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空母

作者: 歌川 詩季

 カタパルトとか、好きよね。

 翼がなくても飛べる猫と

 翼があっても飛べない鳥を

 わけへだてなく甲板(かんぱん)にならべる空母になりたい


 私の背を蹴りあげて飛び()とうとする

 仔猫と雛鳥(ひなどり)たちが

 風をつかめずに海の藻屑(もくず)と消えようと それは

 雲をつかむよな可能性のなかに割り(ばし)をつっこんで

 綿飴(わたあめ)を巻き取ろうと(いど)んだ結果だと思いたい


 そして

 あのこたちがはばたいていった空のした

 あのこたちが朽ち果てていった海のうえを渡るのだ


 あぁ きょうも 私の背を蹴りあげて

 何匹と何羽もの 仔猫と雛鳥(ひなどり)たちが飛び()とうとする

 こういうキャラでもないですが(笑)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 切なくも凛々しいミリタリリック [一言] みずからは  とびたてぬまま  ははこらの  すだちみおくり  なみおつくして  m(_ _)m 
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