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仲違い
「あの子のこと追ってどうするんですか。」
「どうするって、決まってるだろ。謝るんだ。」
「謝ってどうするんですか。」
雉羽田は犬養に訊ねる。
「謝って、一緒に仲良く悪党退治ですか?滑稽ですね。」
「滑稽って!おまっ!」
そろそろ、手が疲れてきた。
「滑稽ですよ。桃ちゃんがどんなに馬鹿でも自分を騙してた人のことなんか信じせんよ。」
「それでもいい。俺は嬢ちゃんを騙したことを後悔してるんだ。」
すると、雉羽田は急に元のにこやかな調子に戻った。
「あっそ〜。じゃあ、勝手にしてちょ〜。私は、いい思いができると思ってぇついて来ただけなんでぇ〜。」
「俺もっす。あの子にばれちゃあ、きびだんごも手にはいらない。」
「そんな!お前ら諦めるのか。」
「そもそも解散する話だったっす。」
「…そうか。………じゃあな。」
犬養は雉羽田の手を離した。
雉羽田はまた落とし穴に落ちた。
「ぐはっ!」
「いやぁーん。手ぇはなすなんて酷〜い!」
犬養は桃を追った。




