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実は出来る女
「説明しまぁす!何とか落とし穴を抜け出した私と子分の猿飛は、犬養さんが心配で助けに行こうということになったのでぇーす!」
雉羽田はスカートの裾をつまんでばっちり決めポーズをとった。
「子分じゃないっす!それに、俺たち、やっぱり犬養さんとあんな別れ方は嫌なんす!」
「よく、場所がわかりましたね!猿山さん!」
桃が本気で驚いている。
「猿飛っす…。」
「まぁ、そこは私が推理したのぉ!ボスのことだからぁ、きっと一人で銀行に行っちゃうだろうなぁって。それで、きっと捕まってるだろうからぁ、助ける準備もしてきたのぉ!」
犬養は露骨にショックそうな顔をした。
いつもバカにしている雉羽田に自分の行動を読まれた上に、まさにその通りなのがショックなのだ。
「あ!そういえば!警察は!?」
「あぁ、あれっすか。あれはこれっすよ。」
猿飛が持ち上げたのはテープレコーダーだった。
再生ボタンを押すと、パトカーのサイレンが鳴り出した。
「さっきのはこれか。よく、こんなもの手に入れたな。」
「これなら、隣の温暮露薬局に売ってたっす。」
「…。」
「薬局ってぇ、何でも売ってるんですねぇ。」
んなわけないだろう。
「とにかく、助かりました!直ぐにブラックファングを追いましょう。」
桃は居ても立っても居られないようだった。




