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鏡と能力

今回の話で組織が動き出します。

組織の誘拐の目的に近づいていきます。

それでは、お楽しみください。


洋は朝早くから電話の音で起こされた。


「誰だよ。まだ5時だぞ。はい、もしもし?」


「洋さん!急いで事務所に来て下さい!」


「はぁ?こんな朝早くから?」


「いいから早く!」


「わかった、すぐ支度するから。」


洋は電話を切ると身支度をした。


段々と目が冴え、こんな朝早くから急用ということは何かあったってことだ。


洋は車に乗り込んだ。


事務所の近くに停めると事務所まで走った。


「えっと、入口入ってすぐポストの横に指紋認証と虹彩認証の機械があるって言ってたけど。」


見た感じは何もないが、指を引っ掛けると開く仕組みになっていた。


「あった。これか。」


指紋と虹彩を読み取り、暗証番号を押した。


カチリと事務所のドアのロックが開く。


「おい、来たぞ。」


「洋さん。どうしよう。」


心が走り寄り不安そうな声を出す。


「何があった?」


「誰かに忍び込まれました。」


「秀は?」


「研究室にいます。」


洋は研究室のドアを開けた。


ドアは半開きになっていた。


「秀!無事か?」


「洋兄ちゃん、僕は無事。物の位置が変わってる。僅かだけど。」


「秀の思い込みじゃ…。」


「洋さん!秀の瞬間記憶能力に間違いはないんです。秀、証拠を見せてあげて。」


秀はパソコンを弄ると中央の大きなモニターに映像を写しだした。


一階の事務所の入り口が写しだされた。


フードを被り、顔は見えないが体格から男のようだった。


ポストの横を探ってる。


「これ、何してるんだ?」


「指紋と虹彩認証の機械を弄ってますね。」


「細工すれば分かるんじゃないのか?」


「勿論、アラームが鳴るよ。けど、見たとこ細工してるんじゃないよ。」


「どういう事だ?」


「登録してある人の可能性が高いんです。まだ映像に続きがあります。」


続きの映像は秀の研究室の映像だった。


ドアが開き入ってきたのは、心だった。


「なんだ。心じゃねぇか。」


「時間を見て下さい。夜中の2時です。事務所の上が私達の自室なのですが、昨日はその時間には寝てました。」


「じゃあ、この心は誰だよ?それに、最初に入ってきたのは男だったろ?この映像には入り口と研究室に1人しか写っていない。」


「洋さん、よく考え下さい。人になりすます能力がある人を。」


「…まさか。」


「そのまさかです。可能性があるのは鏡さんです。入り口は洋さんになっていたんでしょう。研究室で私になったのは、研究室に入れるのは私と秀だけ。それを知っているのは本部の人。歪が洋さんと私達が接触してるのを知っていたことも納得がいきます。」


「スパイだってことか?」


「あくまで憶測ですが。組織に鏡さんと同じ能力の持ち主がいる可能性もありますし。ただ…」


「ただ?」


「鏡さんの能力は非常に特殊で滅多にある能力ではないと思います。」


「ほぼクロってことか。最初に歪に会った時、他の可能性があったから特に言わなかったのか?」


「ええ。透の能力だと考えていました。けれど、スパイがいたならもっと楽に情報が得れますよね。」


「映像を見る限り、パソコンのロックは外せてないし、盗聴器の類を仕掛けた素ぶりもないよ。」


「秀、それよりここにいる方が危ないんじゃないのか?早く避難した方が。」


「大丈夫だよ。暗証番号は変更したし、セキュリティもあげるつもりだし。下手に移動するよりかは立て篭もるほうが安全だと思うよ。」


「そうですね。組織に居場所がばれてる以上は下手に移動しないで、今回のことは見ないふりして泳がせた方がいいと思います。」


「偉く冷静じゃねぇか。仲間にスパイがいたんだぞ。今後付き合っていけるのかよ?命の危険だってあるかもしれないんだぞ。」


「命の危険は低いと言えますよ。個々の能力は喉から手が出る程欲しいはずです。私達の能力が揃えば、世界制服だって可能ですから。」


「それに、鏡姉ちゃんは組織を毛嫌いしてたよ。演技とは思えないし。脅されてる可能性だってあるよ。」


「そうか。完全な裏切り者だと決めつけるのは早いのか!」


「そうです。少し探ってみましょう。鏡さんに会っても普通に接して下さい。」


「わかった。」


そもそも、本部にはあまり行かないから会うこともないだろと、洋は思っていた。


「洋さん、買い物頼まれくれますか?私達はセキュリティの強化しますので。これメモです。」


「えっ?外出て平気なのか?」


「洋さんはまだ能力に目覚めてませんし、狙われることはないですよ。攫うなら歪に会った時攫ってたでしょうし。」


「それもそうだな。わかった、行ってくる。」


洋は買い物する為、車へと向かった。


向かいから誰か歩いてくる。


「あら、洋?」


洋の目の前には鏡がいた。


このタイミングで現れるってことは気がついているのか。


「えっ、あっ…鏡…さん。」


「偶然ね。どこ行くの?」


「あ〜、たっ、頼まれた買い物を。」


洋は動揺を隠せないでいた。


「何か変よ?」


まずい。態度を改めないと。


「そ、そうか?」


鏡の視線が洋の手にいく。


「まぁ、いいわ。車のキー持ってるのね。私も調査で行きたいとこがあるの。同じ方向なら乗せてくれる?」


「あ、ああ。」


洋は助手席に鏡を乗せた。


「ありがとう。二丁目方向なんだけど。」


「二丁目なら、歩いてきた方向とは逆でしたよね?本部からのが近いんじゃ?」


「他にもこっち方向に調査があったのよ。そっちに依頼しない限り、捜査内容は秘密よ。」


「はい。」


上手くかわされたのか?


「心さんと秀とは上手くやれてる?」


「えっ、まぁ。多分…。」


「フフッ、はっきりしないわね。まだ日も浅いし仕方ないか。昨日、記に会ったんでしょ?鬼瓦警視が言っていたわ。」


「ああ、来ましたよ。」


「記、元気だった?あまり会わないから。何か言っていた?」


「昨日初めて会ったので、多分元気だと。忙しそうで、あまり話が出来なかったのですが。どんな人なんですか?」


探ってるように感じるが、こっちもかわしながら探ってみるか。


「そうね。みんなのお兄さん的存在で、よく周りを見てるわね。私は関わりがなかったから、詳しくはわからないの。ごめんなさいね。」


「そう、なんですね。鏡さんは組織にいた時どんな風に過ごしてたのですか?」


「あら、突っ込んだこと聞くのね。」


「あっ、すいません。記憶を取り戻すきっかけになるかと思って、聞きたくって。」


「いいわよ。私は特殊な能力だったから、部屋から殆ど出してもらえなかったの。部屋もおもちゃもない簡素な部屋でね。他の子たちと交流もなかったわ。いつも大人たちの実験ばかりの毎日だった。気がおかしくなりそうだった時、あの事故で偶然助かって一目散に逃げたわ。組織にいた時の思い出なんて何もないのよ。今の方がよっぽど生きてるって実感するわ。」


「辛いことをすいません。」


「いいのよ。過去だもの。」


「組織のことって、どう思いますか?」


「そうね。私の人生をめちゃくちゃにされたし、とことん潰してやろうって思うわ。大人たちにはそれなりの報復をね。」


鏡からはドス黒いオーラが見えるようだった。


組織に対して恨んでいるというのは本当のようだった。


「かなり組織を恨んでるんですね?」


「そうね。組織は嫌いよ。まだ組織にいる子供達が私のようにならないといいのだけど。」


「鏡さんのようにってどういう…。」


「あっ、ここでいいわ。」


鏡の声に急ブレーキをかける。


「あのっ、鏡さん。」


鏡はドアを開け、一言礼を言って足速に去っていった。


鏡は明らかに口が滑ったようだった。


買い物をして戻ると心と秀が事務所のソファに座っていた。


「おかえりなさい。頼んだ物ありましたか?」


「おかえり。洋兄、セキュリティ強化出来たよ。」


「ああ。それより、さっき鏡に会った。調査でこの辺りで会った後、二丁目まで送っていった。何か探るようだったが、はぐらかしておいた。」


「おかしいですね。鏡さん、今日は有給で休みだと、鬼瓦警視が。何か焦りを感じますね。」


「二丁目って記兄の仕事先があるよ。」


「記が狙われてる⁈洋さん!二丁目へ行きましょう!」


「記兄、電話に出ない!僕はここに残って記兄の周囲の監視カメラを見てみるよ!また電話する!」


「分かった。秀も気をつけてね。」


2人は事務所を出ると洋の車に乗り二丁目へ向かった。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

次回で鏡が味方か敵なのかハッキリします。

更新がのんびりですが、気長に待って下さい。

では、また次回。

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