見知らぬうちにロックオン
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
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無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:(仮)見知らぬうちにロックオン
▼登場人物
●葉月 楓:女性。25歳。独身OL。自律神経失調症・パニック症でa型就労支援施設に通い始める。
●合田一樹:男性。30歳。楓と同じく就労支援施設で働いている。軽い知的障碍を持っている。
●花田ユカリ:女性。40歳。市役所の職員。同性愛者。楓を好きになる。
▼場所設定
●楓の自宅:一般的な民営アパートのイメージで。
●市役所:一般的なイメージでOKです。
●就労支援施設:a型支援施設をイメージしてます。
●街中:心療内科や、合田に付きまとわれる帰り道など一般的なイメージで。
NAは葉月 楓でよろしくお願いいたします。
(イントロ+メインシナリオ+解説:ト書き・記号含む=3428字)
イントロ〜
皆さん、こんにちは。
今回はストーカーに悩まされたある女性のお話。
本当にストーカー被害は怖いものですよね。
どんなエピソードだったのか?
少し覗いてみましょう。
メインシナリオ〜
私の名前は葉月 楓。
今年25歳になる独身OL。
でも私はつい先日、
自律神経失調症・パニック症にかかってしまった。
楓「はぁ…この先一体どうしたら…」
私はもうまともに社会に出て働けない。
人混みの中で椅子に座る事が出来ないのだ。
過呼吸になり、パニック症を患ったキッカケが、
椅子に座っていた時だったから。
だから今でも椅子に座るとフラッシュバックしてしまい、
その時の恐怖で過呼吸になってしまう。
寝不足の時なんかは尚更の事。
おまけに私は寝付きが悪い。
昼夜逆転生活もお手の物。
こんな状態でまともな社会生活など…やはり出来ない。
「甘えてる」とかなんとか言われようが、
明日の生活に困っているのは事実。
本当にどうしようか悩んでいた時、
ふと助け手が現れた。
最寄りの心療内科に相談すると、
市役所に申請すれば障碍者手帳というものを作って貰え、
それで就労支援施設でいっとき働けるようになる。
そうすれば次の仕事までの繋ぎに出来る。
「何も行動しないよりはそのほうが良いだろう」
と教えられ、私の未来は少し明るくなった。
何しろこんな症状に悩まされたのは生まれて初めての事。
だから本当に右往左往していたこんな時、
そんな助け手が現れてくれたのは心底強みになった。
ト書き〈市役所〉
私は早速市役所へ行き、
障碍者手帳を作って貰う為のいろいろな手続きをした。
ほとんどが書類手続きで済まされる。
心療内科で書いて貰った診断書を片手に、
それを提出すれば受給者証というのが貰え、
それと同時に障碍者手帳も交付される。
それを持っていれば、今後の生活にも何かと便利。
いろんな公共施設での割引をして貰う事も出来、
本来しなきゃならない事も免除される事がある。
自律神経失調症パニック障碍と言っても、
将来的にはいずれ治る病気とされている。
だからそれなりの安心もあり、
確かにパニック発作に見舞われた時は本当に苦しいけれど、
いずれ治ってくれるんなら…
「私こんな状態になって、もしかしたら良かったのかも…」
と思ったのも事実。
就労支援施設(いわゆるa型事業所)での仕事は軽作業が多く、
そこに居るだけでそれなりの報酬が貰える。
大体フルで働いて、月に8万円程度。
時給は各都道府県ごとの最低賃金に設定されており、
1日に取り決められた終了時間は4.5時間。
つまり一般就労の半分だ。
報酬は決して多く額ではないが、
収入ゼロだった頃に比べると価格的に大きな進歩!
「もう2度と働けない?」
と思っていた私がまたこうして働ける。
それに仕事はラク!
このまま働いて行けるんなら願っても無いチャンスかも知れない!
収入の多い少ないは余り問題じゃない。
また働けると言う事が大きな喜びだったのだ。
花田「ではこちらに住所・氏名・年齢、分かる範囲で結構ですのでお願いします」
楓「はい」
書類手続きはスムーズ。
障碍者手帳と受給者証はすぐに作って貰えた。
楓「やった♪」
そして私は晴れて、
a型就労支援施設で働ける事になったのだ!
この支援施設が、
自宅から最寄駅付近にあってくれたのも有難かった。
バスで行けば15分ほど。
自転車で行っても30分以内に着くだろう。
ト書き〈トラブル〉
でも就労支援施設で働き始めて1ヵ月が過ぎた頃。
1つトラブルが起きてしまった。
施設の中では、様々な障碍を持った人が1つの部屋に集まり、
そこで協力しながら一緒に軽作業をしていく。
その時、私の方をじっと見てくる男の人が居たのだ。
彼の名前は合田さん。
私がその施設に入った時から何となく視線を投げかけてきて、
今では時々凝視される事もある。
怖かったから喋ったりはしてないが、
施設のスタッフに何度か相談していた。
でも幾ら相談したって、
彼もその施設のメンバーには違いない。
だから無理に辞めさせる事は出来ず、
又それを立証できる証拠も無かったので、
相談は相談のまま、具体的な解決には至らなかった。
「仕方が無い…」
次第に大きくなるプレッシャーを抱えつつ、
私はとにかく気にしないように仕事を続けていった。
でもある日。
その合田さんが私の後を付けてきたのだ。
帰り道。
それまで1度もこっち方面に合田さんが帰るのを見た事もなく、
私はあらぬ疑いを持ってしまった。
楓「私、狙われてる…?」
合田さんは別に何をするでもなく、
ただ私のほうをずっと凝視しながら後を付けて来る。
私はすぐに家に帰らず、いろんな所へ寄り道をした。
私が住んでいるのはアパート。
一緒にそこまで帰ってきたら、
彼に私の居場所を知らせる事になってしまう。
私は帰る時、必ず彼をまいて帰る事にしていた。
彼はもともと方向音痴だったのか、
まこうとすればすぐまける。
それだけが唯一の救い。
でもある日、私はついに怒った。
楓「ねえ合田さん!ホントもう好い加減にしてくれない!?なんで事業所で私の方ばっかり見てきて、今もこうやって付いてくるの!?あなたがしてる事は立派なストーカーよ!もしこれ以上続けるって言うんならあたし警察に言うから!」
合田「うう…」
そこまで言うと合田さんもまともに反論できない。
ただ私の顔をやはりじっと見つめ、そのまま去って行った。
楓「ふぅ。これで良かったのかも。やっぱりスタッフに相談しても無駄なのかもね。こういう問題は出来るだけ自分で解決しなきゃいけないって事か」
私は少し強くなった気がした。
ト書き〈トラブルその2〉
しかしそれから数日後、またトラブルが起きた。
なにか起きた時、女物の香水の匂いがした。
私が付けていない香水。
少し部屋の窓を開けていたから
そこから街行く人の匂いでも入ってきたのかと思い、
特に気に留めなかった。
でもそれからすぐに…
楓「え?昨日確かにここに置いといたよね…」
テーブルの上に置いていた携帯電話が消えていたのだ。
昨日、確かにここに置いていた。
楓「なんでよ〜!もう家出なきゃいけないってのに!」
朝の忙しい時間。
もう仕事に出かけなきゃいけないって時に限って
こんなトラブルがある。
仕方ないから、私は家の固定電話から
自分の携帯電話に電話をかけた。
すると部屋の押し入れの中から電話が鳴った。
楓「え…?」
解説〜
はい、ここまでのお話でしたがいかがでしたか?
簡単に解説いたします。
自律神経失調症からパニック障害を患ってしまった楓。
お先真っ暗な時に心療内科の主治医から、
就労支援施設で働く事を勧められます。
それで収入を得られるようになった楓は一先ず安心し、
「またこうして働けるなんて♪」
と喜んでいました。
でもその喜びも束の間。
施設に通い始めてから、そこで働く同じメンバーの男性・合田に、
楓はストーカーじみた行為をされます。
これに悩んで一喝した楓でしたが、
トラブルはその後も続いていました。
ある日、朝起きた時に、
自分の知らない香水の匂いが漂っています。
その時、少し部屋の窓を開けて寝ていた楓は…
「きっと窓から街行く誰かの香水の匂いが入ってきたんだろう」
そんなふうに考え特に気に留めていません。
しかしこれが間違いだったのです。
その香水の匂いは、楓の部屋の中から漂っていたのです。
ここまで来るともうお気づきでしょうか?
そう、このとき楓の部屋には、
「見知らぬ誰か」
が侵入していたのです。
ストーリーの流れからすれば、
当然、合田が怪しく思われますね。
でも犯人は合田ではありません。
もし合田が侵入者なら、
まず女物の香水の香りはしないでしょう。
そして確かに帰り道、
合田は楓のあとを付けるなどのストーカー行為をしていましたが、
そのたび楓は合田をまいており、
自宅アパートまでは連れて来ていません。
つまりラストの場面においても、
合田は楓のアパートを知らないのです。
となると別の誰か。
楓の住所を知ってる人物はストーリー上1人しか居ません。
障碍者手帳・受給者証の申請手続きをした際に、
楓を担当した市役所員・花田です。
実は花田佳代子は同性愛者。
楓をひと目見た時から気に入ってしまい、
「楓のプライベートにどうしても潜り込みたい」
そう考えた挙句、こんな暴挙に出てしまった訳です。
押し入れを開けた時、楓はどう思うでしょう。
一般市民の生活を助けてくれる筈の人が、
まさかそんな理由で自分にこんな事をして来るなんて…
想像以上の恐怖を味わった事でしょうね。
皆さんも、
街中でなにげに住所氏名を記入する機会があった時、
少し注意しておく必要があるかも知れません。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬