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神様達と憑依の器  作者: Y:U)i
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弐重召還

こんばんは、クリックして頂きありがとうございます。

ロウソクの火が揺れる寝室でルネの声だけが反響していた。


『遥か昔、十二の村々は統一を目指し、戦争が絶えず続いていた』

『誰が統一を目指したの、何時から戦争が始まったのか、ほとんどの人が分らなくなるぐらい

戦い続け、人も村も病んで行った』

『そんな時、どこからか現れた一人の魔法使いが、十二種類の動物達に魔法をかけて、人の姿にしてしまった』

『魔法を掛けられた動物たちは、各々十二の村に別れ、まずは村の統一、そして十二の村々での協定を結び

一つの国にする事になった』


本を閉じたルネはヴァロンを見つめながら


『十二の村は街になり...十二の動物は統一と共に後継者に譲り、この地を去ったと言われているわ

そして街の者は十二神として彼らを祭ったわ』


『犬の十二神【ヴァロン】を祭る  【大都市ウォルド】』

『猿の十二神【モノン】を祭る   【商人の街テマール】』

『蛇の十二神【セルピアン】を祭る 【歓楽街キョーセン】』

『鳥の十二神【パファロ】を祭る  【王都オルサ】』

『兎の十二神【コネフ】を祭る   【森の街ミヤン】』

『馬の十二神【カヴァロ】を祭る  【機械の街ポーリッツ】』

『羊の十二神【オヴェカ】を祭る  【渓谷の街ツールブリッチ】』

『龍の十二神【ドラゴ】を祭る   【無法の街テンジ】』

『猪の十二神【カバリ】を祭る   【労働の街シャーミヤ】』

『鼠の十二神【ラートン】を祭る  【港街ティーベン】』

『虎の十二神【ティグレ】を祭る  【富豪の街クジュン】』

『牛の十二神【ナヴァカ】を祭る  【食の街 フーマル】』


ルネは私に分るように、ゆっくり街の名前と十二神について話してくれた。


(犬..猿..蛇..あれこれって...)

『ルネさん!』


『なに?あと【さん】は要らないは、私もユイナって呼んじゃってるし』


ルネの申し出であったが

『もうちょっと慣れるまでは私は【さん】つけないと呼び辛いかも...』

『そこは任せるけど..それでどうしたの?』


私はさっき言われた動物の種類を思い出しながら

『私の世界にも十二支って言って、年を表す動物達が居てるんだけど』

『さっき紹介してくれた、祭られている動物と一緒なんだけどこれも、平行世界の影響なのかな』


ルネはまた顎に指を置き

『偶然とは言いがたいわね...やっぱりあなたの世界と此方の世界は、何処か繋がってる部分が

あるかもしれない』

『とても興味深い...また何か気づいたことがあったら教えてね!!』


顎に置いていた指はいつの間にか、私の手を握っていた。


『あの...ルネさん恥ずかしいです・・。』

思わず赤面してしまった私はルネに声を掛けると、申し訳なさそうに一瞬で手を離した。


『ごめんなさい...私...人と手を繋いだりした事があんまりなくて...その..ビックリしちゃって』


(さっき私を舐めていた記憶は恐らくないんだろうな...手を繋いだ事がないってことは

恋人とかもいなかったのか...)


『さっき対価とは言え、ルネの顔を舐めていた者の発言とは思えないな』

ヴァロンは少し笑いながら私に話しかけた。


『え、え、舐めてたって...えぇ どういう事ですか』


『ヴァロンさん、その話は初心な子にはまずいって! そうそうさっきの召還の話だけど!』

ルネは動揺している私をなだめながら話を逸らした。


『十二神の伝説は残っているけど、時間が経てば経つほど信憑性を失い』

『実在しない、おとぎ話として語り継がれるようになったの』

『後継者に譲るまでの活動期間があまりにも短いって所と、譲った後の生死を

誰も知らないって所も大きいかな』

『ただ、私は実証したかったの...十二神の物語は昔から大好きだったし実在するって信じてたから..』


私とヴァロンが頷きながら、ルネの話を聞いているとルネは勢いよく、椅子から立ち上がり

『そして!私は死んでても会えるように召還師になった!』

『オルサ王国 最高峰の召還師の地位まで登りつめ!(剥奪されちゃったけど..)』

『研究に研究を重ね!! あみ出したの!!』

『究極の召還術式 【弐重召還】を!』


熱がこもる説明で、私とヴァロンは置いてきぼりになりながらもルネは続けた。









最後まで読んでいただきありがとうございます。

不定期ですがよろしくお願いします!

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