日常
pppppppppppp
「、、、朝か、、」
枕元で鳴っている目覚まし時計を止めて時間を確認すると、AM7:30。高校の始業時間まであと1時間。
「よし、全然間に合うな」
戦闘孤児なので独り暮らしをしているけど、もう慣れたもんだ。1Kの部屋で必要な物以外あまりない少し寂しい部屋かもしれないが、僕は気に入っている。
トースターで食パンを焼いている最中に寝癖を整えて、制服に着替える。焼けたパンにジャムを塗って食べながらテレビでニュースをみる。
ここ数年変わらないルーチンであり、そうこうしていると、
ピンポーン
いつもと同じ時間にくる人だ。
「おはよう」
「おはよう」
玄関先には、昔からの馴染みの「新道 葵」
セミロングのストレートヘアーであり、女性としては少し高めの身長。美人であり真面目な性格で昔から少し無気力気味な僕を引っ張っていってくれる人だ。
「ちょうど8時だね、それじゃ行こうか」
「そうね、忘れ物はない?ハンカチは?ティッシュは?
あぁもうほらネクタイを崩さない!だらしない」
「持ったよ持った、ネクタイも大丈夫だよ。
ほらそんなことより行こうよ」
もぅ、と葵は不満げながらも付いてくる。
どうも彼女は緩いというのが起きに召さないようだ。
でも僕のような緩い人間には葵のようなしっかりした人がついてたほうがいいのかもしれないね。
学校へ向かう中聞こえるのは工事音。あの敵の襲来から世界中で復興のため工事してるけど、それが終わる前にはまた襲ってくるから、復興は終わらない。
世界中で人が死んでいく。
僕も葵も戦闘によって親を亡くした戦闘孤児だ。今となっては戦闘孤児は珍しくないみたい。
でもやっぱりこの工事音は慣れない。
いつになったら終わるのだろう?
いつになったら平和になるのだろう?
そんなことを思いながら僕は葵と他愛ない話をして学校へいく。