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生活モニュメント[9]

知見と血限

作者: 袋小路 めいろ

沈下した火は

いずれ届かなくなる

心の芯を外しながら

見たくも無いモノを見てる

沈澱する人間の汚なさが

舞い上がる桜にまみれて

卑猥に滴る獣の唾液みたいに

ゆっくりと堕ちていく



綺麗なモノを

無理矢理作っても

どことなく限りがあるから

汚ないモノを

無理矢理作っても

最初から限りが無いから

それが人の時間軸なら

一瞬で良いのかもしれない

輝くような時間は



黒い空に何も無くても

笑っていられるかな

赤い海に何も無くても

笑っていられるかな

迷った陸の上で

歩けなくなっても

走る力はあるだろうか

曖昧なまま

わからなくても

僕等の生活する時間は

過ぎていく

僕は自分のリズムで走るから

たまには一緒に走ろう

そういう遊び方くらい

在る方が楽しいだろう



ゆっくりと

流れる川みたいになっている

なんて思っていたら

意外にも年が経つにつれて

激流になっていく

何かを極める為に

そうなるんだとするなら

学生時代に見た

あの軽やかに映った大人達は

何を想ってそう見せて

いたんだろう



綺麗だと思っていたものが

実は

そんなに綺麗じゃなくて

納得いかなくて

どうしたら良いのか

わからずの果ての果てで

そこを突き抜けて

無理矢理 答えを求めた人達の

成れの果ての果てを

たまにテレビで見ると

言葉にならない感情が

息になって噴出しては

無惨に虚しい目で

見てしまうんだ

いつかの僕等かもしれないから



黒い空に何も無くても

笑っていられるかな

赤い海に何も無くても

笑っていられるかな

迷った陸の上で

歩けなくなっても

走る力はあるだろうか

曖昧なまま

わからなくても

僕等の生活する時間は

過ぎていく

僕は自分のリズムで走るから

たまには一緒に走ろう

そんな事しかお互いに

できる事が無いんだから



緻密になったのは

計算だけで

緻密なくせに計算外は

計算できない

人の心を計算できない

生産しているのは

技術も政治も同じなのに

印象が違う原因はなんだ

先延ばし したモノは

本当に大丈夫なのか

ある日突然に倒産を

突き付けられるのか

僕等は誰の為に何の為に

今ここに居るのだろう

経験者は何も語らない

死んだ後どうなるのかと

一緒みたいだ



毎日のニュースは

人が導き出した結果だ

人はそうする事ができる

人はそうなってしまう

人は居なくなる

どこか自分達は大丈夫だと

思ってしまっていないか

他の場所であった結果が

起こらないと誰も言い切れない

生産活動がもたらす結果を

わからないままなのかもしれない

皆 等しく悪いのかもしれない

先延ばしにしたモノは

計算外になるかもしれない



黒い空に何も無くても

笑っていられるかな

赤い海に何も無くても

笑っていられるかな

迷った陸の上で

歩けなくなっても

走る力はあるだろうか

曖昧なまま

わからなくても

僕等の生活する時間は

過ぎていく

僕は自分のリズムで走るから

たまには一緒に走ろう

そう言う事くらいしか

この先できる事がないから



余裕が無くなった世界で

人しての芯が問われる

利益と人心を天秤にかけて

傾いた側が正しい世界になる

古い世界の住人は

人知れず消される

余裕が無くなった世界で

生きる事は

正しい側の行動になるだろうか











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