一瞬の拳
私達が1年の時。
龍牙が立ち上げた「なんでも部」に私達は入部していたんだ。
もちろん部室は私の家だ。
ある時一本の電話が来た。
いつもの依頼か?
自慢ではないが私達の解決率はそこいらの探偵なんて目じゃないぐらい有名で学区外から他県にも依頼が来る時もあった。
電話を取ったのは千秋だった。
普段からメモをする癖があった千秋が珍しく何も取らずはいっと返事をするだけであった。
数分後、千秋は私の家から出ていった。
私は誰だ?っと話したが千秋は顔色変えずに無視するかの様に家を出る。
龍牙は「事件?」
私は「わからない」と一言。
竜や鷹もいない今千秋しかいなかった訳で・・・
そこいらの不良なら千秋1人で大丈夫だろう。
龍牙は「何かあったら連絡くるだろ」
私もそう思っていた。
事態の悪化に気づいたのがそれから30分後の鷹の電話だった。
話を聞くと千秋の妹、百夏が誘拐されてしまった。
誘拐した奴らは昔龍牙と拳一に潰された族だった。
その腹いせに千秋や竜達を呼びリンチにしているっと。
まわりくどいやり方だ、私達が1番嫌なやり方だ。
すぐさま私と龍牙は家を出て近くの工場跡地に向かった。
そこには千秋は勿論、竜と鷹と拳一もいた。
3人は不良にボコボコにされていた、千秋と百夏を人質に取られ手が出せない状態だ。
私達が到着した時3人は力尽き倒れた。
龍牙は3人に駆け寄って不良を見る。
やはり昔に懲らしめた奴らだ、懲りずにまた・・・
それでも千秋と百夏を解放はしなかった、リベンジではなくやはりただの仕返しだ。
龍牙は勿論手を出さず殴られ続けていた。
私も人質にされてしまった。
相手は10人ぐらい。
龍牙を殴りに行ってる奴が1人、2人、5人と増えて行く。
不良のリーダー格が隙を見せた瞬間だ。
龍牙が一瞬、消えた様に見えた。
瞬間、龍牙を殴った不良が倒れ、見張りも倒れる。
気づけばリーダー格と残りの不良も皆んな倒れる。
私達は唖然とした。
その時、竜と鷹は倒れていて百夏は気絶していた。
千秋と私と拳一だけが龍牙の異常なスピードを見ていた。
今思い出してもあのスピードは見ていたと断言出来ないけどな・・・
そんな私達の前に龍牙は「大丈夫か?」
いつもの笑顔で私達を助けに来てくれた。




