怒り
「騙されてたようだな。犯罪者と知らずに仲間にしてたのか。」
馬鹿な嬢ちゃんだ。鬼頭がそう揶揄する。
「俺はこれから仕事があるんでな。そこでゆっくりしてな。後で始末してやるよ。ついでにお土産にきび団子でも買ってきてやるよ!」
高笑いを残して鬼頭は去っていった。
間抜けな四人組を残して。
修羅場。
「本当ですか。貴方が、キビキビ団のボスというのは。」
桃が聞く。
「…本当だ。」
「信じてたのに…。」
そういうと、桃はぽーんと床を蹴って飛び上がった。
「あ!桃ちゃん!」
そのまま桃は3メートル跳躍すると落とし穴を飛び出していった。
「この高さを飛び越えるなんてぇ、さすがぁ桃太郎ぅ」
「のんきなこと言ってる場合じゃねぇ!俺たちも行くぞ!」
「そんなこと言っても、ボス。この高さじゃ、俺たちには無理っすよ。」
確かに、飛び越えるのは無理だろう。
「馬鹿か!お前ら!頭を使え。頭は使うためにあるんだ!」
犬養は猿飛の肩を踏み台にして落とし穴をよじ登った。
「あ!さすがっす!犬養さん!」
「早く登ってこい!」
犬養は落とし穴に手を伸ばした。
その手を雉羽田が掴む。
しかし、持ち上げようとするが、なかなかどうして重い。
「重いぞ、雉羽田。」
「女の子に向かって、重いはないでしょう。」
「重いんだから、しょうがない…。」
あれ。雉羽田の口調が変わっている。
こういう時は、本気の時だ。
「もしかして、怒ってんのか…?」
「怒ってないです。ただ、聞きたいことがあるんです。」
大人がこういう時は、大抵怒ってる




