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ねえ ナツメ
そんなに心配しないで
彼女を捕らえたわ
私、苦しくもなんともない
だから あなたも苦しまないで
大丈夫
上手くやったもの
心配ないのよ
私はただ
眠っているだけなのだから
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わたる?
なんでかな、ここは真っ暗だね。
さっきね、すごく怖い夢を見たよ。
誕生日前夜のプレゼントだよって
わたるが言ったの。
連れて行ってくれたのは保育園のうらの小さな川
ともくんが教えてくれた秘密の場所
「前夜」なんて言葉教えてくれたのも ともくん
そこは 小さな光が溢れてた
小さな蛍がきらきら きらきら 光を放つ
きれいでしょー
ってわたるが笑った
うん。すごく、きれいだね
って私。
ありがとうと言うのも忘れて、蛍に見惚れてた。
時間が経つのも忘れて、長いこと魅入ってた。
気づいたら、わたるもきらきらしてて
すごくきれいで
だんだん光が強くなって
ちょっと不安になって
わたるって声をかけようとした瞬間
真っ赤になったの
わたるの光に火がついて
あっというまに大きな炎になった
一瞬のうちに炎がわたるを包んじゃって
怖かった
私、なにもできなかったの
わたるを取り戻そうとして手を伸ばした途端、火も何もかも 消えちゃった
ひどい夢
怖かった
それにしても
ここは真っ暗ね。
もしかして、まだ夢の中かな
もう 起きなくちゃ
遅刻しちゃう
わたる?
目が覚めたら 怖かったねって 一緒に笑ってよ