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町にて

町に帰りついた俺は、とりあえず宿へ向かう。今日の戦闘はリザードマンリーダー3体とリザードマンが10匹ほど、そして、初めて闘ったビッグリザードマンだ。さすがに疲れた。HPも満タンだし、怪我などはゲームの中なのでしないが精神面での疲労が激しい。そう、なんたってゲーム内で死、つまりHPが0になると現実世界でも死んでしまうのだ。そりゃ疲れる。

「おお、帰ってきたか。今日も死ななかったな、リュウ。」

「うるせぇー!俺は死なんと言ってるだろ。」

今話しかけてきたのはガゼルだ。身長は俺より2センチほど低い(俺は175センチだぜ!)男だ。年齢は、見た目からして15~17才くらいだろう。俺が拠点にしている宿に店を構えている。ちなみに、リュウとは俺のことだ。(キャラクターネームだけは自分で設定できた。)

「まぁ実を言うと、少し危なかったんだがな。」

「どうしたんだ?ゴブリンシーフに回復薬でも盗まれたか?」

「ゴブリンシーフなんぞ俺の行ってたリザードマンジャングルには出てこないわ!」

ゴブリンシーフとは、ゴブリンの洞窟というダンジョンに現れるアイテムを盗むゴブリンだ。通常のゲームなら憎ったらしいゴブリンですむが、ゲームオーバー=現実の死となるこのゲームでは、回復薬一つが命取りになるのでバカに出来ない。しかも盗み成功率が攻撃ヒットで50%、攻撃を防いでも、こちらのなにかに当たれば5%という確率だ。こいつのせいで何人、下手したら何十人もの人たちがゲームオーバーとなっていったのだ。

おっと、話がそれてしまったな。

「今回の探索で、ビッグリザードマンとかいう、新種のモンスターにあった。」

新種のモンスターとは、まだプレイヤーが一度も闘った、あるいは発見していないモンスターのことだ。何故ビッグリザードマンが新種か分かったかは言うまでもない。ダンジョン攻略に行くものに、アイテムくらい大切なものが情報だ。今朝買っていった情報にはビッグリザードマンなどというモンスターのことは、一言たりとも書かれていなかった。

「新種のモンスター!?」

「あぁ。闘ったことがなかったから、名前とレベルはわからなかったがHPは見れたから、レベルは俺以下だろう。」

「で、闘ったのか?」

「当たり前だろ。最初は行動パターンが読めずに苦戦したが、途中からリザードマンリーダーの行動パターンに2パターン追加された動きだとわかったからな。そこからは俺の華麗なメテオブレイクをぶっぱなしてやったぜ!」「結局は自慢話か。」

「いや、ほんとに結構まずかった。回復薬はその前の戦闘などのせいで闘い終わったあとにはあと一つしか残ってなかったんだぞ。」

「まじかよ!お前、ほんとに死ぬんじゃねぇぞ!」

「なんだよ、さっきまでは今日も死ななかったなとかいってたくせに」

「それはだな、その、なんと言うか、」

「まぁいいさ。それより、回復薬をたくさん使っちまったからな。9個売ってくれ。」

回復薬の持てる上限は10個までだ。俺は必ず十個は持っとくようにしている。それと、回復薬は作ることができる。アイテム製造スキルというものを取得すると、消耗品の大半が作れるようになる。そして、スキルレベルが高いほどより良いものが作れる。

「4500コルだ。」

「たっか!もう少し安くならないのか?」

「仕方ないだろ、CPが勝手に値段を決めちまうんだから。」

そうだった。この世界では作ったアイテムのできによってCPが勝手に値段をつけるのだった。

「ちぇっ、じゃあ今度は今日の戦利品をみてもらおうか。」

今日の戦利品は、リザードマンのしっぽ×7、リザードマンの角×8、リザードマンの鎧×7、リザードマンの魂×1、リザードマンリーダーの角×2、リザードマンリーダーのしっぽ×3、リザードマンリーダーの鎧×1、リーダーの冠×1、ビッグリザードマンのしっぽ×1、ビッグリザードマンの角×1、ビッグリザードマンの欠けた鎧×1、だ。

「とりあえず、ビッグリザードマンのだけみてみよう。」

ガゼルは鑑定スキルも使える。しかもスキルレベルはMAXだ。ガゼルにかかれば鑑定出来ないものなどない。

「ビッグリザードマンのしっぽが3000コル、角が2500コル、欠けた鎧が・・・!100000コルだ。」

「なに?100000コルだと!?」

角やしっぽも十分に高かったが鎧の100000コルは破格だった。この世界でのお金の単位は100コルクが1コルなのだ。最初の頃の宿などは食事つきで3コルほどだった。

「す、すごいな。でリュウ、こいつどうするんだ?武器にするのか?」

「いや、売るよ。」

「すまないが、そんなに金もってないぞ?」

「100000コル分回復薬ただ。」「なんだと?・・・まぁしょうがない。はぁぁぁぁぁいっそのこと武器を作ってくれればいいのに。」

「すまないな。俺はこの剣一本なんだ。」

「そういえば、そうだったな。」


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