第二話 WEG
第二話です。
面白いって思ってくれたらいいけど・・・。
やっぱりそうだった。さっき見たのはゼノだったんだ。見間違いじゃなかった。
「第5班 宮坂、風間、出動します。」
『本部より通達、了解した。ゼノは現在、国道54号線を北上中。君達のすぐ近くだ。』
「54号線って、まさか・・・」
「東都高校の横の大道りだ。このままじゃ生徒に被害が及ぶかもしれない。」
「・・・ウェアーを起動させよう。そっちのほうが効率がいいと思う。」
「わかった。やろう。」
「「スタート・アップ!!」」
制服姿から灰色のコート姿に変わる。
「行こう。」
不気味な静けさが漂う大通り。みんな警報を聞いて屋内に避難したのだろう。
あたりに人はいない。かつて人だったものはいるが・・・
「う゛うぅぅ・・・」
不気味なうめき声を上げ、眼を赤く光らせてフラフラと歩くその姿はまさに
バケモノだ。
「たった一匹だけでどうやって?」
ゼノを見下ろしながら彼女はそう言った。
早く見つけないと、誰かが犠牲に・・・ん?あれは・・・
「この近くのはずだ。手分けして探そう、駿。」
「いいや、その必要はなさそうだよ。」
そう言って下方を指差す。
そこには体が腰から真っ二つに分かれ、活動を停止したバケモノとその横に佇む少女の姿があった。おそらく彼女が倒したのだろう。
「やっぱ先越されたか。相変わらずだな。」
「ちょっと話してくる。晃成はWEGに連絡して。」
「おう!」
まだ倒してからあまり時間はたっていないようだ。WEG本部からの連絡を受けてから僕たちがここまでかかった時間は約5分。その間にゼノを一人で倒すなんて。しかも連絡を受けたのは東都高校のはず。やっぱりエリートは違うな。
「七瀬先輩。」
「遅いわよ、駿。まだまだ訓練が足りないみたいね。」
「はは・・・。いま晃成が本部に連絡しています。」
「そう。ちょうど連絡しようとしてたところだったから助かったわ。でも、いったいどうやってシールドを突破してきたのかしら。」
「わかりません。何が起こっているんですかね。」
僕たちは、ワールドエンド対策機関(WORLD END GUARD)通称WEGと呼ばれる機関に所属している。WEGは防衛局、オペレーター局、パイロット局、機体整備局があり、僕たち防衛局は主にシールドエリアの警備と、エリア外のゼノの監視が仕事だ。僕と晃成、七瀬先輩は第5シールドエリアの警備担当で、第5班に分担されている。そして、週一回第6シールドエリアにあるWEG本部で会議がある。今回の件も会議で議論されて、後日エリア外調査が行われることとなった。この調査で解決できればいいけど・・・。いやな予感がする。何かが起こる予感が。
キャラクタープロフィール
宮坂 駿
東都高校2年生 17歳
WEG防衛局所属
誕生日 4月25日
趣味 テニス
普段は温厚な性格だが、テニスラケットを持つと性格が変わる。
風間晃成
東都高校2年生 17歳
WEG防衛局所属
誕生日 6月1日
趣味 仲のいい人をいじること
チャラチャラしてるが、実は努力家。
桜田七瀬
東都高校3年生 生徒会長 18歳
WEG防衛局所属
誕生日 8月19日
趣味 アニメ鑑賞
ガチギレすると、怒られた人は1週間悪夢にうなされる。