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交差

俺達が今日見る映画はかなりの話題作で公開初日と言う事もあり映画館は人で溢れ返っていた。


一番早い時間帯の所には既にバツの印が付いている。


「流石に混んでるな・・・」


「まさかこんなに入ってるとはね・・・」


仕方がないのでまだ余裕がありそうな午後からのチケットにした。


「かなり時間が出来ちゃったな。」


「じゃあさ!私見たいお店あるんだけど行ってもいい?」


「おう!じゃあ行くか!」


「うん!」


俺達が最初に向かったのはショッピングモール内にあるアパレルショップだ。


随分とご機嫌な時雨が先頭に立って店内に入る。


店内には様々な種類の服やバックに靴、雑貨なども置かれている。


まだ五月だが既に夏服が並べられている。


テンションマックスの時雨は夏服が置かれているコーナーへ向かう。


「うわ!すごい!可愛いのがいっぱいある!ねえ!どれが似合うと思う?」


そう訪ねられた俺は辺りを見回したくさんある洋服の中から一つを手に取り時雨に手渡す。


「これなんか似合うと思うよ。」


「え、私こう言う服大好きだよ!廻くんすごい!」


俺が手渡したワンポイントで刺繍が施された白いTシャツを手に取り時雨はとても喜んでいる。


そのTシャツを抱えたままこれに合いそうな洋服を探すと言って時雨は何着か服を選び俺は試着室の前まで連れて行かれ時雨によるファッションショーが開催された。


「どう?これ?」


「似合ってると思うよ。」


「これは?」


「それも良いんじゃないか。」


「じゃあこれは?」


「それも似合ってるぞ。」


「廻くん!さっきから似合ってるばっかじゃん!他に感想はないの?」


時雨はそう言って不満そうに俺を見つめる。


「そ、そう言われてもな・・・似合ってるのは本当だし。」


「ははは!廻くんらしいね!なんかこの感じ懐かしいかも!」


「懐かしい?」


「あ、懐かしいじゃなくて、その・・・嬉しい!素直な感想ありがとう!」


「あ、ああならいいが・・・」


そう言って少し様子がおかしい時雨は結局抱えていた服を全て買うことにしたらしい。


かなりの量になったので大き目の紙袋を二枚ほど貰い、購入した服を入れた。


会計を済ませて店を出る。


「廻くんまた来ようね!」


「ああ!また来よう!」


次に俺達は腹ごしらえをするために二階にあるフードコートに向かう。


二階に到着するとそろそろ昼食時と言う事もありフードコートにはすごい数の人がいる。


俺達が見る映画は十四時十五分からなので時間にはまだ余裕がある。


フードコートにいる人達が落ち着くまで二階エリアを二人で散策することにした。


「廻くん!あれ!」


そう言って時雨が指差したのは物凄い数のガシャポンマシーンが置いてあるエリアだ。最近流行っていると聞いたことはあったがこれほどとは。


子供から大人まで大勢の人達が夢中になっている。俺たちも一通り見て回る事にした。


それにしても物凄い種類があるものだ。ハイクオリティなフィギュアシリーズからアニメキャラのラバーマスコット、どう使えば良いのか分からない謎のシリーズまで多種多様である。


時雨はどうやら欲しいものを見つけたらしく手招きして俺を呼ぶ。


時雨が見つけたのはまさしく俺達が今日見ようとしているアニメ映画のラバーマスコットのガシャポンだった。


これには俺もテンションが上がる。


時雨は早速ガシャポンを回すべく財布から三百円を取り出す。


するとそこで時雨の動きが止まる。


「どうした時雨?」


「これ売り切れてた。」


まさかの売り切れだった。さすが作品人気も相まってガシャポンも人気で売り切れてしまったらしい。


その後一通り見て回ったが同じガシャポンは見つからなかった。


ショックを受けている時雨を宥めながらガシャポンコーナーを後にする。


すると少し歩いた先にまたも人だかりが出来ていた。


近くまで行って見てみるとアニメグッズなどを販売するショップが新たにオープンしたらしい。


横にいる時雨に目をやるとさっきまでのテンションが嘘だったかの様にキラキラした瞳で店内を見つめている。


「俺らも入ってみようぜ!」


「うん!」


店内に入ると様々なアニメのグッズや漫画本、CDなども置いてある。


俺達がみる映画のグッズも置いてある。時雨は自分の推しキャラのマスコットキーホルダーを直様確保する。


今回は売り切れになってなくてよかった。俺はコミックアンソロジーを一冊確保した。


ふと時計に視線を落とす。十三時五十五分。まずい。


時間に余裕があると思いゆっくりと店を回りすぎていた。これでは昼食を食べる時間がない。


楽しさのあまり時間を忘れていた。


俺と時雨は急いで会計を済ませて店を出る。


「ごめんね!私ゆっくり見すぎてた。」


「時間見てなかった俺も悪い。急いで行こう!」


店を後にして急いで映画館がある方へ歩き出す。


しかし俺はそこで足を止める。


「零時・・・」





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