部活だ部活!
ぴた・・・
谷口昴「つ、めた。」
メイド戦士「気がついたかニャ?」
武道館内のステージ裏2階控え室〜
あぁ・・・そういえば。
谷口昴「また助けられたんだ、弱いな僕・・・」
メイド戦士「そんなことないニャ!まだ未完成ニャけど、あの後の先 いけるニャ!できるニャ!」
谷口昴「み、みてたんですか!」
ならもう少し早くに、って負け癖ついてるなぁ僕。
谷口昴「頭ではわかってるんです、見えてますし。ただ反応と運動神経ないから」
メイド戦士「じゃあ諦めるのかニャ?」
えっ・・・声のトーン落ちた?
谷口昴「諦め・・・たいです、けどこんな僕に、僕に構ってくれる人達がいるんです」
神谷愛さんに早乙女先生。剣道部の先輩達。
何より、あの時かっこ良かった岡田さん。
谷口昴「その人達の期待に、答えられなくて。今は助けて貰えたり稽古してくれますが、いつか見捨てられるんじゃないかとか、無視されたりされるんじゃないかとか・・・」
メイド戦士「くっだらない・・・あなたそんな気持ちで剣道やってるのかニャ?」
くだらないって、そんな事言わなくても。
メイド戦士「いいかニャ?君はまだ中学生でまだまだ発展途上のまだまだまだ未熟なまだまだまだまだ子供にゃ!」
そんなにまだまだ言わなくても・・・この人以外に毒舌です。
メイド戦士「結果なんて気にしないで今は楽しむニャ。」
胸に響く、僕は・・・
谷口昴「僕は武術を楽しいと思った事、無いです」
メイド戦士「ニャニャ!じゃあなんで剣道部ニャんか?」
それは、それは。
谷口昴「わかりません、ただ弱いから、せめて自分で自分を守れるぐらい。って感じです」
メイド戦士「立派ニャ!立派な考えニャ!」
うんうんっと頷く。
谷口昴「だけど僕、さっきも言ってますが武術のセンスとか無いから。」
メイド戦士「それ、諦める理由にニャら無いんじゃない?」
首を縦から横に傾ける。
メイド戦士「別に大会で優勝するー!とか、世界一になるー!とかじゃニャいんでしょ? 自分の身は自分で守る!それだけでいいニャ!それだけで十分な続ける理由ニャ!」
谷口昴「・・・強いですね、メイドさんって。」
やっとラクになってきた僕はステージ裏のマットから起き上がる。
まだフラフラするがこの景色も見慣れたなー。
メイド戦士「そんニャことないニャ、私だって昔は弱かったニャ・・・」
谷口昴「え!そうなんですか!けどあの受け流しとか!中段突き!それに跳び上段蹴りなんて初めて見ましたよ!」
ニャニャニャ〜
えっ、そう笑うんですか?
谷口昴「あ、すみません、僕珍しい技とか綺麗な技見るとついつい・・・」
せっかく起き上がったが再びうつむきかける。
メイド戦士「知ってるニャ!このノートの切端 君のニャ、谷口昴君!」
谷口昴「あぁー!僕のノート!」
あの先輩達、なんて事を!
メイド戦士「はい!クラスで騒いでたから取り返したニャ!」
ニョいしょー っと聞いた事ない掛け声で立ち上がるメイド戦士。
メイド戦士「じゃ、もう大丈夫そうだし私行くニャ!」
谷口昴「は、はい、ありがとうございます!」
フッ、笑顔になる僕にメイドさんは笑顔で返す。
メイド戦士「もう落としたり取られちゃダメニャ、ノートも武術も。」
すぅサササ、素早く壁つたいでステージ裏の窓から出て行ったメイドさん、完全に猫です。
谷口昴「落とすな、取られるな、ですか。」
ダダダダダッ。
岡田拳一「おーい昴!何処にいるんー?」
武道館中央で僕の名前を連呼している、岡田さんですかね?
神谷愛「もう!夜遅いんですからあまり叫ばないでください拳一君!」
岡田拳一「だーれーのせいだ!だれの!お前が金ない癖に馬鹿食いするから皿洗いしたりすんの時間かかったんだろうが!!」
神谷愛「うぅ・・・それを言われてしまうと、返す言葉が無いです。」
谷口昴「珍しく神崎さんがやられてるな、それに皿洗いって?」
二階までダダ漏れ状態な面白い会話の主達がいる下までゆっくりと歩き始める。
谷口昴「2人共少し仲良くなったんですかね、まぁ元からが最悪でしたし。」
一階につき、2人を見る。
谷口昴「すみません、お待たせしちゃって。」
昴!昴君! 2人がハモる、2人共大丈夫か、誰にやられた?相手はまだいるのか?
谷口昴「ふ、ははは!そこまでハモりますか?」
ひとしきり笑う僕に2人もつられて笑う。
まずは武術や結果より部活動を、そこから楽しもう。
岡田拳一「あ、そーだ 昴さ、俺らが作った部活入ってくれない?」
谷口昴「へ?」
はぁー ため息一つの神谷さんに今日一番の笑顔の岡田さん。
谷口昴「ちなみに、なんの部活なんですか?」
岡田拳一「ふっふっふー!それはな!」
僕の学園生活はまだまだ楽しくなりそうです。




