1-9 ノゾミの秘密
なんか誤字の気配がします。
「お前…ステータスが見えるのか!?」
「え?うん。メニューから見れたけど…」
驚いたように声を上げたタナカに逆に驚きノゾミは言うとタナカは難しそうな顔をする。
「メニュー?それは本当か?」
「ほら、って見えないか。見えるようには…」
ノゾミは出したステータスの詳細が表示されたウィンドウがタナカにも見えるように、と念じるとタナカはウィンドウが見えたのか目を見開いた。
「嘘だろ…この二年間こんなことできるやつなんて一人も見たことないぞ…」
「そうなのか?」
「ああ、見れるのは名前とレベル、それから性別くらいだ。こんな詳しいステータスなんて見れねぇ。ましてやスリーサイズなんて――」
「――そんなところを見るんじゃない!!」
ノゾミは慌ててウィンドウを消す。
スリーサイズまで表記されてるのか、あとで確認しておこう。と心の中で思っているといつの間にかキッチンに移動していたフェリシアが机に皿を置く。皿には美味しそうなクッキー――もしかしたらまた変なモンスターから作られているのかもしれないが――が盛り付けてあった。
「そういえばお前元の世界じゃそんな姿してなかったんだっけか。キャラメイキングとか言ってたが…どういうことなんだ?」
ノゾミはタナカにそう聞かれたので、《ゲーム》に来るまでの事を話した。
「パソコンから《ゲーム》に?いきなりじゃなくてキャラメイキングがあった?もしかしてPC版とスマホ版じゃメニューの仕様が違うのか?」
「知らねえよ。制作者じゃないんだし」
そう言ってノゾミはフェリシアが置いた皿からクッキーを一枚とりかじる。
「とりあえず、俺はこんな感じでステータスが低いんだ」
「そうか、そういえばレベルはいくつなんだ?レベル1くらいならスライムでも多少はあがってるはずだぞ」
「ふーん、戦闘でレベルが上がるんだな」
「ああ、他にも物を作ることでもレベルは――ってどうしたんだ?0点のテストが返ってきたみたいな顔してるぞ?」
タナカに声をかけられ、ステータスを見ていたノゾミはゆっくりと顔を上げた。
「レベルが…上がってない……」
△▲▼▲△
「は?見間違えじゃないのか?」
しかし、ノゾミは首を横に振る。
「まったく上がっていない。これまで得た経験値も0になってる」
ノゾミは暗い顔で言葉を続ける。
「なんかさ…ステータスの状態って言う欄に《発明の母》って表示されててさ…それが説明文によると戦闘による経験値が一切受け取れなくなるらしいんだよね…」
「なんだそりゃ、最初からあったのか?」
ノゾミはまた首を横に振る。
「スライムと戦う前はなかったはずだ」
「ふむ…それならスライムのせいとか守護の首輪を使用したときにできたとか――」
「ああっ!!」
ノゾミは声を上げ、アイテムのウィンドウを開き使用済みの贈り物を選択する。
「これのせいだ!《発明の母》、全てのアイテムの作り方をがわかるスキル、《発明大全》を得る代わりに戦闘による経験値を一切受け取れなくなる!」
「…なんでそんなもの貰っちまったんだ?」
「いや…マジで死にそうだったから内容見ずに選択しちゃって…」
助けてくれればこんなことにはならなかったんだけどな~、とノゾミは付け加えるがタナカは気にする様子はまったくない。
ノゾミはウィンドウを消し深くため息を吐いた。するとタナカは立ち上がり、ノゾミを見る。
「とりあえず今日はもう風呂入って寝ろ。これからのことはまた明日だ」
「…わかった」
ノゾミも立ち上がり風呂に――の前に最後クッキーをもう一枚食べてから風呂に向かった。
ふむ…クッキー食べたい。チョコしかないけど。
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