表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒロインは夢の中  作者: 角野 はじめ
1/1

0話 主人公は夢の中




俺は沖田直人おきたなおと東京在住のどこにでもいる?高校生である。


俺は中学3年までは同じ様な生活を繰り返していた。

朝起きて学校に行き、昼は一人でお弁当を食べ、夕方は一人で帰る、夜はゲームをしてアニメを見て寝る。

俺にとっては変わらない毎日だった。

彼女が現れるまでは・・・・・・



第0話  ー主人公は夢の中ー


中学三年生最後の月、まだ少し肌寒い三月のある日


『おーい』


どこからか、俺を呼ぶ声がする。

まさかーー


「ここは?」

「何寝ぼけてんのよ」


どこかで聞いたことのある声だ。


「お前は・・・・・・」


俺はそう言いながら、目の前で立っている彼女の上半身を見上げた。


「何よ、」

「なんだあきか」

「なんだって何よ・・・・・・先帰るわよ」

「すまん」

「それにしてもあんたが学校で寝るなんて珍しいね」

「そうかな」


俺は学校で座ったまま昼寝をして、終礼が終わっても寝ていたらしい。


「誰か起こしてくれよお〜」

「起こしたわよ!!さっきだけど・・・・・・」

「なんで放課後なんだよ!」


誰もいないフロアの廊下で二人の声だけが響き渡る。

(帰り道)


秋の顔は夕日のせいか、帰る時間を遅れたせいで怒っているのか、少し赤くなってムッとしていた。


ーー秋とは、中学校三年の始まったばかりの時に俺の中学校に転校してきてからの仲だ。

  しかし、ただそれだけの仲ではない。

  実は・・・・                                 ーー


「なにぼーっとしているのよ」


さっきまでまっすぐ前を向いていた秋が、気がつくと目の前で、耳に髪をかけながら不思議そうな顔をしてこっちを見つめている。


「ああ!なんでもないです・・・・・・」


なんだか、ドキッとして大きな声を出し敬語になってしまった。


「変なの(笑)でも・・・・・・」

「まあ直人らしいけどね。」


秋は、俺に聞こえなくらい小さな声で何か呟いた。


「ん?まあとりあえず、遅れてごめんな!」


すると、秋が俺の前に立ちこう言った。


「いいよ、もう卒業だね!」

「ああ、そうだな・・・・・・」


この時、俺にはこの卒業という言葉が別れを意味していると思っていた。


「ていうか、今日直人の家いっていい?」

「なんでだよ!」

「いいじゃんー」

「ダメだっつーの」

「えええ、ケチィ」


眩しい夕日の中を二人が消えていった・・・



ーあれから、数日が経ちー


気づけば卒業式になっていた


「もう卒業か、短いようで長かったな・・・」

「それを言うなら長いようで短かったでしょ」

「そうともいうな」

「まぁ私はこの学校一年間しかいなかったからね・・・・・・・」

「そう言えばなんでうちの中学校に来たんだ?」

「それは内緒だよ〜」

「なんだそれ」


俺はこんな他愛もない話をするのが終わると思っていた・・・・・・


ー卒業式が終わりー


「はあー、やっと終わったか。」

「終わっちゃったね」

「じゃあ帰るか」


俺はいつものように、秋と帰ろうとしていた。

一緒に帰る最後の下校だ。だが・・・・・・


「ごめんね、今日は用事があるから先帰るね!」

「え?今日は最後の・・・・・・」

「あれ〜一緒に帰りたかったのかな?なおとくん?」


微笑みながら揶揄うように秋が言った。

この時の秋は表情は違えど、どこかで見たことのある感じだった・・・・・・


「じゃあ、私はこれで。またね〜」

「またねって・・・・・・」


「まさか!」


そう思い俺は、ふと顔を上げ秋の方を見た。

秋はかなり進んでいて、なぜか目が霞んでいたのでうまく見えなかったが、

彼女は「せ・い・か・い」と言っているように見えた。


俺の心は、絵の具で使った水のように滲んだ・・・・・・



続く。。。。



















初めて小説を書かしていただきました。

時系列など、至らない点も多々あると思います。。。

不定期に投稿するので、またよろしくお願いします。

 

以上

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ