すごめの特技
「あーしさぁ、トランプタワーだけは失敗しないんだよね」
「他のことは全て失敗してるのに?」
マックで中の良さそうな女子高生2人が会話をしている。
「いやいやいや、全てって言ってもー、ただ受験をまともにしなかったせいでバカ高に入ったり、そこの先輩に進められて煙草を吸って補導されたり、そのせいでバカ大学にすら入れなかっただけだよ〜」
「すごい、割と人生詰むレベルのことやらかしているのに全く反省していない。これが生粋のバカかぁ」
「まあまあ、死ななきゃ万々歳じゃん。そんなことよりトランプタワーの話だよ!」
色々やらかしているJKは露骨に話をそらしながら、まともなJKにとある写真を見せてきた。
「アンタのその、前向きな所だけは見習いたいわ。んーとどれどれ……は?? これどうなってんの? 接着剤使った?」
「えっへへ〜、すごいっしょ。これ作るのに30分もかかっちゃったんだよねー。ダイヤみたいっしょ?」
やらかしているJKが見せて来た写真には、ダイヤモンドカットの形に積み上げられた、それはそれは見事なトランプタワーが立っていた。
「???? ちょっと物理法則の存在を信じれなくなってきたわ。てか、アンタ今30分で作ったって言った??」
「うん、そうだよ? いやー結構苦戦しちゃってさー。あ、嘘じゃないからね? 何ならここで証明してあげようか?」
「マジ? ならちょっとやってみてよ」
「んじゃ、とりま五段トランプタワー作っちゃるわ」
そう言って、やらかしているJKは五段トランプタワーを物の5分で作り上げた。
「私眼科行った方がいいかな。これマジで言ってる?? これを5分で?」
「イエースイエス、マジのマジよ。どう、信じた?」
「いや、こんな目の前で作られて信じないのは無理っしょ。謎の技術すっご。もうそれだけで食っていけるやん」
「えー、いや無理無理。てかあーし、花屋になりたいし」
「え、マジで言ってる? この才能世間に広めないでどうする気よ。せめてなんか動画投稿とかしなよ」
「身バレ怖いしパスで」
「あーね? それならまあしゃあないかぁ。でも、それ一発芸とかでやったらすっげー盛り上がると思うわ」
「り。それなら今度バ先の先輩に披露してみるわ。ありがとね。あ、そういやさー、最近TikTo◯で流行ってる──
JK2人は、その後も店員に注意されるまで話し続けた。
女子高生が会話するだけのお話。




