クーゲル達を救え!
デストロームが意識を失って数時間…ディザスは古びた城でクーゲル達を運んでいた。
「これでワタシの勝利は確実。オメガアーマー様も大いに喜ばれる事でしょう。」
ディザスは不敵な笑みを浮かべながらクーゲル達を床に転がす。
「この者たちには絶望に沈んでもらい、神魔宝軍の従順な手駒になってもらうとしましょうかね。」
ディザスは首の取れそうな人形をクーゲル達に添えて、何かを呟き始める。
一方その頃、目覚めたデストロームは傷だらけの身体をゆっくり起こし、足元もおぼつかない様子でクーゲル達を探そうとする。
「クーゲル…ドロヒュー…ぷにゅりん…待っていてくれ…我がかなら…ずッ!?」
全身を襲う激痛に耐えながら、ゆっくり進もうとするデストローム。すると突然…
「その傷では戦えませんワ。」
デストロームの背後から声がする。振り返るとそこには、全身鎧のモンスターが立っていた。普通と違う点を挙げれば、鎧の上からメイド服を着ているという事だ。
「だ…誰だ?」
「警戒する事はありません。ほら…」
鎧のメイドモンスターは、デストロームに小瓶を渡し、飲ませる。するとデストロームの傷はみるみるうちに塞がっていった。
「我の傷が治った…。」
「ダンクオルと名乗る方から分けて頂いたお薬ですので効果はバッチリだと思いますワ。」
鎧のメイドモンスターは丁寧な仕草と共にデストロームに自己紹介をする。
「私は…えーと、そう!魔人メイド長!旅をしているだけのメイドですワ。」
それを聞いたデストロームも自分の名を名乗る。
「我はデストローム。こう見えてもまんじゅうおばけというモンスターだ。」
「なるほどデストローム様ですネ。それにしても、どうして傷だらけだったんですの?」
魔人メイド長がそう聞くと、デストロームは意識を失う前の事を話し始める。
「まぁ…仲間がさらわれてしまったのですネ…。」
「うむ…我は仲間を一刻も早く助け出さねばならぬのだ。」
その言葉を聞いた魔人メイド長はデストロームに声を掛ける。
「仲間を助ける為なら私も協力しますワ!」
「いいのか?自分で言うのもなんだが、見ず知らずの我を助けるなど…」
魔人メイド長はデストロームの言葉を首を振って否定する。
「…クーゲルの友達だもの。」
魔人メイド長の言葉にきょとんとするデストローム。しかし今はクーゲル達を助けるのになりふり構ってられないので、魔人メイド長の手を取った。
「しばらくの間だが、よろしく頼む。」
「お任せください〜。」
そんなやり取りを遠くから見つめるモンスターが居た。そのモンスターは焦っている様子だった。
「(クーゲル達がさらわれたって?私の大好きなお菓子が食べられないかもしれないじゃないか!…それにしてもあのモンスターはどうしてクーゲルを知ってるのか?)」
モンスターは遠くからデストローム達を観察していた。すると、デストローム達が歩き出すのを見て、こっそりと追跡していった。
そんな事はつゆ知らず、デストロームと魔人メイド長は古びた城にたどり着く。
「(ここからディザスの気配を感じる…待っててくれ皆…我が助けるからな!)」
一方クーゲル達は…
「う…ん?ここ、どこぷにゅ?」
「どこを見渡しても闇の中…」
「ボクら…確かディザスという十五魔将にやられて…それから…思い出せない。」
3人が各々考えていると、一つの人形が歩いて来る。
「こんにちは!」
「ええと…キミは?」
クーゲルが人形に話しかけると、人形は自己紹介する。
「ワタチはニンギョーだよ?そしてここはワタチのおうち!」
人形…もとい、ニンギョーはクーゲル達に近づくと、キャンディを差し出す。
「お近づきの印にこれあげる!」
「あ…ありがとう?」
「クーゲル!それは食べたらダメだ…!」
クーゲルが貰ったキャンディを食べようとすると、ドロヒューがはたき落とした。
「ワタチのお近づきの印が…」
「ど…ドロヒュー?どうしたぷにゅか?」
「あのキャンディは食べ物なんかじゃない…毒の塊なんだ!」
ドロヒューはニンギョーに警戒すると、クーゲルもハッとなり、ぷにゅりんと同時に一箇所に集まる。
「…チッ。さっさとキャンディ食ってくれりゃ俺様の仕事もラクになったのによぉ。」
ニンギョーの口調が突然変わると同時にその姿も変貌していく。その姿はドラゴンのような、悪魔のような姿をしていた。
「俺様はダーマット!アルゴル大陸より飛来せし絶望の化身よ!」
ダーマットは下品な笑いをしながら、クーゲル達を見下す。
「人形を依り代にしてディザス様が俺様をアルゴル大陸から召喚したのさ!そして意識無きお前達を絶望に沈めるように仰せつかったのだ。」
「意識無き…?そうか。ボク達は今、精神だけなんだ!」
「どおりでこんな闇の中に居たわけぷにゅね?」
「あのダーマットを倒せば帰れるハズ…!」
クーゲル達(の精神)と、ダーマットの戦いが幕を開けた。一方城の中を探索する2人は…
「今にも崩れそうな城だな…我がかつていたあの場所とは大違いだ。」
「ここはかつて武力に優れる王国だったそうですワ。〔金魔鬼ゴルドラゴ〕というモンスターによって滅んだそうですケド。」
魔人メイド長の話を聞きながら、デストロームは進んでいく。それを盗み聞きしながら追跡するモンスター。すると、大扉の前でデストロームが立ち止まる。
「この先からディザスの気配がする…!」
デストロームはそう言うと、大扉を勢いよく開ける。すると、ボロボロの玉座に座ったディザスがニヤリと笑っていた。
「よくたどり着きましたねデストローム。あの瀕死の状態からどうやって回復したのですか?」
「そんな事はどうでもいい。ディザス…我の仲間を返してもらおうか!」
デストロームがディザスに怒りを見せながら拳を固く握りしめると、ディザスは突然笑い出す。
「アナタの仲間は今頃絶望に沈んでいる事でしょう!私を倒せたとしても、絶望からは戻れないのです!アーハッハッハ!」
その言葉を聞いたデストロームはディザスに向かって拳を振り上げた。
「我の仲間を絶望に沈めただと?クーゲルを…ぷにゅりんを…ドロヒューを…!」
デストロームの拳を軽くガードすると、ディザスは不思議そうにする。
「デストローム、アナタは何故仲間にこだわるのです?仲間など使い捨ての駒に過ぎないのでは?」
「仲間というのはタカラモノだ!我はタカラモノを取り返す為にクーゲル達と旅をしているのだ!だから我は貴様を倒す!」
その言葉を理解できないディザスは、デストロームから距離を置き、召喚魔法を唱える。
「まぁいいでしょう。ヘビーデスヘルム!もう一度叩きのめしてやりなさい!」
「ガァァァァァッ!!」
ヘビーデスヘルムとディザスを見て、デストロームはギリリと歯を食いしばる。そこへ魔人メイド長がデストロームの隣に立つ。
「ヘビーデスヘルムとやらは私が倒しますワ。貴方様はディザスを。」
デストロームは魔人メイド長の言葉に頷き、ディザスへ一直線に向かっていく。柱の陰に隠れて様子を伺うモンスターは驚きを隠せなかった。
「(あのモンスターがデストローム様!?それに、どうしてディザスとデストローム様が戦っている!?)」
モンスターは様子を伺いながら戦いを見ていた。
「デストロイブラストッ!」
「なんの!ディザスタークライ!」
強大なエネルギーのぶつかり合いが周囲一帯に激しい衝撃を巻き起こす。魔人メイド長もヘビーデスヘルムへ攻撃を浴びせる。
「メイドスラッシュ!」
「グガァァァァァ!」
2人が戦っている間、クーゲル達の精神もまた、激しい戦いを繰り広げていた。
「ライトニングシュナイダー!」
「ヒュードロ夜行…!」
「ぐっ…!だが、まだまだ俺様にはあまり効かんな!」
ダーマットは少しのけぞるものの、クーゲル達の攻撃を受け止める。そして何やら詠唱をし始めるが…
「させないぷにゅよー!」
「いってぇ!?」
尻尾に噛み付いたぷにゅりんによって、詠唱を途絶えさせられてしまう。
「何しやがるこの外来種!テイルクラッシュ!」
「ぷにゅあ!」
「「ぷにゅりん!」」
クーゲルとドロヒューが吹き飛んだぷにゅりんをキャッチすると、ダーマットがすかさず詠唱した魔法を放ってくる。
「ダークマター!」
「うわぁぁぁぁっ!」
ぷにゅりんとクーゲルをかばったドロヒューが、ダークマターを受けて倒れてしまう。
「魂に傷を負わす魔法、ダークマターはどうだ?霊体のモンスターにはより高い威力を発揮するんだぜ?」
「ドロヒューをよくも…ぷにゅりんにも深い傷を負わせて…絶対に許さない!」
クーゲルは怒りながらダーマットに飛びかかった。その頃デストロームは…
「はぁ…はぁ…!」
「デストローム…アナタも往生際が悪いですねぇ。」
戦うデストロームを小馬鹿にするディザス。魔人メイド長もヘビーデスヘルムによって疲弊し始めている。
「大人しく諦めてしまえばラクになるのに…もう一度朽ち果てるがいい!」
「ええぃ!見殺しになんてするものか!」
ディザスがエネルギー弾を放とうとした瞬間、謎の爆弾が飛んでくる。
「ぬうっ!?誰ですか!」
爆風に紛れて現れたのは、全身が金属のボディのドラゴンモンスターだった。
「何者だ!?今からデストロームにトドメを刺す私を邪魔するなど…」
「デストローム様にトドメを刺そうとするお前を妨害したんだよ。ディザス?」
モンスターはニヤリと笑いながらディザスを見つめる。ディザスは焦りを見せていた。
「貴様…本当に何者だ?私を知っているだけでなく、こいつまで知っているなんて…」
「知りたければ教えてやる。」
モンスターは力強く地面を踏み鳴らすと、声高々に宣言した。
「私の名前はブラックメタルドラゴン!もとい…神魔宝軍の十五魔将NO:15!シャプカだー!」
それを聞いたデストロームは驚き、ディザスは戸惑う。
「シャプカ…?あのザコが?私にダメージを負わせた…?」
ディザスが混乱している隙をついたデストロームは至近距離でデストロイブラストを放つ。
「ぎゃっ!」
至近距離で破壊光弾を受けて吹き飛ばないものはいない。ディザスは吹き飛びつつも、受け身を取る。
「ちっ…!だが、デストローム!こちらには絶望に沈んだアナタの仲間がいるのですよ!私にこれ以上手を出せば、アナタのお仲間をこの場で消し飛ばしてあげましょう!」
それを聞いたデストロームは動けなくなる。しかしシャプカはデストロームに耳打ちする。
「デストローム様…私はクーゲル達を救い出す方法がわかります…私が絶望から救出するので、ディザスを足止めしてください。」
「シャプカ…わかった。我は足止めに徹するぞ!」
デストロームは素早くディザスに接近し、クーゲル達の側から引き離し、壁に投げ飛ばす。
「ぬぐぁっ!貴様…仲間の命が惜しくないのか!?」
「我は仲間を信じているのだ!だから我は戦う!」
デストロームがディザスを食い止める。その姿を見た魔人メイド長は高く飛び上がり、武器をヘビーデスヘルムに勢いよく叩きつけた。
「超!兜砕きーッ!」
「グ…グギャァァァァァ!」
魔人メイド長の一撃で、ヘビーデスヘルムのガジェットは破壊され、ヘビーぷにゅりんへと戻っていった。
「クーゲル達はおそらく、精神が絶望へと沈められかけている…なら、私はクーゲルの側で眠り、精神だけになれば…!」
シャプカは意識を失ったクーゲルの側で、膝をついた状態で眠りだした。
闇の中でクーゲルはボロボロになりながらダーマットに押さえつけられていた。
「…手間取らせやがって。今から絶望へと沈めてやろう。」
「もう…ダメか…」
諦めて絶望に沈みかけたその時…
「メタルキャノン!」
2つの鋼鉄の爆弾がダーマットに命中し、クーゲルを離してしまう。
「いってぇ…誰だ!俺様の作り出した闇に侵入した奴は!…いや、待てよ?俺様の闇には精神しか侵入する事はできないはず。…いったいどうやって?」
「簡単な話だ。私はほとんどサイボーグだからシャットダウンすれば精神だけになるのも容易い。」
シャプカはクーゲルの手を掴み、立たせる。
「クーゲル。私の事を覚えてても、覚えて無くてもいい。ただ一つ言う事がある。助けに来たぞ。」
「…!ありがとう。あのダーマットを倒さないと、ボク達は帰れないんだ!」
クーゲルとシャプカはダーマットの方を向くと、ダーマットはイライラしながら襲いかかってくる。
「ダークマター!」
「メタルブレス!」
電撃のブレスがダークマターを相殺する。ダーマットは驚きつつも、接近戦に持ち込もうとする。
「させないよ!ダークナイトシュナイダー!」
闇の斬撃でダーマットを怯ませた所でシャプカが攻撃する。ついにダーマットは2人のコンビネーションによって身体が消滅しかける。
「お…俺様が負けた?嘘だ!嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!消えるのは…嫌だァ〜!」
ダーマットは断末魔と共に消滅した。
「ダーマットを倒したから、これで帰れるハズ…!」
「う…う〜ん…あれ?オレ、生きてるぷにゅ。」
「クーゲルが倒してくれたんだ…って、クーゲル!隣のモンスターは誰!?」
ドロヒューが驚きつつも、シャプカは2人に話しかける。
「落ち着いて。私はこの闇から脱出させる為にここへ来たんだ。…デストローム様が待ってるよ。」
「そっか。デストロームがボク達を助ける為に…」
「それで、帰る方法ってどんなのぷにゅか?」
ぷにゅりんが聞くと、シャプカは両手を出した。
「皆で手を繋ぐんだ。絶望をかき消すのはいつだって希望…繋がりだ。」
シャプカのその言葉でクーゲル達をは手を取り合う。ぷにゅりんは手が無いので、葉を掴んでもらう。
「…温かい。」
「心が落ち着くぷにゅ。」
「ボクらを持っている人が居る。帰ろう!仲間の元へ!」
手を繋いだクーゲル達を、柔らかな光が包み込む。そして、闇を穿ち、光が空へと昇っていく。
「…シャプカはクーゲル達を助けてくれたようだな。」
「何を言っている!絶望に沈んだ者は二度と戻ってこれるはずが…」
ディザスの言葉を遮るように倒れているクーゲル達が光に包まれる。光が晴れた時、クーゲル達の方を見ると…
「ただいま。デストローム!」
「…おかえりクーゲル。」
目覚めた4人が立っており、ディザスは動揺を隠せなかった。
「バカな…絶望の化身が…ダーマットが…やられた?」
「さぁディザス!どうする?ボクら全員と戦ってみるか!?」
クーゲル、ぷにゅりん、ドロヒュー、デストローム、シャプカ、魔人メイド長はディザスを睨みつける。
「…ありえない。こんなはずでは無かったのに!失敗作のガジェットをかぶっただけのザコのはずが…ザコのはず…が…」
ディザスはさっきまで弱かったハズの者が、巨大な力を持つ魔王に見えていた。そして一歩、また一歩と後ずさる。
「私が…ここまで恐怖を感じるなんて…!…今日の所はこれで引いてあげましょう。覚えておけ!」
ディザスは背中の翼で天井に開いた大穴から飛び去っていった。
「…勝った。ボク達、勝ったんだ〜!」
「そして帰ってこれたぷにゅ〜!」
「デストローム…ありがとう。名も知らない2人も…」
「我も仲間を助けられて…良かった…グスッ…うぅ…」
「デストローム様…泣いてるのか…?」
「…私の仕事はこれで終わりだね。クーゲル、無事で本当に良かった…。」
各々が喜び、泣いている中で魔人メイド長はひっそり立ち去ろうとした。しかし、クーゲルがその手を掴む。
「…デストロームと一緒に助けに来てくれてありがとう。」
「無事で良かった。私はこれにて行かなければいけません。手を離してほしいですワ。」
魔人メイド長がそう言ってもクーゲルは手を離さない。それどころか魔人メイド長の腕をぎゅっとする。
「ボク、気づいてるんだよ…一目見た時からわかってた。」
クーゲルは涙をぽろぽろとこぼしながら魔人メイド長に向けて声を出す。
「ボクを助けに来てくれて…ありがとう…おばちゃん。ボクを…助けに来てくれ…て…うわぁぁぁぁぁぁん!」
「…クーゲル、私は見送ったあの後、心配で心配で仕方なかった。親の居ないアンタをずっと見てきたからね。」
魔人メイド長…いや、子ども食堂のおばちゃんはクーゲルを抱きしめる。
「若かりし頃の鎧を着て、子ども食堂を長期休業にして、アンタを心配して旅に出た。道行く人からアンタの活躍はよく聞いていたよ。」
おばちゃんはクーゲルの頭を撫でる。
「沢山友達を作って…沢山経験して…ホントによく頑張ったねぇ。」
クーゲルはおばちゃんの言葉を聞いて、大きく泣き出してしまう。それを見ていたぷにゅりん達もじーんとする。
「…クーゲルはディザスのポイ捨てのせいであの姿になったけど、よく考えたら本当は10歳の少年なんぷにゅよね。」
「10歳でありながら僕達と色んな場所へ行って、世直しの旅をしてるんだもんね。」
「その風貌故に子供として扱ってもらえずも、1人の亜人として頑張っている…そんなクーゲルと我は仲間であり、友達になれて幸せ者だな。」
そんな事を言うぷにゅりん達を見て、クーゲルは少し恥ずかしそうにする。
「クーゲル。アンタはよく頑張ってる。辛くなったら、いつでも子ども食堂に帰ってくるんだよ。」
「ありがとうおばちゃん…ボク、嬉しい。」
クーゲルとおばちゃんのやり取りをシャプカはじーっと見ている。
「羨ましいなぁ…かつて神魔宝軍だった私には無縁の愛というもの…」
「それならシャプカ、我の故郷、点心街に住まないか?それと、起き上がるタイミングを失っているヘビーぷにゅりんもだ。」
「ギクッ!」
それを言われたヘビーぷにゅりんは起き上がり、デストロームの元へ近寄る。
「えへへ…バレてたぷきゅか…。」
「我は元神魔宝軍のリーダーだぞ?元々部下であったお前達の事はしっかり見ているぞ。」
デストローム達のやり取りを見ていたおばちゃんは声を掛ける。
「おやデストローム…アンタ点心街生まれなのかい?私は後で壊された点心街で炊き出しをしようと思ってたんだ。そのついでになるけど、そこの2人を一緒に送り届けるよ?」
「いいのですか?私とヘビーぷにゅりんはクーゲルとかつて敵対していたのですよ?そんな敵ともいえる私達を…」
シャプカはそう言うも、おばちゃんは笑う。
「過去の事は水に流そうじゃないか。クーゲルだってもう怒ってないんだろう?」
「うん。ボクはもう気にしてないよ。それに、ボク達を助けてくれたんだし、もう友達だよ!」
「クーゲルもこう言ってるし、シャプカ、ヘビーぷにゅりん、お前達はどうする?」
おばちゃん、クーゲル、デストロームの言葉にしばらく悩んだ末にシャプカとヘビーぷにゅりんは顔を合わせ、頷く。
「私達を点心街へ連れてってください。」
「迷惑かけた分、頑張りますぷにゅ〜。」
2人の言葉に皆が頷き、おばちゃんは2人の手を繋ぐ。
「クーゲル、元気に頑張るんだよ。おばちゃんは、いつもアンタの味方だからね。」
「ありがとうおばちゃん…!また戻ったらポーク弁当、食べさせてね。」
シャプカとヘビーぷにゅりんを連れて歩いていくおばちゃんを見送り、クーゲル達は目を合わせる。
「足止めは食らっちゃったけど、素敵な再会はあったから良しとしよう!」
「我らの旅は、まだまだ続くぞ!」
「仲間と共にオレら頑張るぷにゅよー!」
「次の冒険へ出発だ…!」
クーゲル達は気合いを入れなおし、古びた城を後にした。これからの旅はどうなるのか…空には綺麗な青空が広がっていた。




