ。」

俺の能力に反転と加速というのがある。反転は運動の向きだとか時間の進む向きなどをを反対にする能力で、加速は運動の速さだとか時間の速さなどを加速させる能力だ。正直言って無茶苦茶強い。反転使えば敵の攻撃全部跳ね返せるし、加速使えば石とか投げて加速させるだけで岩を割ったりできる。そしてこの能力が使えると知ったとき俺は気づいてしまった。あれ、これで俺、幼児化したらモテるんじゃね。俺はフツメンだが、ガキの頃は結構可愛かった。アルバムで見ると良くわかる。それでその頃の自分の姿になれば女の子がよってくるんじゃないかと考えてしまった。早速時間を反転で逆にし加速で進めて体を小さくした。すると、周りの女性達から黄色い歓声が飛んできた。俺はちやほやされまくった。能力は魂に宿るとされているので、一度使えるようになれば使えなかった昔の状態に戻っても使える。そして俺は、他の能力の練習を幼児化の状態でしてしまった。ひたすら幼児の状態で能力を使った。反動がこないことに気づかずに。そしてもとの姿に戻って能力を使った時だった、ボンッ  煙が体から立ち込め視界が急に低くなった、声も幼かった。それが幼児化だったと気づくのには時間がかかった。あり得ないことじゃない、誰だって同じ事をしていれば癖がついてしまう、俺がバカだったからこうなったんやな。


「まぁ別にその体でも能力使えるしいいじゃねえか。」


「それな!」

大きな声で返事をする。確かにそうなんだよ、別に能力使えたら関係ないよな。それにある程度反動は押さえられるし。

「ま、えっか。卒論書くか。」


俺は机の上にパソコンを置き卒論を書く。医学部ということもあるのでかなり面倒なテーマにしたが2ヶ月あれば何とかなるやろ。それも楽しい高校生活のため、あっそや。


「俺、柔道部に入ろ思うんやけど。」

丁度皿洗いが終わった神影に言う。

「あっそ。勝手にしとけ。」

冷たいなこいつ。まぁ柔道部か剣道部に入ることはだいたい分かるか。我がの家系の男は絶対武道をしなければならない。結構そうゆうのに厳しくて、俺も昔、柔道と剣道どちらもやらされてた。まぁそんなに嫌いじゃなかったしそこそこ力ついたからやってて良かったと思う。部活するならどっちかにしたいから悩んだけど、親父が神蘭学園柔道部で柔道しとったから俺も柔道部にした。


「とりあえず柔道着買っとくか。アイ、柔道着買っといて。俺のサイズのやつ。」

「了解しました」

届いたら柔道部に挨拶に行くか。

そう考えてから、俺は卒論の続きを書き出した。







「ふー。ぼちぼちかな。」

16時間位途中休憩を挟みながら書いた。日が昇って今は沈みかけている。

「ふぁーーあ。」

ソファーで寝ていた神影が起きる。

「今何時だ。」

「午後18時、日本時間で午前7時。」

「そうか、結構寝てたんだな俺。」

いい睡眠やったな。ついついちょっかい出しそうになったわ。


「ピンポーン」

ちチャイムが鳴った。

「届いたかな。はーい。」

玄関を開けると宅配員がいた。手には箱を持っている。


「センキュー」

荷物を受け取りリビングに戻る。

「届いたのか。」

「多分。」

箱を開けると頼んでいた柔道着と帯があった。

「サイズもちょうどやな。そろそろ行くか。」

カバンに柔道着を入れて立ち上がる。

「どこに?」

「柔道部、今は夏休みやから8時位に行ったらおるやろ。」

「そっかー。行ってら。」

と言って神影がベッドルームに向かう。

「いや、お前も来いよ。」

「なんでだよ。」

「いやだって、一人で柔道部とかむっちゃ怖いやん。道場破りやと思われたら俺、殺されるで。うち(神蘭)の柔道部ってむっちゃ強いやん。」

親父が在籍していた頃か柔道部はかなりの強豪だったらしい。

「はぁー分かったよ。その代わりあんまりしょうもないことするなよ。」

そう言って神影が戻ってきた。


ありがと。


さっさと行くぞ。


分かったって。


そう会話して俺は家まで転移した。












1日ぶりに家に戻ってきた。といっても用があるのは柔道部なので今はよらない。俺の家が経営している神蘭学園、大学の普通科校舎は家の近くに建っているが柔道部などのある神蘭学園高校体育科の校舎はそこそこ遠くにある。歩いて家から30分くらいと聞いた。行ったことや見たことがないので転移が使えない。

「結構時間かかるな。」

早めについて部員の人達に挨拶するのがいいよな。 走るか。 カバンを三次元空間にとばし邪魔をなくす。


「よっと!」


勢い良く走り出す。

あっちの世界でかなり鍛えたから、ダッシュをしてもあまり息が上がらない。このまま全速力で行くか。

そう考え、体育科のあると聞いた方向に走った。







「案外すぐに見つかったな。」

三分くらい走ったら目の前に校舎が見えてきた。四階建ての大きな校舎だ。柔道場はどこだろう。校門を通って中に入る。夏休みということで部活をしている人が大勢いた。まぁ体育科やし。

「すみません、柔道部はどこですか。」


前を通りかかった男子に尋ねる。


「お前、入学希望者か?道場ならプールの横だよ。ほらあそこ。」


指差した方向にプールの壁がある。あの奥か。


「ありがとうございます。」


お辞儀をして指差された方向に向かう。辺りにはユニフォームを着た高校生が結構いる。あそっか、もうすぐインターハイなのか。だとしたら結構悪い時期に来てもたな。部外者入れてくれるかな。


そんなことを考えながらプールの横を通る。言われた通り道場があった。結構でかい。入り口の前に立ち誰か

いるか中を覗いて見る。まだ誰も来てないようだ。


「なにしてんるだ。」


ふいに、後ろから声が聞こえた。


「っ、柔道部に見学に来た者です。」

回れ右をし気をつけをして挨拶をする。びっくりしたぁ。

「別に見学に来たんならそんなにびくびくしなくていいよ。今中学生か、名前は?」


清水大翔(ひろと)です。」


「清水か、俺は間宮よろしくな。」

「あっはい、よろしくお願いします。」

「じゃあ中に入れよ、もうそろそろ他のみんなも来るから。」

そう言って間宮さんは、中に入っていった。俺も後を追って入る。

「失礼します。」

「ん、靴はそこに入れといて。道場はこっちだから。」

そう言い入って左側の扉を開けた。扉の横には柔道場と書かれた札がある。反対の扉には、剣道場と書かれた札があった。ここは武道場らしい。

「失礼します。」

靴箱に靴を入れ道場に入る。道場の中は試合会場が手前に一つ奥に一つ分畳が敷かれており高い天井、左右の壁にはおそらくトレーニング用の綱が垂れ下がっていた。流石強豪高。

「向こうが部室だから。」

間宮さんが道場の奥の扉を指す。

「分かりました。」

「じゃあ着替えとくか。」


一礼をして中に入り部室の前まで歩く。久しぶりに柔道用の畳を踏んだ。靴下は暑いから脱いでポケットに突っ込んでいる。

「ここが部室だ。」

そう言ってドアを開ける。

「えっ?」

俺の予想より部室はかなりでかかった。

「結構広いだろここ。昔ここが柔道場だったらしいんだ。この武道場が建つときに壊すのはもったいないからってOBの人達がお金を出しあってリフォームして部室になったんだ。」


「そうなんすか。でもなんでテレビとかキッチンとかがついてるんですか?」

俺の視線の先には家の一室のような空間があった。テレビに電子レンジに冷蔵庫、おまけにキッチンとソファー。なんやこれ。


「テレビとかはOBの人がくれた。キッチンとかは、まぁその内分かるよ。」

その内って言われたら気になるな。

「じゃあ俺は着替えとくから、お前は道場の端にでも座ってたらいいよ。監督には俺が言っとくから。」

「はい、ありがとうございます。」

「ん。」

俺は言われたとおり道場の端っこに座った。


おいお前、練習するとか言って柔道着買ってただろ!なんで見学なんかしてんだよ。


うるせぇ!なんかやっぱりやりたくなくなってきたんや。


正直言って怖え。能力ありきだったら何とかなるけど。今日はとりあえず見学や。


ガチャンガチャン 結構な人数が靴を靴場に入れている音がした。やがて、


「おはよう」

大きな男達が入ってきた。先頭の男がこちらに気づく。俺はすぐに立ち上がり、礼をする。他の面々も俺に気づく。やがて先頭だった男が俺に向かって歩いてきた。近くに来ると分かったが185cm位ありそうだ。

「柔道部の見学に来た清水です。よろしくお願いします。」


「おまん、何組みぜよ」

高知の人かな、このしゃべり方は。

「左組みです。」

柔道には右組みと左組みの二つの組み方がある。別に左組みや右組みでもそんなに変わらないし、左利きじゃなくても左組みはたくさんいる。

「俺も左ぜよ。ようきんしゃったな清水。ガハハハ」

そう笑いながら部室に向かっていってしまった。すごい迫力やな 結局なんだったんだ?


やがて部室から柔道部員が出てきた。間宮さんもいた。皆胸に神蘭と刺繍された柔道着をきている。カッコいい。


「おはよう、お前らそろそろ始めるぞ。」

入り口から、怖そうな顔の男が入ってきた。

「「おはようございますっ!」」

皆その方を見て挨拶する。多分監督さんかな?


「部活動見学に来た清水です。よろしくお願いします。」

すぐにかけより挨拶をする。第一印象が大切だ。


「清水、、、。下の名前は?」


何かこちらを見て不思議に思ってそうだ。

「大翔です。」

そう言うと、みるみる顔が笑顔になっていった。

「おお、お前大悟さんの息子か!なんとなく雰囲気が似てると思ったんだよ。」

「アッハイ。」

急に大声出されたらびびるわ!

「柔道部に入るのか?」


「一応そう考えています。」


「なら練習に参加していけ。見てるだけじゃ暇だろ。」


「、、、分かりました。着替えて来ます。」

断りずれーよそこまで言われたら。

俺は道場の端に行き、周りから見えないように転移でカバンを出す。

柔道着を取り出し服を脱ぐ。

「おい、あいつの体、、、」「なんなんだ、あの傷、」


周りからひそひそ声が聞こえてくる。無理もないか。俺の体には痛々しいほどの傷がたくさんある。あの日受けた傷は体が成長するにつれどんどん大きくなった。別に俺は痛くないか気にならないけどやっぱり周りの人は気になるよな。

俺が一人でそんなことを考えていると、先ほどの高知便の人がやって来た。この傷のことか、、



「おまん、ごっつええ体しとるのぉ。体重は今どんくらいぜよ。」

全然違うかった。

「80キロくらいです。」


「そうか、なら81キロ以下級じゃのお。」

階級の事か、確かに81キロ以下級になるな俺。


「わしは100キロ超級じゃ。よろしくな清水、俺は鬼本言う名前じゃ。一応柔道部のキャプテンじゃけんわからん事でもあったら聞いてくれ。」


「はい、分かりました。」

この人がキャプテンか。あっでもインターハイ終わったら違う人になるんか。


「とりあえず練習始めるけん一番端にでも並んどいてくれ。  練習始めるぞ!整列!」

そう叫んだ。部員のみんなが一列に並び始めるので俺は言われた通り端に立つ。


「インターハイまであと5日だ、三年はこれが高校最後になるやつもいると思う。この時期にどれだけ頑張るかでまた、結果は変わる。気合い入れていこう。」


「「はいっ!」」


「準備体操ー」

鬼本さんが号令をかけ部員が円になる。俺も輪に加わる。隣は間宮さんだった。体操をしながら俺に聞いてきた。


「大丈夫だったか。」


「何がですか?」


「鬼本先輩のことだよ、さっき話してただろ。」


「ああ、はい。」


「あの人今日は機嫌いいけど、悪いときは無茶苦茶だからな。柔道部に入るんだったら気を付けろよ。」

機嫌いいとかあんの?

「あとお前カバン来たとき持ってなかったけどどうやって出したんだ?」

ああ、それか。

「少しだけならしまうことができる収納っていう能力なんですよ(嘘)」


「ふーんそうなのか。便利だな。」

うまくごまかせた。

「でもあんまり柔道部では使うなよ。先輩たちの荷物持ちにされるぞ。」


「あっハイ。」


今度から気を付けよ。間宮さんいい人やな。

そんなことを思いながら俺は練習に混ざっていった。











結論から言うと練習はかなりキツかった。そりゃあインターハイ前で気合いが入ってるのはわかるけど、気合い入れすぎやん、と思うくらいヤバかった。鬼本さんに関してはもう化け物だ。かかってくる相手をボッコボコに投げ飛ばしていた。俺もかなり鍛えていたので投げられることはなかったがしんどかった。


「先生に礼!」

練習が終わり鬼本さんが号令をする。みんなで礼をした。


「インターハイまでもうすぐだ。みんな気合いが入るのは分かるがあまり無茶はしないように。特に鬼本。」

前に座っている先生がそう言った。鬼本さんは頭をかく。

「それと、みんな知ってると思うが新入部員の紹介だ。清水、前に出て自己紹介しろ。」


まじかー。俺結構人前でしゃべるの苦手なんやけど。


いいから行けよ。



先生の横に立つ。

「えっと、清水大翔です。今度高校生になります。まだまだ未熟者ですがよろしくお願いします。」

深く礼をする。拍手の音が聞こえほっとする。


「清水は神蘭学園の理事長の甥っ子だぞ。お前ら失礼のないようにな。」

そう言って先生は、ハハハと笑う。

いや、柔道部の人達顔がひきつってるよ。


「ちょ、何言ってんすか。大丈夫ですから、俺の意見なんてあの人聞いてくれませんから。」

必死に皆さんに弁明する。


「内の学園の清水って言ったら女優の清水雅の弟なんじゃないか?」

誰かが言った。


雅姉ちゃんが女優?ナニソレ。ボクマッタクシラナカッタンダケド。


「俺の姉ちゃんって女優なんすか?」

隣の先生に聞く。


「お前知らなかったのか?お前の姉ちゃん今大人気女優でテレビとか結構出てるぞ。お嬢様系女優とかおしとやかな日本人女性だとかいろいろ言われてんのに。」


まじか!まぁ雅姉ちゃん美人だったけど、女優かぁー、なんか意外。


意外とあっさりしてんなお前。


だって神影も分かるだろ。うちの家系は俺意外全員美男美女だって。


「はい、質問。」

坊主頭の男が手を上げた。


「あっどうぞ。」


「お前さんの好きなタイプはなんや。」

関西の人かな。結構ぐいぐいくる質問やな。


「えっと、好きなタイプは自分と同い年位の女の子です。」

とりあえず答える。

「そうか、なら他にタイプとかはないんか?わしはショートの女の子が好きや。」


「あっそれ俺も分かります。いいっすよねショート。でもロングも捨てがたいな。というか俺、同年代じゃなくても全然いけますわ。」

結構本音が出てしまった。不味いな、

女の子のことに関するとどうしても語ってしまう。


「そっそうか。」

ほら、引いてるやん。


「あっ、なんかすいませ「謝らなくてもいいぞ。」


鬼本さんが俺に言ってきた。


「男が自分の好みのタイプをそう隠すもんじゃないぞぉ。俺ら仲間や、しっかり語り合おうや。遠慮すんな。」


そうだよな。いいよな。


おっおい待てよお前。


俺は一歩踏み出し胸を張って言った。


「俺の好きなタイプは女の大概すべてです。下はちっさい子供から上は50代の熟女まで何でもいけます!

好きな仕草は汗がにじむ首筋をなぞってるのが好きです!好みの場所は、うなじ!脇!指!足の指先!おへそ!耳!ふくらはぎ!太もも!お尻!美人にはおもいっきり踏んでほしいです。そんで、おもいっきり罵倒してほしいです。かわいい子にはイタズラしたいです。首筋指でスーってやってびくびくしてるのを見たいです。」


「「おおーー」」


周りから歓声が沸いてくる。体からアドレナリンが出てきている気がする。今なら何でもできそうだ。俺はさっきよりも大きな声で言った。


「でもやっぱり、」


「「やっぱりー」」

みんなが合わせてきた。


「一番好きなのは!」


「「一番好きなのはー」」


少し間をおく。そして、











「おっぱい!!!」


「「「うおおーーーー」」」


その瞬間道場は歓声で包まれた。








「お前は英雄だ!柔道部のヒーローじゃ!」

多数の柔道部員に囲まれた俺に鬼本さんがそう言った。

「はいっ!」

俺は笑顔でそう返す。

「「ばんざーい、大翔ばんざーい。」」


そうして俺は柔道部の一員となった。












後で剣道部の顧問に先生がすげえ怒られていたけど。







柔道部は変態ばっかりです。

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